イッツ・オンリー・トーク の商品レビュー
デビュー作らしい初々しさのある中編二作。絲山さんの小説は、タイトルがいいな。『全てはムダばなし』。あとがきで、絲山Aは働く女共感もの。絲山Bは精神的に破綻したひとたちがいっぱいでてくるもの。とあって、ああそういえばそうかなぁと思う。
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絲山秋子のデビュー作にして、文学界新人賞受賞作。彼女はその3年後に芥川賞をとるが、毎年のように文学賞を受賞し新人作家としては実に華々しいスタートを切っていた。この作品は、解説を書いている書店員、上村祐子さん言うところの絲山B(精神的破綻者たちの物語)系列に属するもの。主人公の優子...
絲山秋子のデビュー作にして、文学界新人賞受賞作。彼女はその3年後に芥川賞をとるが、毎年のように文学賞を受賞し新人作家としては実に華々しいスタートを切っていた。この作品は、解説を書いている書店員、上村祐子さん言うところの絲山B(精神的破綻者たちの物語)系列に属するもの。主人公の優子は躁鬱だし、彼女を取り巻く登場人物たちも全員が変わっている。なにしろ、EDの都議、欝病のヤクザ、元ヒモのボランティアに痴漢といった布陣。蒲田の空間の中で展開する孤独で奇妙でクールな物語―イッツ・オンリー・トーク(全てはムダ話)。
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再読 表題作はのち映画化「やわらかい生活」、落馬事故で馬を安楽死させたことに罪を感じている女を描く「第七障害」収録
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一月近く前に読み終わっていたのだけれど 長く感想が書けなかった。 いまも書けない。 表題作「イッツ・オンリー・トーク」のなかに 読み取るものなんてないのかもしれない。 ただ感じろと、馬鹿な女の日常と侘しさを。
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いやあ、久しぶりに面白い本を読んだ、あっという間に読み 終えてしまった、表題作も良いし弊録作も良かった、こんな 本を書く女性が居たなんてて言う気持ちだ、是非この人の 本を読破してみたい。久しぶりに楽しく本を読むことが出来た 有難う。
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絲山秋子さんなので、あらすじ読まずに購入。 表題作『イッツ・オンリー・トーク』は観たいみたいと思ってて未だに観ていない寺島しのぶさん主演の映画なはず‼やっぱり面白い。 もうひとつの、『第七障害』は最初読むのもきつかったけど、中盤からかなり良かった~好きだ~こうゆうの
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絲山さんのかく物語はいつも静かでさびしげ。きっともっとドラマチックに描こうと思えば描けるのだけど、淡々としている。その静けさが私はとても好き。わーわー騒ぐクラスメイトたちの背中をぼんやり眺めている、あの感じに似ている。少し村上春樹を思い出した。
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引っ越しの朝、男に振られた。やってきた蒲田の街で名前を呼ばれた。EDの議員、鬱病のヤクザ、痴漢、いとこの居候―遠い点と点とが形づくる星座のような関係。ひと夏の出会いと別れを、キング・クリムゾンに乗せて「ムダ話さ」と歌いとばすデビュー作。高崎での乗馬仲間との再会を描く「第七障害」併...
引っ越しの朝、男に振られた。やってきた蒲田の街で名前を呼ばれた。EDの議員、鬱病のヤクザ、痴漢、いとこの居候―遠い点と点とが形づくる星座のような関係。ひと夏の出会いと別れを、キング・クリムゾンに乗せて「ムダ話さ」と歌いとばすデビュー作。高崎での乗馬仲間との再会を描く「第七障害」併録。(「BOOK」データベースより) イッツ・オンリー・トーク、すべてはムダ話だとエイドリアン・ブリューが歌う。 セックスなんてトーストを焼くようなものだと考える優子と問題を抱える男たちとの話。出てくる男たちがちぐはぐで面白い。「男との関係を「点」のイメージであって「面」であってはならなかった。ましてや時間軸の設定された「立体」などは論外だった。私はそういうイメージでしか男をとらえられなかった。」というのが共感できた。自分に見せるその時々の「点」の部分だけで充分。それ以上は踏み入りすぎていて、とてもじゃないけどトーストを焼く感覚でセックスはできないだろうと思う。 「第七障害」は少し意外な話だった。ゴッドヒップを殺してしまったと思い悩んで順子は群馬から逃げ出す。逃げたまま終わるかなと思っていたのに群馬に戻ってくるのは絲山さんっぽくなかった。
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たまにはこーゆー病んでる小説もいいかな。嫌いじゃない。短編2作品を収録してるんだけど、2作目のほうが受けはいいとおもうw 篤くんから学んだことあったわー。勉強になりましたw でも多分人にこれをオススメするときは人を選ぶと思う。
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面白い。偶然買った本がこれ、ってこの著者との運命を感じる。この先この人にはまりそう。 解説を本屋の店員さんが書いているのも面白い。 そのなかで言っている「痴漢に人気」私も1票。
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