重力ピエロ の商品レビュー
「春が2階から落ちてきた」春は、弟の名前だ。頭上から落ちてきたのは私の弟のことで、川面に桜の花弁が浮かぶあの季節のことではない。 ん〜いいねえ。幕開けから最後まで洒落た表現が多くて読んでて「ほほ〜」ってなることが多かった。 内容を見ると、レイプに殺人、遺伝子、癌とヘビーなものだけ...
「春が2階から落ちてきた」春は、弟の名前だ。頭上から落ちてきたのは私の弟のことで、川面に桜の花弁が浮かぶあの季節のことではない。 ん〜いいねえ。幕開けから最後まで洒落た表現が多くて読んでて「ほほ〜」ってなることが多かった。 内容を見ると、レイプに殺人、遺伝子、癌とヘビーなものだけど、この洒落たユーモアある表現と兄弟の絆、親子の絆によってバランスが取れてる感じがした。 「本当に深刻なことは、陽気に伝えるべきなんだよ」これは兄弟が築き上げたこの関係性があってこそできたことだと思う。「そうとも、重力は消えるんだ」春が隠れて背負ってきた苦痛は消えたかな。 個人的には「巨人」の表現が気になった。
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伊坂幸太郎作品は、どの作品を読んでも、最後は性善説を信じてるんではないかと感じる。 し、やっぱり最後はほっこりする。 こういう兄弟関係、親子関係、そして夫婦関係って、いいな。
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(忘れないようにメモ)兄弟である泉水と春の話。DNA。性犯罪。 難しい単語や言葉が多かったけど、終わり方は良かった。賛否両論ありそうだけど、私は春が逮捕されなくて良かったな
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伊坂さんの文章の書き方は洒落ていて好き。遺伝子がテーマで内容も重ためだけど決して読者を置いてけぼりにしないところが良い。
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早逝した美しい母、末期癌で余命幾ばくもない父、遺伝子解析会社に勤務すり長男の泉水(イズミ)、グラフィティアーティストの次男春(ハル)の家族は、辛い過去を抱えていた。その記憶が消えない兄弟の周辺で、奇妙な連続放火事件が発生する。 謎の解の解明に乗り出した兄、春をつけ回す美人スト-カ-、彼らが交錯しあい遂に直面する驚愕の真相とは・・・。画期的で独創的な文体スタイルとスト-リ-展開に翻弄されながら、溢れ出る感動の読書体験が堪能できる新機軸満載の傑作長編小説。
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伊坂幸太郎の映画化作品はつまらないの多かったけど ゴールデンスランバーの次に、映画化しても 割と面白かった作品
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泉水の弟、春は母親がレイプされて生まれた子ども。そんな過去がありながら、家族4人の互いの信頼感は強くて、血の繋がりを越えた絆で結ばれている。 あるとき、連続放火事件が起きる。その近くに必ず残されている落書きの意味するものは、どんどん引き込まれていくと、やがてその家事の現場は、か...
泉水の弟、春は母親がレイプされて生まれた子ども。そんな過去がありながら、家族4人の互いの信頼感は強くて、血の繋がりを越えた絆で結ばれている。 あるとき、連続放火事件が起きる。その近くに必ず残されている落書きの意味するものは、どんどん引き込まれていくと、やがてその家事の現場は、かつて連続レイプ事件が起きた場所と重なっていることが明かされる。 春が自身の生い立ちを思い、病的な思考、行動をしてしまうのも理解できる気がするが、それを見守る父と泉水がすごくいい。
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とにかく良かった。家族は、他のどの関係性とも違うのか、私は良くわかる気がした。 ただ謎を解いている感じではない、心に残る文章がたくさんあったのと、この伊坂幸太郎先生という人の書く文章が本当に好きだと思った。 同郷だからかな、今は仙台に住んでいないから、広瀬川、青葉山のあの橋、それ...
とにかく良かった。家族は、他のどの関係性とも違うのか、私は良くわかる気がした。 ただ謎を解いている感じではない、心に残る文章がたくさんあったのと、この伊坂幸太郎先生という人の書く文章が本当に好きだと思った。 同郷だからかな、今は仙台に住んでいないから、広瀬川、青葉山のあの橋、それだけで涙が出る。 感想がうまく書けない。 この本は何回か読んだけど、感想がまとまらない。 良すぎる、という感想。
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自身の出自に重い軛を架せられた弟・春。なぜ父は彼ら兄弟に真実を告げたのか? 物語の本質がそこにはないし、まして少年犯罪に対するメッセージ性もない。だがしかし、物語にのめり込んでしまう。途中から春が「犯人」だと判っても、その面白さは変わらない。警告を残す空巣や、殺人は何故いけないの...
自身の出自に重い軛を架せられた弟・春。なぜ父は彼ら兄弟に真実を告げたのか? 物語の本質がそこにはないし、まして少年犯罪に対するメッセージ性もない。だがしかし、物語にのめり込んでしまう。途中から春が「犯人」だと判っても、その面白さは変わらない。警告を残す空巣や、殺人は何故いけないのかを問う生意気な高校生の話にクスッとしてしまう。濃霧の中での殺人。社会は許さなくても、家族は許す、という兄の言葉。凡人には思いもつかない書名。伊坂ワールドを満喫できた。
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伊坂幸太郎先生の作品で一番はじめに読んだのがこれ。最初にして最高の作品に出会ってしまった気がしてる。映画の方も見てみたいと思った。
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