イッツ・オンリー・トーク の商品レビュー
読んでる間は終始心地よくて、あっという間に読み終わってしまった。 分からないけど何となくわかる気もする 表題も好き。
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『イッツオンリートーク』はパッとしない何かを抱えた登場人物たちが交わって時間が流れる。なんて事ないような気もするし、鮮烈な人生のような気もする。ただずっと聞いていられるムダ話。感情移入できなくともなんか面白かったです。『第7障害』はちょっと動物大好き系フリーターの僕には辛かったけ...
『イッツオンリートーク』はパッとしない何かを抱えた登場人物たちが交わって時間が流れる。なんて事ないような気もするし、鮮烈な人生のような気もする。ただずっと聞いていられるムダ話。感情移入できなくともなんか面白かったです。『第7障害』はちょっと動物大好き系フリーターの僕には辛かったけど、傷付いて、距離をおいて、許して、って優しくて切ない時間の流れを感じられる名作でした。馬はみんな天国に行く、それは絶対そう。ヨギボーのCMみたいなとこやろなぁ。
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「イッツ・オンリー・トーク」絲山秋子著、文春文庫、2006.05.10 190p ¥410 C0193 (2022.06.29読了)(2009.04.19購入) 【目次】 イッツ・オンリー・トーク 第七障害 解説 上村祐子 ☆関連図書(既読) 「袋小路の男」絲山秋子著、講談...
「イッツ・オンリー・トーク」絲山秋子著、文春文庫、2006.05.10 190p ¥410 C0193 (2022.06.29読了)(2009.04.19購入) 【目次】 イッツ・オンリー・トーク 第七障害 解説 上村祐子 ☆関連図書(既読) 「袋小路の男」絲山秋子著、講談社、2004.10.29 (「BOOK」データベースより)amazon 引っ越しの朝、男に振られた。やってきた蒲田の街で名前を呼ばれた。EDの議員、鬱病のヤクザ、痴漢、いとこの居候―遠い点と点とが形づくる星座のような関係。ひと夏の出会いと別れを、キング・クリムゾンに乗せて「ムダ話さ」と歌いとばすデビュー作。高崎での乗馬仲間との再会を描く「第七障害」併録。
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いわゆるミステリやSFといったジャンル小説に分類されない、現代文学の女性作家で初めてちゃんと読んだのが絲山秋子作品で、なおかつこの『イッツ・オンリー・トーク』だったと記憶しています。いや、もしかすると正確には最初ではないかもしれないのですが、そのくらい鮮烈な印象を受けたという意...
いわゆるミステリやSFといったジャンル小説に分類されない、現代文学の女性作家で初めてちゃんと読んだのが絲山秋子作品で、なおかつこの『イッツ・オンリー・トーク』だったと記憶しています。いや、もしかすると正確には最初ではないかもしれないのですが、そのくらい鮮烈な印象を受けたという意味で、間違いなく原体験のひとつ…なのですが、どうやら紙ではすでに古書でなければ入手困難になっているようでした(Kindle版は有り)。読めないわけではないにせよ、やはり悲しい…。 さて、短編集というよりは、中編が2作収録されていると言ったほうが正確かもしれない本作。 表題作の語り手である優子(=私)は、かつて新聞社に勤めていたが、心の病を患ってからは画家として糊口をしのいでいる。ある時、転居を決めた途端に男に振られ、それでも気持ちを切り替えて引っ越してきた蒲田の街と、そこで出会う男たち。議員になった大学の友人、パチスロ漬けだった居候のいとこ、メンタル系サイトを通じて付き合いの始まった鬱病のヤクザ、そして出会い系サイトで知り合った「痴漢(※出会い系経由なので合意の関係として)」。そもそも男性と体の関係を持つことにほとんど躊躇がなく、距離を計りあうコミュニケーションよりも寝たほうが楽だと考える傾向にある主人公。でもその実、蒲田に住んでからの彼らとの繋がりは、何気ないようでくすりと笑ってしまう機知と軽妙さを伴う会話を通して、とてもデリケートな距離感で保たれながら、再会したり離れたりと、少しずつ状況とともに関係も移ろっていきます。 とりわけ「痴漢」なるkさんという人物の造形が絶妙かつ出色で、一見もっとも即物的に見える性描写を含む関係性とやりとりの中に、ハッとするほどの含蓄や気づきがいくつも散りばめられ、また温かく描かれていて憧れすら覚えるほど。 併録されている『第七障害』では群馬の高崎を舞台に、乗馬をめぐるつながりと再会が描かれており、共通して主人公の心に深い「喪失」の穴が穿たれていることが、どちらも読むにつれて分かってくる構成になっています。その先にある、ゆるやかな結びつきと、出会いと、別れ。豊崎由美さんによる「もうここにはいない者によって支えられる、今ここにいる者の物語」という表現がほんとうに腑に落ちる、とても優しくも静かに胸に迫る2編を堪能できる一冊です。 あぁ、復刊か再録してください~!
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表題作の「イッツ・オンリー・トーク」と「第七障害」の二編を収録しています。 「イッツ・オンリー・トーク」は、橘優子という35歳の女性の物語です。議員候補の本間、鬱病でヤクザの安田、いとこで元ヒモの祥一、そして優子と奇妙な関係をつづける痴漢など、彼女をとりまく男たちとの日常を、タ...
表題作の「イッツ・オンリー・トーク」と「第七障害」の二編を収録しています。 「イッツ・オンリー・トーク」は、橘優子という35歳の女性の物語です。議員候補の本間、鬱病でヤクザの安田、いとこで元ヒモの祥一、そして優子と奇妙な関係をつづける痴漢など、彼女をとりまく男たちとの日常を、タイトルが示すとおり「イッツ・オンリー・トーク」、すべてはムダ話だという調子でえがいています。 「第七障害」は、かつて馬術大会でゴッドヒップという馬とともに出場するも転倒してしまい、馬を安楽死の運命へと追い込んでしまったことに対する懺悔の念をいだきつづけている早坂順子の物語です。彼女のライヴァルだった永田篤や、同居人の美緒との関係をえがいています。こちらは、順子が過去の苦しみを乗り越えるというストーリーでありながら、ドラマティックな盛り上がりを作り込むのではなく、「イッツ・オンリー・トーク」と同様の淡々とした叙述で物語がつづられていくのが印象的でした。
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※このレビューにはネタバレを含みます
この人の小説はラストが好きだ。淡々とした文章が続いてゆっくり降り積もったもののエッセンスが、最後にすこしだけ滴って落ちる感じ。 「イッツ・オンリー・トーク」の優子の「なんかさ、みんないなくなっちゃって」も、「第七障害」の篤が順子の頬にそっと触れた余韻も本当にいい。ぐっと心をつかまれてゆっくり離されて、余韻がじんわり広がっていく。 私は「第七障害」の方が好みだった。前の話でダメ男たちを見てきたせいか篤くんの一途さと素直さの好感度がガンガン上がる。かわいい。解説によると痴漢さんはすごく人気あるらしいけど、どうしてなんだ…?点の優しさより、べったりした面の優しさの方が好みなのかも。そして男たちより美緒が魅力的だった、こんな人と友達になりたい。かるーいふわふわしたノリで、いつでも歌を歌ってる人。あこがれるなあ。 光に向かっていくお話だけど、あくまで淡々とした姿勢は崩さず、ゆっくりゆっくり氷が溶けていく様子を見守る感じで、ほんのり温かいから安心して寄り添える。何回も読みたくなる。
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ストーリーのない話を、つらつらと書き綴ったお話。 読んでいて面白くないってわけじゃないが、何も記憶に残らん。 1週間後には内容を全部忘れる自信がある。 きっと1ヶ月後には、記憶にない本として再読できると思うので ある意味お得な一冊。
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※このレビューにはネタバレを含みます
ブログ更新:『イッツ・オンリー・トーク』絲山秋子 http://earthcooler.ti-da.net/e9362349.html 「直感で蒲田に住むことにした。」という書き出しで始まる小説の主人公、橘優子は、かつて新聞社に就職しイタリアに赴任するキャリアウーマンだったが、一年ほど精神病院に入院し、その後職を失った。蒲田の古いアパートをアトリエにして、絵を描いて過ごしている。「誰とでも寝てしまう」優子と、一風変わった男たちとの不器用なコミュニケーションが描かれる。
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絲山さんのデビュー作らしい。そしてこの本を広めたのは、大手の書店員さんらしい…うらやましい。 デビュー作から絲山さんらしい、ダメ女がダメ男を預かる(?)ストーリー。しかしダメ男(いとこ)とは恋愛関係になるわけではなく、ダメ女は他に4人の男と関わりを持つ。なんだか理解不能ですわ…。...
絲山さんのデビュー作らしい。そしてこの本を広めたのは、大手の書店員さんらしい…うらやましい。 デビュー作から絲山さんらしい、ダメ女がダメ男を預かる(?)ストーリー。しかしダメ男(いとこ)とは恋愛関係になるわけではなく、ダメ女は他に4人の男と関わりを持つ。なんだか理解不能ですわ…。けどそれが絲山ワールド。
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文が硬くて、男性が書いたような感じ。 私には淡々としすぎていて、それでいて内容はこんなことあるかな、という風に感じられてあまり感情移入できなかった。 沖で待つを読むか迷うところ。 読んでる途中で、著者が鬱病経験者の太ったおばさんだと知ってしまったのもいけなかったかも・・ところどこ...
文が硬くて、男性が書いたような感じ。 私には淡々としすぎていて、それでいて内容はこんなことあるかな、という風に感じられてあまり感情移入できなかった。 沖で待つを読むか迷うところ。 読んでる途中で、著者が鬱病経験者の太ったおばさんだと知ってしまったのもいけなかったかも・・ところどころ性的な描写もあったりして。
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