照柿(上) の商品レビュー
合田刑事の細かい心理…
合田刑事の細かい心理描写が、リアルな人間像を浮かび上がらせる、重厚で深みのある警察小説。高村薫氏という女流作家にしか描けない男の物語。
文庫OFF
「照柿(上)」(高村 薫)を読んだ。 情動というか情念というか、とにかく内面に蠢くあれやこれやをとことん突き詰めていく、これはまあ言うなれば高村薫節だな。 物語の核心がどこら辺にあるのかよくわからないまま(下)に進む。
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- ネタバレ
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前作が面白かっただけに、上巻を読み終わった印象では、シリーズ次作読むの止めようかな、だった。ホステス以外殺されないし、事件解決に向けて確かに動いてはいるけれど、男女のドロドロとした停滞気味の雰囲気ばかりで辟易している。そもそも野田自体何だか気に入らない。そのせいもあるかもしれない。男女のそういうのいらないから、もう少し事件解決に向けての展開が欲しい。合田自身も暗い感じの雰囲気しか纏っていないし、登場人物も展開も全体的に暗い。別の明るい作品に手を出したくなる。というか、二人の男が夢中になっている佐野美保子なる女性の魅力が全く分からない。そこまでの魅力がありますか、へー。で?みたいなままで、上巻が終わる。合田が不正を働く理由も、女という何だか陳腐で単純な理由でがっかり。下巻、面白くなるかなぁ。
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とある事情で最新刊を読みたいと思ったので。 何も解決していない気がした。 というか、どれが事件なのかわからない。 ホステス殺害事件なのか、 女の電車への飛び込みなのか、 合田刑事の旧友父の死なのか、 旧友父の女の路面電車への飛び込みなのか それとも、旧友に偶然会ったことなのか。...
とある事情で最新刊を読みたいと思ったので。 何も解決していない気がした。 というか、どれが事件なのかわからない。 ホステス殺害事件なのか、 女の電車への飛び込みなのか、 合田刑事の旧友父の死なのか、 旧友父の女の路面電車への飛び込みなのか それとも、旧友に偶然会ったことなのか。 問いの無いところに解は無い。 (下巻へ続く)
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ホステス殺害事件を追う合田雄一郎は、電車飛び込み事故に遭遇、轢死した女とホームで掴み合っていた男の妻・佐野美保子に一目惚れする。だが美保子は、幼なじみの野田達夫と逢引きを続ける関係だった。葡萄のような女の瞳は、合田を嫉妬に狂わせ、野田を猜疑に悩ませる。
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2人の主人公、達夫と雄一郎が30代のはずなのに親父臭い。2人が再会してそれぞれの目線で相手を見るようになって、ああ、若いんだと感じた。 それにしても、お互い草臥れていて、僻みっぽくて、なんだかセコイ。 この作家さん初めてで、読んでる最中は絶対男性だと思ったけど、wikiってみた...
2人の主人公、達夫と雄一郎が30代のはずなのに親父臭い。2人が再会してそれぞれの目線で相手を見るようになって、ああ、若いんだと感じた。 それにしても、お互い草臥れていて、僻みっぽくて、なんだかセコイ。 この作家さん初めてで、読んでる最中は絶対男性だと思ったけど、wikiってみたら女性⁈しかも大学はICU⁇ 一体どういう人生歩んできたんだろう?
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高村氏の小説を読むのはレディジョーカー、マークスの山に続き3作目です。 中年の男性同士の嫉妬や感情の絡みがテーマでしょうか。一見ミステリー風ですが、ドロドロの人間関係が描かれ、濃厚で壮絶で苦しいです。普遍的でありながら目を背けたくなる箇所を容赦なく突いてきます。 後半は夢中で読み...
高村氏の小説を読むのはレディジョーカー、マークスの山に続き3作目です。 中年の男性同士の嫉妬や感情の絡みがテーマでしょうか。一見ミステリー風ですが、ドロドロの人間関係が描かれ、濃厚で壮絶で苦しいです。普遍的でありながら目を背けたくなる箇所を容赦なく突いてきます。 後半は夢中で読み、あっという間に読みきりました。誰にとってもやるせなく、切ないです。 万人には薦められないですが、深い痛みや挫折を経験したことのある人には共感できる部分があると思います。ずっしりと重いです。
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久々の高村ワールド。 白いスニーカーがトレードの合田、どこかクールな彼が嫉妬に苦しむところも面白い。 タイトルの「照柿」は色なのですね。 臙脂色などの描写も非常に印象的です。 早く下巻が読みたい!
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2013.9 私には読みにくかった。 一度に、押し寄せるてんでバラバラの感情。追い込まれる様。 なんか苦しかった。
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相変わらず序盤のスピードは弱め。 大いなるフリが続く。 これがダメな人もいるだろう。 合田とその周りのキャラもなんとなくつかめてきた。 今後どうなっていくのかは気になる。 マークスの山の最後を超えるものになるかなぁ。
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