お縫い子テルミー の商品レビュー
15歳で歌舞伎町で働きながら、服を仕立てる「流しのお縫い子」をしているテルミー。 飾りなく、リアルで、かわいいとゆう感覚からではないけど、すごく少女性の強い空気が充満していました。 簡潔な文章なのに詳しく説明されるよりその部屋の空気も広さも 臭いも伝わってきすぎて、時に息苦し...
15歳で歌舞伎町で働きながら、服を仕立てる「流しのお縫い子」をしているテルミー。 飾りなく、リアルで、かわいいとゆう感覚からではないけど、すごく少女性の強い空気が充満していました。 簡潔な文章なのに詳しく説明されるよりその部屋の空気も広さも 臭いも伝わってきすぎて、時に息苦しく、時にとってもリラックスした 静かな時間が流れてました。 創作の突き動かされる衝動に身を委ねていくファミレスでの場面は、 テルミーちゃんと一緒に高揚しました。 今後のテルミーちゃんが優しくて温かいココロの居場所を見つけて 大切な人と手を繋いでいて欲しいなと静かに祈った、 なんとも不思議な夕暮れの景色のような読後感でした。 表題テルミーともう1つ「ABARE DAICO」も収録されていて、 小学生の小松誠二くんの夏休みのお話。 テルミーは苦しかったけど、コマの夏休みは男子ーって感じで 軽快なテンポで楽しかった!!!でも、やっぱり栗田さんの文章は温度が涼しい。 不思議なネコのグーちゃんハーちゃん。ナゾの人酒井さん。 なんでもできて大人びてるけど、ピンポンうんこしちゃう、 やっぱり小学生男子なオッチン。小さな男子の冒険が楽しい1編でした。 酒井さんのキャラ大好きです。 いろんな人のくだらない枠なんてとっぱらって、これからも強くそして幸せになって欲しいです。
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栗田さんの本はとにかく会話の投げ合い感が可笑しくて大好きなので、 主人公の境遇が過酷すぎた分、ナイスガッツ的なノリでもっと笑いたかったな、 笑かして欲しかったな、と、貪欲な私は思ってしまったのでした。 優しく前向きな主人公が◎。
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クスリ、クスリと笑いながら、読み終わる。 「ABARE・DAICO」のほうも、おとぼけ感が良い。 といって、特に心に残るようなステキな本というわけでもなかった。 まぁ、ふつう。 追記。 「お縫い子テルミー」からの引用文。 こういう風に考えている人がいるっていうこと...
クスリ、クスリと笑いながら、読み終わる。 「ABARE・DAICO」のほうも、おとぼけ感が良い。 といって、特に心に残るようなステキな本というわけでもなかった。 まぁ、ふつう。 追記。 「お縫い子テルミー」からの引用文。 こういう風に考えている人がいるっていうこと、わたしの気持ちの中がふっと軽くなる。 たとえ、本の中であったとしても。
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稀有な本。 人生に立ち止まった時読みたくなります。 まっすぐ ひたすらまっすぐ。 作者の主人公を見守る目も温かい。 物語の温度もすてき。
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文教大学広告企画制作サークルの発行誌 『FOGPARTY』Vol.6 において、「本~めくり、ひろがる、せかい」の特集に応じ、学生の皆さんから選ばれ紙面にて取り上げられた図書です。 企画コーナー「FOGPARTY Vol.6 掲載図書」(2Fカウンター前)にて展示中です。どうぞ...
文教大学広告企画制作サークルの発行誌 『FOGPARTY』Vol.6 において、「本~めくり、ひろがる、せかい」の特集に応じ、学生の皆さんから選ばれ紙面にて取り上げられた図書です。 企画コーナー「FOGPARTY Vol.6 掲載図書」(2Fカウンター前)にて展示中です。どうぞご覧下さい。 展示期間中の貸出利用は本学在学生および教職員に限られます。【展示期間:2012/1/10-3/19まで】 湘南OPAC : http://sopac.lib.bunkyo.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=1517938
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*引用* 母は私をよくぶった。そして言った。いらいらしてあんたにやつあたりをするのは。月のせいなんだからね。私、月のせいで変なんだから、うらまないでよ。そんなの、筋違いなんだよ。 ―― 『お縫い子テルミー』 p.39
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流しのお縫い子・テルミーは、女装の歌手・シナイちゃんに恋をする・・・。表題作のほか、「ABARE・DAIKO」を収録。 飄々としつつ、どこかユーモアが漂う語り口が特徴。これはわりと好き嫌いが分かれるところかもしれない。 私は文章には結構好感を持てたのだが、内容のほうがあまり感情...
流しのお縫い子・テルミーは、女装の歌手・シナイちゃんに恋をする・・・。表題作のほか、「ABARE・DAIKO」を収録。 飄々としつつ、どこかユーモアが漂う語り口が特徴。これはわりと好き嫌いが分かれるところかもしれない。 私は文章には結構好感を持てたのだが、内容のほうがあまり感情移入できず、さらさらーと読んでしまった。 面白かった。面白かったのだが、なんか物足りない。読んでいる間は気持ちいいんだけど、こういうテーマで書くなら、もうちょっと痛みがあるのが本当ではないの?という気もしてしまう。 家族にしても、恋にしても、あまりにも主人公テルミーが割り切りすぎているのだと思う。それが物語を飄々とした、きれいなものにしているのだけど、これは悪く言えば、作者がもう一歩主人公の奥底まで踏み込むのを避けているようにも見える。 「ABARE・DAIKO」のほうも似たような印象かなぁ・・・決して下手とか面白くないとかいうわけではないのだが、面白いと思ってさらさらーと読んでしまい、さらさらーと忘れてしまいそう。 著者の感性と、その表現としての文章は楽しめる。でも、そこからもうひとひねり欲しい、というのが正直なところ・・・かな。
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手を動かして何かを作る女の人の話がとても好きだ。たぶん、「からくりからくさ」を読んでからだと思うけれど。手仕事っていい。 そんな思いで手に取った一冊。装丁もかわいい。
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短編2話が収録されている。 「お縫い子テルミー」 波乱万丈な(本人はそうは思っていない)人生を送っているお縫い子のテルミのお話。生まれてからずっと祖母と母と三人でいろんな家に(決して友人や知人や親類方ではないらしい)居候して生きてきたという辺りから既に普通ではない。でも本人...
短編2話が収録されている。 「お縫い子テルミー」 波乱万丈な(本人はそうは思っていない)人生を送っているお縫い子のテルミのお話。生まれてからずっと祖母と母と三人でいろんな家に(決して友人や知人や親類方ではないらしい)居候して生きてきたという辺りから既に普通ではない。でも本人は普通の事だと思っているので、話は大変な人生というにおいは全くなく、たんたんと進む。それにしても流しのお縫い子って・・・。歌舞伎町で水商売で働きながら好きな人やお縫い子としてのお得意様を見つけて、強く生きていくテルミ。ハミザベスや豆姉妹同様個性の強い人々が物語りに面白さをプラスして、あっという間に読み終わった。とくに何かを伝えたいという話ではないけど、まぁ生きていくなら好きな事をして生きていこうという話。うっすらと面白い。 「ABARE・DAICO」 小学5年生の夏休みのお話。父は扶養を放棄して家を出てしまい、母と二人で暮らしている少年。生活が大変で、なくしてしまった体操着を母に内緒で自分で購入しようと夏休みに留守番のアルバイトを始める。ここでまた個性の強い人登場&小さな事件が起こる。悩む少年は本当に苦しそうで、その苦しさの描写を読んでいたら少し気分が悪くなった。でも物語を通してこの作者特有のユーモアがたっぷりなので、重めの話なのにそれを感じさせない。友達と二人で組んだユニットのABARE・DAICOの主たる目的が笑えた。プププ。
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何回も読んでる好きな本 文章と話しの進み方が凛としていて読んでいて気持ちがいい 栗田さんの話しは立ち上がりがきれいと解説にあるけどまさしく! すっと物語がはじまりすっと終わる。 すてきな布をポケットに入れておくとこや、布に魅入られながらちくちくやるとこ、すごく好き 表紙は花...
何回も読んでる好きな本 文章と話しの進み方が凛としていて読んでいて気持ちがいい 栗田さんの話しは立ち上がりがきれいと解説にあるけどまさしく! すっと物語がはじまりすっと終わる。 すてきな布をポケットに入れておくとこや、布に魅入られながらちくちくやるとこ、すごく好き 表紙は花柄の布プリントなのにツルツルの紙で、その違和感がなぜか良い 手にしているだけで心がきゅんとする ただ2話目はぜんぜん良くない。青臭い。一緒にしないでほしかったな。
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