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重力ピエロ の商品レビュー

3.9

2481件のお客様レビュー

  1. 5つ

    672

  2. 4つ

    862

  3. 3つ

    623

  4. 2つ

    106

  5. 1つ

    28

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2022/09/11

性や遺伝という重いテーマの中で、葛藤を描かずに話が進んでいくのが、まさにこのタイトルなのだと思いました。ただ、葛藤を描かないがゆえに、登場人物のクセは強いし、浮世離れしてる世界観が強いという印象です。

Posted byブクログ

2022/09/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

周りに流されずに自分の中の好きや大切にしたいものを改めて考えた、、。 なかなか見失いがちなことばかりだけど、振り返る時間も大切にしたいし、そこから踏み出した一歩が正解かは誰にもわからないけど自分だけは後悔しても選んでよかったと褒めてあげれば重力なんてなくなる! そう考えてこれからも楽しく生きyo!!! ◇調べた言葉たち◇ 溜飲を下げる_胸をスッキリさせること不平不満、恨みなどを解消し、気を晴らすこと 慇懃(いんぎん)_とても丁寧な言葉で礼儀正しい。が、慇懃無礼は、丁寧すぎて嫌味に聞こえるという意味になる 節操がない_信念がない、信念や物事の基準が一定して内々 痴情_男と女のもつれ、すれ違い 煩悶(はんもん)_悩み苦しむ 木花之佐久夜毘売(コノハナノサクヤヒメ) 夫に本当に自分の子供かどうか疑いをかけられた時、出産の際に部屋の出口に火をつけ無事に出産したら夫の子だと証明する。 欺瞞(ぎまん)_だまして、欺くこと  

Posted byブクログ

2023/02/01

「春が2階から落ちてきた」で始まって終わるのが、なんだかお洒落だなと思った。意味は全然違ったけれど。 兄と弟の会話のテンポ感が良くてどんどん読み進めていけた。 遺伝子のことは結構知っていることが多くて、なんだか嬉しかった

Posted byブクログ

2022/09/06

ほぼ一日で読んでしまったが、もう一度読み直したい。 題材が重厚なので、すべて踏まえた上で、父と春の言葉をもう一度頭に入れたいなと思う。 私自身、「目には目」をの言葉の意味を履き違えてたので、これ以上過度な報復はしてはいけないという真意だと知って驚いた。 暴力には非暴力で対抗す...

ほぼ一日で読んでしまったが、もう一度読み直したい。 題材が重厚なので、すべて踏まえた上で、父と春の言葉をもう一度頭に入れたいなと思う。 私自身、「目には目」をの言葉の意味を履き違えてたので、これ以上過度な報復はしてはいけないという真意だと知って驚いた。 暴力には非暴力で対抗することと、目には目をのようなやられたらやり返すも、結局どちらが正しいのかは一概には言えないよなあ。 世の中に不条理な部分があるように、全てがこっちを選んだら正しいとか良くなるとか、そんなことも無くて。でも選択肢って常に極端な2つのような気がしてしまう。例えば悪人でも生かすべきか、殺すべきかとか。だから人間って複雑で面倒くさいし、悩み続ける。 結局はその時までに考え抜いたことを、信じてやるのが一番なのかなとな思う。そういった意味で春と兄の選択も、私は肯定されるべきものだと思った。 春は自分の出生がゆえに、自分の存在を極端などちらかに分けたがっているように見えた。一方で父親は、極端の選択肢しかなくても、まるごと全てを許容するという選択肢をとれる、達観した人に見えた。 あと、始まりと終わりの一文がお洒落で好き。それに体育教師の言葉遣いが笑えた。ああいうのって移るよなあっていう、小さなあるあるが伊坂幸太郎ってよく入れてて、そこがリアルで好き。

Posted byブクログ

2022/08/30

春が空から落ちてきた。洒落た言い回しで始まるこのフレーズがやっぱり好き。 俺たちは最強の家族だ。そう言える父になりたい。兄弟愛の話。araon,DNA基、Triumph。横文字が小気味よく、かっこいい。

Posted byブクログ

2022/09/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

【あらすじ】 遺伝子情報を取り扱う企業に勤務する泉水。ふたつ違いの弟春とは、異父兄弟である。春の実父は、母をレイプした当時未成年の男であったが、泉水の父母は、春を出産することを即決断し、ふたりに分け隔てない愛情を注いできた。 ある日、泉水の会社が放火に遭う。街中の落書き消しを請け負っている春は、グラフィティアートと連続放火場所との関連に気づき、泉水と闘病中の父もその謎解きにのめり込む。そして、泉水はグラフィティアートの暗号が遺伝子情報に繋がっていること、また、病床の父は放火場所とかつて春の実父が起こしたレイプ事件の場所が重なることにそれぞれ気づく。それは更に、放火犯が春であるという事実に繋がっていた。春は、実父がレイプ事件を起こした場所に放火することで、実父に反省を促したのであったが、最終的には実父を殺害する。泉水も父もその事実を受け入れたうえで、自分たちが遺伝子を含めた現実という重力を超えた最強の家族であることを再確認する。 【感想】 初めての伊坂作品。いろんな知識が散りばめられていて興味深かったが、普通のミステリーのように加速度的に謎が深まるようなスリリングさはなかったし、結末に意外性もなかった。ミステリーというジャンルではないのかもしれない。

Posted byブクログ

2022/08/27

この人の作品にはよく『理不尽さ』が描かれている、と思う。と同時にそれに相対して生きてゆく人達も。 ただシュール過ぎて時折それが霞んでしまっている気がする。

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2022/08/27

伊坂さんはゴシップをこう表現する。 “流れる水が隙間を埋め尽くすように、まだ湿っていない土地に浸透しようという具合”だと。 でもこれは、放っておけばすぐ乾くよというメッセージでもあるのかもしれない。 気休めという、その場限りの安心感が人を救うこともある。私は最近ずいぶんと気休め...

伊坂さんはゴシップをこう表現する。 “流れる水が隙間を埋め尽くすように、まだ湿っていない土地に浸透しようという具合”だと。 でもこれは、放っておけばすぐ乾くよというメッセージでもあるのかもしれない。 気休めという、その場限りの安心感が人を救うこともある。私は最近ずいぶんと気休めに助けてもらった。その場限りの安心感は、時にことを解決さえしてしまうのかもしれない。 ガンジーは届けられなかった2通の手紙をヒトラーに送った。歴史は紙一重だ。 さようならを無邪気に言えるのは、別れの辛さを知らないものの特権だ。「またね」はやだよ、と言った祖母の声が忘れられない。

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2022/08/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

他人に能力があることをひけらかさない限りは、穏やかさだけが取り柄の、無能な人間に見えてしまう種類の人間である、お父さんがかっこいい。かっこいい両親と、最強の兄弟です。 黒澤さんが出てきて嬉しい…!!   "無邪気に、「さようなら」と言っている子供たちは可愛らしかった。気軽に「さようなら」が言えるのは、別れのつらさを知らない者の特権だ、と私は思う。" どんどん別れがつらくなり、悲しいことはあまり考えたくない最近です。

Posted byブクログ

2022/08/19

伊坂幸太郎独特のキャラクターや世界観は魅力的で物語の進み方もテンポが良く楽しかったんだけど春の復讐の方法には全く共感出来なかった。 なんでそんな回りくどいやり方をしておいて結果、バットで殴って殺すだけって。 もっと「目には目を」的な復讐方法の方が良かったんじゃないの?

Posted byブクログ