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重力ピエロ の商品レビュー

3.9

2479件のお客様レビュー

  1. 5つ

    672

  2. 4つ

    860

  3. 3つ

    623

  4. 2つ

    106

  5. 1つ

    28

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2024/04/15

「春が二階から落ちてきた」 詩的で魅惑的なフレーズで始まる、兄と弟のお話。 あと連続放火と遺伝子と、グラフィティアートと癌の父と強姦に遭った母と、ストーカーの女、黒澤や伊藤、ガンジーにクロマニョン人と。 連続放火の犯人探しはミステリー的であるものの、 リアルでスタイリッシュな...

「春が二階から落ちてきた」 詩的で魅惑的なフレーズで始まる、兄と弟のお話。 あと連続放火と遺伝子と、グラフィティアートと癌の父と強姦に遭った母と、ストーカーの女、黒澤や伊藤、ガンジーにクロマニョン人と。 連続放火の犯人探しはミステリー的であるものの、 リアルでスタイリッシュな会話劇から綴られる、 伊坂ワールドにどっぷり浸かれる家族の物語。 「本当に深刻なことは、陽気に伝えるべきなんだよ」 いつも笑っているピエロの素顔は、悲しみに泣き、怒りに震えていた。

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2024/04/10
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いや、死なんのかーい ハルくん、あれだけ他人に暴力をふるうやつはそれと同等以上の報復を受けるべきだ とか言っといて結局死なんのかーい まあ、そこで死んだら誰かが自殺しない限り無限ループなのは分かるけど、あれだけほざいといて結局生きるのはちょっとスッキリしないな。 なんだか、兄弟はどっちも正義感が強くプライドが高く偽善的で、ずっと自分達本位の綺麗事だ 嫌悪感湧きまくりだった! 合いませんでした!

Posted byブクログ

2024/04/09
  • ネタバレ

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2024.4.7 終始不穏な雰囲気で、なんとなく春が犯人なんだろうと、心配になりながら読んでいた。 心配は的中したのは残念だったものの、父の最後のセリフは短くさりげないのにとても感動的だった。

Posted byブクログ

2024/04/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

俺に似て嘘が下手だ、と声をかけるシーンでぼろぼろ泣いてしまった 「大事なときはいつも兄貴がいた」そんな風に弟に思ってもらえてたかなあとこの兄弟を羨ましく感じた。家族、とくに姉弟に会いたくなった

Posted byブクログ

2024/04/03

宮城県民なら馴染みのある地名だったりが出てきて面白いです。 春が二階から落ちてきた も凄い良いよね。

Posted byブクログ

2024/03/28

映画を何度か見たことがあり、その上でやっと原作を読むことができた。結末は映画と同じものの、原作にはないシーンが映画では加えられていたりと、また違った楽しみがあったように感じる。 特に印象に残ったフレーズは以下。 ・楽しそうに生きてれば、地球の重力なんてなくなる ・それはつまり...

映画を何度か見たことがあり、その上でやっと原作を読むことができた。結末は映画と同じものの、原作にはないシーンが映画では加えられていたりと、また違った楽しみがあったように感じる。 特に印象に残ったフレーズは以下。 ・楽しそうに生きてれば、地球の重力なんてなくなる ・それはつまり私を決心させるために何者かが与えてくれたヒントだったのかもしれない。つまり、「それを、やれ」という合図だ。 ・本当に深刻なことは、陽気に伝えるべきなんだよ 作品の中に、オーデュボンの祈りの伊藤が現れて、最近読んだばかりだったのでタイムリーだった。映画の加瀬亮と岡田将生が良過ぎて、頭の中で2人をイメージしながらどんどん読み進めることができた。 正義ってなんなのか、正しさってなんなのか、何度だって考えるよな。

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2024/03/18

アヒルと鴨のコインロッカーを読んだ時と同じ感覚になった。こっちのが好きだけど、設定は重い。 話としての面白さはあまりなかったけど、ずっしり心に残る作品だった。 レイプの結果産まれた弟の春。レイプに対して加害者は軽く考えがちだけど、その一時の快感が何人もの人生を狂わせることを自...

アヒルと鴨のコインロッカーを読んだ時と同じ感覚になった。こっちのが好きだけど、設定は重い。 話としての面白さはあまりなかったけど、ずっしり心に残る作品だった。 レイプの結果産まれた弟の春。レイプに対して加害者は軽く考えがちだけど、その一時の快感が何人もの人生を狂わせることを自覚した方がいい。 ミステリーというよりは家族の物語だった。

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2024/03/18

初めて読む伊坂幸太郎さんの本。最初は狂暴で荒々しい弟が登場で苦手かも…と思いましたが、兄弟、親子の思いやりが静かに感じとれる本でした。

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2024/03/18

【2024年58冊目】 遺伝子を扱う会社に勤める泉水には、春という弟がいる。弟は容姿端麗で、絵が上手い。癌に犯され闘病生活を送る父親を見舞う傍ら、二人の口に上ったのは連続放火事件の話だった。「ルールがあるんだ。連続放火事件のね」謎を追う兄弟と、過去の辛い出来事。血よりも濃い家族の...

【2024年58冊目】 遺伝子を扱う会社に勤める泉水には、春という弟がいる。弟は容姿端麗で、絵が上手い。癌に犯され闘病生活を送る父親を見舞う傍ら、二人の口に上ったのは連続放火事件の話だった。「ルールがあるんだ。連続放火事件のね」謎を追う兄弟と、過去の辛い出来事。血よりも濃い家族の絆の物語。 再読でした。と、いっても前回読んだのが数十年前でしたので内容は全く覚えておらず、「確か面白かった」という印象だけで読み始めました。 兄弟や父と子の軽快なやり取りに微笑みつつ、過去の辛い出来事を知ってからは時に眉間に皺を寄せながら読みました。もしかしたらこういうことなのかも…?という予見がしやすい伏線の張り方が多かった印象ですが、それでも結末はもちろん予期できず、「そういう落としどころか」と思いながらの読了でした。 果たして血が繋がっているというのは、そんなにも尊いことなのか?主人公が遺伝子関連の会社で働いているという設定も、この問いかけを強化する意味合いを持っていて良かったです。 ご両親がとても素敵でした、理想の親が過ぎる。だからこそ最後の方は余計にぐっと来ましたね。 二人ともどうか幸せになって欲しい。

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2024/03/13

『重力ピエロ』(じゅうりょくピエロ)は伊坂幸太郎による日本の小説作品、およびそれを原作とした2009年公開の映画作品。 第129回直木賞候補作品、第57回日本推理作家協会賞長編及び連作短編集部門候補作品、第1回本屋大賞ノミネート作品、2004年版このミステリーがすごい!第3位。 ...

『重力ピエロ』(じゅうりょくピエロ)は伊坂幸太郎による日本の小説作品、およびそれを原作とした2009年公開の映画作品。 第129回直木賞候補作品、第57回日本推理作家協会賞長編及び連作短編集部門候補作品、第1回本屋大賞ノミネート作品、2004年版このミステリーがすごい!第3位。 ※Wikipediaより引用 【感想】(ネタバレ含むかも…?) 最初の1頁で有名な台詞であろう、『春が二階から落ちてきた。』は最初何かの比喩かと思ったが泉水(兄)の弟の名前であった! 弟の春は、兄と会話する中で様々な考えを交えていく(偉人たちの台詞と共に)。その中で1番共感したシーンは、「『造形芸術は進化しない』」「人類は様々なことで進化・発達し(科学や機械も含め)てきた。そして先人の教えや成果を学んでさらに発展させたが、芸術は違う」と語るシーン。機械や科学技術は日々進歩しているけど、日常で見る有名な画家の絵は現代でも描こうと思えばかけるしその人が一生懸命考えて描いた絵だから進歩ではなくてそれが完成なんだなって文章を通して理解出来た気がした。その他にも最後の【参考・引用文献】を見ると分かるが〝性〟に関する事が多く載せられていたことが改めて分かった。それらは、生物学上血の繋がっていない春と会話する中で非常に重要な意味を成していると思うし、自分では考えない様な意見を語っていたから大変勉強になった。 感動はしたが、ミステリーを多く読みすぎているのか結末がどうなるのかは途中から分かってしまったのでもう少し展開が読めない様な感じだと面白かったかもしれない。(なので☆3)でも、夏子さんの話は面白かった。 伊坂幸太郎は、人の感情や倫理観を上手く文章にするのが長けていると思った。

Posted byブクログ