檻の外 の商品レビュー
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ここまで号泣した作品は他にありません。 「雨の日」と「なつやすみ」までを読んで、この作品は完結するのだと思います(文庫版にも入れてくれればいいのに…!) 「箱の中」で出会った堂野と喜多川が辛い出来事や困難を乗り越え、添い遂げ、そして喜多川の最期を堂野が見送ってあげるまでが描かれています。 何も持っていなかった喜多川は、堂野を、家を、犬を、子供と過ごす夏休みまでもを手に入れ、最愛のひとに看取られて幸せに逝ったのだなあと、読み終えたときには自分も堂野といっしょに喜多川を見送ってあげられたような辛いけれどほっとしたような、不思議な気持ちになりました。 純粋で不器用でひたむきな喜多川。彼の人生に堂野がいてくれてよかった。
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文庫で「箱の中」「檻の外」まで読んだので、その後の喜多川と堂野に逢うために読んだノベルズ版。標題作のほか、「雨の日」と「なつやすみ」を併録。 「喜多川の人生を書ききった・・・」という作者。まさかこんな終わらせ方とは・・・・・・と放心。 折々に挟まれる挿絵に、二人が共に過ごした歳...
文庫で「箱の中」「檻の外」まで読んだので、その後の喜多川と堂野に逢うために読んだノベルズ版。標題作のほか、「雨の日」と「なつやすみ」を併録。 「喜多川の人生を書ききった・・・」という作者。まさかこんな終わらせ方とは・・・・・・と放心。 折々に挟まれる挿絵に、二人が共に過ごした歳月が感じられるところにノベルズ版の良さがある。浴衣、花火大会、縁日と、ネグレクトを受けて育った喜多川の悲惨な子供時代を取り戻してやろうとする堂野の優しさに胸が詰まる。 中でも、「なつやすみ」は秀逸。成長した、堂野の戸籍上の息子・尚が、喜多川、堂野との短い夏休みの交流を通じて、大人になっていく過程が描かれる。二人の関係、自らの出生の秘密を聞かされた後も、尚が二人を嫌悪することなく彼らへの思いが変わらずあったことにほっとし、終盤の堂野との大人の男同士としてのシーンはもう、涙なしには読めなかったし、喜多川が幸せになれて本当に良かったとしみじみシリーズを思い返す読後でした。
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『雨の日』『なつやすみ』目的に。 行為が割と直接的で驚いたが それ以上に喜多川のビフォーアフターに驚いた。 きっと、46歳になるまで、堂野と 「人間らしい」生活を送ってきたのだろうな、と。 母親の再婚相手にも驚いたが、まぁ、ドウナンダロウ?? とも思うけれど、長い時間もたったようだし (元妻はどうなったのだろう??) 最期は悲しいが 以前 付録?で堂野の母親が亡くなり、 自分が先に死ぬ可能性を考えて。。。 という話があったそうで。 作中でも 養子になったことにチラリと触れていたが きっとそこに至るまでを 見事に心情を描き切っているだろうから その付録「すすきのはら」を入れて もう一度 出版してくれないだろうか。。。 (そしてもっと贅沢を言うなら R指定ナシの作品にして 全年齢の人に読んでもらいたいなぁ。。 いろいろ 考えさせられるとおもうのだ。。。)
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雨の日となつやすみを読むために購入。 箱の中でだいぶやられていたけど、この二編を読んで余計にやられた。 これはBLの域を越えてるよなー。 2人のその後のイチャイチャだけで終わらないところが本当に好き。 こんなに心が揺さぶられるとは思わんかった。 喜多川、生まれ変わってきてー(´;ω;`)つらい
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文庫版のその後の話があると知り購入。その話にも少々ビックリした。まさか子供が出てくるとは思わなかったなぁ。でも素敵な話だった。そして、その後の話で、また涙腺崩壊。ホントにやばいです。 別れから六年経ったある日、堂野崇文は、自宅近くの公園で喜多川圭に再会した。喜多川は「ずっと捜し...
文庫版のその後の話があると知り購入。その話にも少々ビックリした。まさか子供が出てくるとは思わなかったなぁ。でも素敵な話だった。そして、その後の話で、また涙腺崩壊。ホントにやばいです。 別れから六年経ったある日、堂野崇文は、自宅近くの公園で喜多川圭に再会した。喜多川は「ずっと捜していた。一緒に暮らしたい」と告白する。六年前とまったく変わらぬ一途な想いに堂野の心は乱れ、連絡先を教えてしまう。が、すでに堂野には妻も子供もいて…。『箱の中』待望の続編!せつない二人の物語『雨の日』や『なつやすみ』など、大量書き下ろしを収録。(アマゾンより)
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攻めが探偵に過労で倒れるほど全財産つぎ込んで受けを探し(しかも詐欺)、やっと見つけたと思ったら受けには妻子が。攻めはすごい執着をみせるのに、受けの側にいられればというあっさりしたスタンス。 そして流されやすい受け。ちょっとご都合主義が目立ったけど、妻の身持ちの悪さで丸く収まって良かった。そういう意味で今回は痛くない作品だった。うーんしかしもう少し彼女の死について悼んであげてほしかったかも。 攻めの「死ぬまで一緒にいて」の願いが叶ってよかったなぁ…そして、尚の子供は圭太。
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文庫には載っていない「なつやすみ」が読みたくて新書を買い直しました。 読めてよかった。喜多川が亡くなる話なのは先に知ってしまっていたが自分で読めてよかった。喜多川が堂野に看取られて亡くなったと、その後を書いてくれた木原先生に感謝。涙が止まりません。
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名前に意味をつけられた、つくけてくれた。こんな愛情表現はきっと彼らにしかわからない。 どんなに幸せを感じる場面にも、切なさと儚さがついてまわる。でももう、辛さは感じなかったようにおもう。
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「雨の日」でようやく安堵の涙が流れるけれど 「夏休み」はもっともっと複雑で哀しい、 そして何よりも優しい涙が流れる。 喜多川と堂野の物語は「夏休み」まで読んでこそ!と思ったのであった。 これが純愛だって言われたら「そうだね」というかなぁ。でも、前半がなぁ。 うわぁ、表紙が...
「雨の日」でようやく安堵の涙が流れるけれど 「夏休み」はもっともっと複雑で哀しい、 そして何よりも優しい涙が流れる。 喜多川と堂野の物語は「夏休み」まで読んでこそ!と思ったのであった。 これが純愛だって言われたら「そうだね」というかなぁ。でも、前半がなぁ。 うわぁ、表紙がもう!!! 美形すぎるね、 でも、しをんさん好みだということもよーくわかった。 講談社文庫版はしをんさんのあとがきがあるらしい。 読みたいっす。
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講談社文庫『箱の中』を読んで感動冷めらやぬまま、番外編が収録されていると聞き早速読みました。 何でこれが収録されていなかったのか驚きです。檻の外だけでも2人が結ばれたことはわかりますが、喜多川圭という何も知らなかった男が人に愛情を与え教えられるようになったというのはもう感動です。...
講談社文庫『箱の中』を読んで感動冷めらやぬまま、番外編が収録されていると聞き早速読みました。 何でこれが収録されていなかったのか驚きです。檻の外だけでも2人が結ばれたことはわかりますが、喜多川圭という何も知らなかった男が人に愛情を与え教えられるようになったというのはもう感動です。堂野を置いていって、、堂野を思うと私は悲しい。
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