フェルマーの最終定理 の商品レビュー
伊坂幸太郎さんの「陽気なギャングが地球を回す」の参考文献にこの本があったので読んでみました。難しい本だと思ったら一般向けに書かれてとても読みやすかったです。
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数論というどこよりも厳密な世界で、ただひたすら真理に向き合ってきた人たちの物語。自分のようなズブの素人が見ても、その定理の美しくシンプルな感じに多少共感できるところに、ロマンを感じる。ここまで理解しやすくまとめた著者もすごいと思う。
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歴史上の数学者たちの物語を扱っている点でマーカス・デュ・ソートイの「素数の音楽」と類似しており、内容に重複もあるるが、同書がリーマン予想をストーリー展開の軸にしているのに対し、こちらは20世紀末に解決されたフェルマーの最終定理を主題としている。「素数の音楽」が数学上の多様な概念/...
歴史上の数学者たちの物語を扱っている点でマーカス・デュ・ソートイの「素数の音楽」と類似しており、内容に重複もあるるが、同書がリーマン予想をストーリー展開の軸にしているのに対し、こちらは20世紀末に解決されたフェルマーの最終定理を主題としている。「素数の音楽」が数学上の多様な概念/考え方を比喩的表現を駆使して読者に感得させようとしているのに対し、本書の方が関連する命題の具体例や図解が適度に散りばめられていて(巻末の補遺も面白い)読み進め易い。そして何より、アンドリュー・ワイルズが長年の孤独な努力の末にフェルマーの最終定理の証明を完成させるまでの展開を、本の冒頭から伏線を張りつつ最終盤でドラマチックに描ききった著者の技量は見事というほかない。文句なしの最高評価。
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3世紀に及ぶ数学者たちの挑戦を目の前にすると、身の回りに溢れている就職だの転職だの投資だのWLBだの、みたいな鬱陶しい主義主張が一層チープに感じる。 とても恥ずかしく乏しい領域に視界を遮られないようにしなければと思わせられる。
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知的好奇心ビシビシ。 骨太だけど、フェルマーの最終定理を取り巻く数学者たちの努力の歴史が、門外漢の人間にもわかりやすく、ドラマティックに描かれている。
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数学界最高の謎とされていたフェルマーの最終定理が、22年前に350年の時を経て証明された事のドキュメンタリー。私にとって一番興味の薄い学問それが数学。算数の時代からとにかく苦手で中学以降は完全にテストの為に一夜漬けする教科となり、方程式を見ると頭痛が出るレベルになりました。 そん...
数学界最高の謎とされていたフェルマーの最終定理が、22年前に350年の時を経て証明された事のドキュメンタリー。私にとって一番興味の薄い学問それが数学。算数の時代からとにかく苦手で中学以降は完全にテストの為に一夜漬けする教科となり、方程式を見ると頭痛が出るレベルになりました。 そんな僕がなぜこのような本を読んだかというと、色々な方面から大絶賛されている本で、数字が嫌いでも人間ドラマとして滅法面白いという評判を聞いていたに他なりません。そうでなければ誰が好き好んで数学関係の本など読むもので有りましょう。 そもそもフェルマーさんときたら本当に酷くて、「すげえ定理発見したけれど、余白が無いのでどうやったかは書かないよん」と書かれた一文だけ、こんなのクイズ番組見ながら「知ってる」ってつぶやいて答え言わないようなもんでありましょう。なんでこんな事を真に受けるのやら数学界と門外漢は思いました。 無数の数学者たちが立ち向かって350年、誰も証明できなかったこの定理をアンドリューワイルズが解き明かすのですが、この本の主人公はこのワイルズではなく、数学の歴史そのもので、この本も綿々と紡がれてきた学問そのものについて描かれていて、無機質かと思っていた数学というものがいかに人間臭く、血と汗にまみれた結晶で有るかがプンプンと匂ってくるような熱い本でした。 読むに当たって自分が数学苦手な事が残念に感じました。少しでも素養が有ればさらに興味深く読めました。 マイケルファラデーの伝記を読んだ時にも科学に感じましたが、本当に興味を持つためにはその背景にある人間臭さを感じることが一番近道なんだろうなとつくづく感じました。この本は歯ごたえのあるかなりの強敵でしたが、読んでよかったなあと充実感の感じられる本です。
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数学界の言葉を分かりやすく伝えてる点は素晴らしい。これ以上面白く書けない内容なんだろうけど、若干冗長的かな
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これまた名作「フェルマーの最終定理」を読みました。 「3 以上の自然数nについて、X^n + Y^n = Z^nとなる自然数の組(X, Y, Z)は存在しない」という、300年以上幾多の数学者が証明できなかったフェルマーの最終定理の証明を果たしたアンドリュー・ワイルズの物語。 こ...
これまた名作「フェルマーの最終定理」を読みました。 「3 以上の自然数nについて、X^n + Y^n = Z^nとなる自然数の組(X, Y, Z)は存在しない」という、300年以上幾多の数学者が証明できなかったフェルマーの最終定理の証明を果たしたアンドリュー・ワイルズの物語。 これだけ聞くと、この本ってすごく難しいこと書いてあるんじゃないかと思いがちなんですが決してそんなことはなく、中学校で習う三平方の定理(上記式のn=2の場合)さえ知っていれば読める本です。 過去の数学史に欠かせない有名人の逸話紹介にもページが割かれていて、ピタゴラスさんやオイラーさんやベルヌーイさんってそんな人達だったんだとか、 谷山=志村予想を掲げた日本人ふたり凄すぎじゃんとか、にしてもフェルマーさんってちょっと意地悪すぎじゃない?とか、 紀元前から築き上げられた数の歴史と数学者たちの偉業についても知ることも出来ます。 そして、いよいよアンドリュー・ワイルズがこの定理を証明するクライマックスのシーンなんか、自分も実際にワイルズの数論の講義会場にいるのではないかと錯覚するほどドキドキして感動します。 この本は、読んでいる内に「おれって数学極めたんじゃね?」と思わせてくれるほど作中の解説が分かりやすく面白く、 数学の歴史や数学の定理証明に必要とされる論理性や絶対性、そして何より数それ自身がもつ不思議な特徴について、ワクワクしながら知ることができるお薦めの本です。
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ドラマチックな研究者たちの歴史やその生き様に読む手が止まりませんでした。私もそうですが数学がよくわからない人にもおすすめ。若い人ほど読んでおくべきかも。
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すげえ、面白い!読んでみたほうがいいよ。 「博士の愛した数式」にも少し出てくるんだけど、どんどん読める。S12
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