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お縫い子テルミー の商品レビュー

3.9

104件のお客様レビュー

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 流しのお縫い子が、…

 流しのお縫い子が、歌舞伎町の女装歌手に恋をする。そして、その人のために服を作る。その時、服をしたてる、究極的には美を作り出すという行為と、その人を求める恋心が一緒になって、おそろしいほどの切なさと官能をもたらします。布をさわってうっとりしたことがある人、恋をしてる人、そんな人な...

 流しのお縫い子が、歌舞伎町の女装歌手に恋をする。そして、その人のために服を作る。その時、服をしたてる、究極的には美を作り出すという行為と、その人を求める恋心が一緒になって、おそろしいほどの切なさと官能をもたらします。布をさわってうっとりしたことがある人、恋をしてる人、そんな人なら、この短いお話を肌で感じることができるでしょう。

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「お縫い子テルミー」…

「お縫い子テルミー」「ABARE・DAICO」の二編が収録。たんたんとした力強い文章がとても気持ち良く、両作品で違った雰囲気が楽しめます。

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流しのお縫い子、とい…

流しのお縫い子、という設定がもうすごく良い。そして、テルミーの生き方がせつなくていとおしくて胸がきゅんとなる。

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静かな感動です

小さな島で、縫い子一家の娘として育ってきたテルミー。決まった家を持たず、ずっと居候をしてきた彼女が、島を出て東京で生きていくことに……。「流しの仕立て屋」として生きる16歳の女の子。格好よくて、可愛い。

yoko

2024/05/21

なんとなく好き! こういうふわふわした小説 どっちも明るく楽しいお話ではないけれど それぞれの世界観がひしひしと伝わってきた テルミーも誠ニも前を向いているのが素敵 清々しい気持ちになる

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2024/04/08

『お縫い子テルミー』 なんだか不思議な物語 20年前の歌舞伎町 『ABARE•DAIKO』 最初はしっかり育った小5の男の子だなと好感持ってたのに最後のピンポンうんちから雲行きが怪しくなり うんちの連発で悲しくなってきた でもきっと、それが年相応になったてことかな?? どちら...

『お縫い子テルミー』 なんだか不思議な物語 20年前の歌舞伎町 『ABARE•DAIKO』 最初はしっかり育った小5の男の子だなと好感持ってたのに最後のピンポンうんちから雲行きが怪しくなり うんちの連発で悲しくなってきた でもきっと、それが年相応になったてことかな?? どちらもふわふわと掴みどころのないお話でした

Posted byブクログ

2023/02/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

★きっかけ 花田菜々子さんの出会い系で〜で、届かぬ恋を乗り越えていく物語とお勧めされていたので(推しに対しての絶対に交わらない想いと重ね合わせたかった) ★感想 お縫い子テルミーは、世界観やテルミーの成り立ちや今の状況に感情移入ができなくて、ちょっと求めてたのと違ったかなという話でした。登場人物の誰にも共感できなかったというか。 ABARE DAIKOの方が面白かった! 外側から見ればそんなことはないし、そんな悩むな!大丈夫だ!ということでも本人からしたらそれが世界の全てだったりするんだよね。 酒井さんの「人の言うことは気にするな。気にしたところでその人が助けてくれるわけでもない」という言葉は、リアルタイムの私にガツーンと響いて、そうなんだよな、とひとつ手放せた感情があって(推し関連のSNSで悶々としてた)助けられた。

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2021/07/17

ABARE・DAICOが特に良かった。 小学生のときの、友人と自分を比べて自信が無くなるかんじとか、周りの大人の言動をよく理解しきれなくて漠然と不安になるかんじとかを思い出した 表題作「お縫い子テルミー」も、主人公の強さが好き

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2021/05/04

2021年5月4日、「お縫子テルミー」のみ読了。もう一編「ABARE・DAICO」は未読。図書館で借りた。 お縫子テルミーは、もっとこれから話が色々出てくるのかと思ったらあっけなく終わり。設定がおもしろいのにもったいない。 本を返さないといけないので、またの機会に借りて、もう...

2021年5月4日、「お縫子テルミー」のみ読了。もう一編「ABARE・DAICO」は未読。図書館で借りた。 お縫子テルミーは、もっとこれから話が色々出てくるのかと思ったらあっけなく終わり。設定がおもしろいのにもったいない。 本を返さないといけないので、またの機会に借りて、もう一編も読みたい。ちらっと読んだらおもしろそう。 作者と年代がほぼ同じなので、読みやすい。 関係ないけど直前に読んだ田辺聖子さんの小説は、彼女が祖母世代だからか、世代の違いを感じたから余計。でもその違いがおもしろいし、作品の面白さとは全く関係ないこと。

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2021/02/19

花田菜々子さんの本を読んでこの本にたどり着いた。 とにかくテルミーの孤高の生き方がかっこいい! 『これから死ぬまで、今のような生活をつづけていけるかどうか。わからない。 思うのは、好きなように生きていけないなら、死んだ方がましだということだ。でなければ生きていてもしかたがない。...

花田菜々子さんの本を読んでこの本にたどり着いた。 とにかくテルミーの孤高の生き方がかっこいい! 『これから死ぬまで、今のような生活をつづけていけるかどうか。わからない。 思うのは、好きなように生きていけないなら、死んだ方がましだということだ。でなければ生きていてもしかたがない。やりたいことをやりつづけるにはどうすればいいのか。何が必要なのか。』 『だれにも頼れないというのは、不安というよりすがすがしいものだと知った』 自由に生きるということの覚悟と身軽さ。 何かのせいにしない潔さ。 自分の中に揺るぎない武器が一つでもあれば何処でも生きていける。 テルミーの境遇は過酷なのかもしれないけれど 学校では身に付けられない生きる術を若くして手にできたのだ。 漠然とした不安を一蹴させるような爽やかな読後感だった。 『ABARE・DAICO』もよかった。 10歳の誠二の自我と承認欲求の目覚め。 とかく最近、承認欲求はネガティブに捉えがちだけど、 多感な時期はそれが男として、成長を促してくれる重要なものでもあるんだろうな。 いつの間にか大人よりもカッコよく成長しちゃって。 きっと誠二は魅力的な男になるだろうな。

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