重力ピエロ の商品レビュー

伊坂幸太郎【著】

2022/12/14

伊坂さんの作品の中で重力ピエロが1番好き
と思い10年以上が経った
いつの間にかその気持ちだけ残って作品の中身については相当記憶が薄くなった状態をどうにかしないとと、やっと再読

やっぱり好きだった
魅力的な妹をもつ普通の姉である私が
多少かさなっちゃうのかもしれない

我が家は特殊ではないけれど

大事なことは軽く伝えよう
おいしいご飯で気休めしよう

2022/12/03

伊坂幸太郎の作品を読むのは6作目になる。
相変わらずの伊坂ワールド。ユーモア溢れる軽快な登場人物達の会話、散りばめられた伏線を綺麗に回収していく爽快感、後半のハラハラドキドキ感と、今回もとても楽しませてもらいました。
本書はミステリー小説とも言えるし、感動系小説とも言える、ジャンル分けが難しい小説だと感じた。
おなじみの伊坂ワールドの中に感動、家族愛要素を存分に詰め込んだ感じ。
そして、登場人物のキャラがとても立っている。主人公家族4人の人間性は非常に素晴らしかった。

私はすごく楽しめたが、人にオススメは少ししずらいとも感じた。終わり方が多少モヤモヤする人も少なからず居ると感じる。
それを踏まえても、とても素晴らしい小説であった。
いつか再読したいと思う。

メモ 「気休めは人を救う」

2022/11/30

会社の女の子が左手の親指付け根にマジックでメモ書きしてるのを見て、アイネクライネみたい、って話から、伊坂幸太郎知ってる？って聞いたら、重力ピエロの？って言われました。
読んだけど、内容がうる覚えだったので、図書館で借りて読み返し。
さらにDVDも借りてきて見直し。
お兄さんは佐々木蔵之介だと勘違いして覚えてた。
伊坂作品は最近は短い話が多い気がするけど、この頃はゴールデンスランバーや鴨とアヒルなど長編が多かったなぁ、と読み直して思いました。

2022/11/16

｢人生は大きい流れのようで、抗うことは出来ず、何をしていても進む｣ という考え方が今度は遺伝子で表されている。｢遺伝子の大きな力の前では、個人の反抗なんて何の影響もない。しょせんは船の上だ。｣
オーデュボンの祈りで出てきた｢未来は神様のレシピで決まる｣ というフレーズも引用されていた。

人は何か意味を見つけようとするが、実は意味なんてないのかもしれないという考えは非常に納得した。

落書きの万人もレイプの犯人も春の目的も分かったけど、落書きの場所を30年前の場所をなぞっているとは分からなかった。
今回はミステリー自体はラッシュライフとは違いあっと驚く伏線回収はないシンプルな構造だったけれど、ミステリーに込められた内容がぐっと詰まってて良かった！

連続殺人事件の犯人を、ルールがあると言って見つけ出してしまうラッシュライフの高橋さんみたいだなと
思ったし、黒澤も本業泥棒、副業探偵としてでてきて嬉しい。ラッシュライフかなり引き継いでる。

2022/11/16

なんとなく伊坂幸太郎がわからなかったけど、ようやくわかった！　おもしろい！
おしゃれでウィットに富んだ会話、最後までわかんない展開、おためごかしでないラスト、一気に読んでしまった。

2022/11/13

兄弟愛、家族愛を感じてちょっとｳﾙｯとしました。
所々で豆知識を、いただきながら読み進めて少し賢くなりました。(と、思っている。)

2022/11/13

連続放火の謎解きに乗り出す家族の物語。
主人公の弟の台詞「本当に深刻なことは、陽気に伝えるべき」が印象に残った。
でも深刻なことを陽気に伝えるには、伝える方は辛さを押し殺す強さが必要だと思う。
ここに登場する家族は、嫉妬するくらいに強い家族だった。

2022/11/08

ミステリーと思わずに読めばかなり満足度の高い一作。
相変わらずの機知に富んだ会話がとてもスタイリッシュで、個人的にかなり好み。

放火犯自体は、途中で簡単に分かるので、犯人探しに重きを置いた作品ではないのでしょう。
ラッシュライフの黒澤氏が出てきてくれたのがとても嬉しかったです。

１つ疑問なのは著者は男性。
春も、泉水も男性。
設定された境遇で、生まれてきたのが女の子だったら、泉水が女性だったら、と思うとまた別のストーリーだったのでしょう。
男性と女性では、どうしても同じ視点で捉えることができない重いテーマでした。
難しいテーマで、ここまで書き上げることができる伊坂氏には脱帽。

2022/11/04

伊坂ワールド全開！

冒頭の一節があまりにも有名ですが、内容もそれに負けないくらい独特の雰囲気がありました。ミステリーではあるんですが、独特の文体や登場人物のちょっとした掛け合いがなぜかクセになります。

家族、血のつながり、遺伝子についても考えさせられる一冊になりました。とりあえず親は大切にします。

2022/10/31

★「本当に深刻なことは、陽気に伝えるべきなんだよ」「重いものを背負いながらタップをふむように」「ピエロが空中ブランコから飛ぶ時、みんな重力のことを忘れているんだ。」

-----------------------------------

まずトリックの奥深さがすごい。高1の生物基礎で習ったDNAの’’TACG’’を使って見事に放火事件とグラフィティアートの関係性となぞが解き明かされていって、面白かった。事件の真相と兄の泉水の考えに衝撃と感動