先生はえらい の商品レビュー
「正確に何かを伝える」 「自分には伝えたいことが明確にある」 などの考えが間違っていることに気付かされた。 特に、オチのない話=まだ自分の中でどんな価値があるのかわからない話 をしてしまう相手こそ親友であり、恋人である、という話には大変驚いた。 この感覚を現代の子ども達はどれく...
「正確に何かを伝える」 「自分には伝えたいことが明確にある」 などの考えが間違っていることに気付かされた。 特に、オチのない話=まだ自分の中でどんな価値があるのかわからない話 をしてしまう相手こそ親友であり、恋人である、という話には大変驚いた。 この感覚を現代の子ども達はどれくらい持つことができるのだろう。
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心に響くフレーズ ① 漱石が先生の条件として挙げているのは、二つだけです。一つは、なんだかよくわからない人であること。一つは、ある種の満たされなさに取り憑かれた人であること、この二つです。
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タイトルは好みじゃないけども← でも読んでみて良かった。 学ぶということが どういうことか、 筆者が隣にいて 歩きながら講義してくれる、みたいな。 そんな気軽な感じ。 でも話してるのは 興味深いこと。 時間を置いてもっかい読みたい。
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いわゆる、師匠について。弟子の誤解から生まれる師弟関係。師匠が教えるのではない、弟子が自ずから悟る。 ラカン 夏目漱石の書籍から引用。
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本の題名に興味を持って読んでみた。 教育論とはあるが想像していた以上の話で、中高生向けにしてはかなり奥の深い話。 恋愛も師弟関係も誤解に基づくもの、自分だけが素晴らしさを知っているという誤解、先生が私の唯一無二性の保証人であるなどの思い込みで、学びが起動すると説明。 学ぶと話し...
本の題名に興味を持って読んでみた。 教育論とはあるが想像していた以上の話で、中高生向けにしてはかなり奥の深い話。 恋愛も師弟関係も誤解に基づくもの、自分だけが素晴らしさを知っているという誤解、先生が私の唯一無二性の保証人であるなどの思い込みで、学びが起動すると説明。 学ぶと話し合うの違い、コミュニケーションの解説は、実際の場面でのあるある体験を思い出してすごい!と思った。 面接官や学生指導の時の内田氏が困惑する場面とそこから解放されて愉しい救われるという場面は個人的には少し興味深い。
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師を得るというのはどういうことか?ということが分かる本。先生礼賛の本かと思って読んだが全く違った。 師と出会うというのは、本人の勘違いであり、恋と似たようなもの。そうでなければならないとこの本は主張する。夏目漱石の著書も例に引き、どんな人でも、自分の師になる可能性があり、他人を師...
師を得るというのはどういうことか?ということが分かる本。先生礼賛の本かと思って読んだが全く違った。 師と出会うというのは、本人の勘違いであり、恋と似たようなもの。そうでなければならないとこの本は主張する。夏目漱石の著書も例に引き、どんな人でも、自分の師になる可能性があり、他人を師として学べるかどうかは、まったく自分次第であるということを説明してくれている。すばらしい師に巡りあえなくて、自分の不運を呪っているそこのあなた、その原因は自分自身にあるかもしれないことをこの本を読んで確認してみませんか? 以下注目点 ・オチのない話は、恋人と親友にしかしない。 ・謎の価格設定 ・貨幣は商品
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タイトルと内容はイメージが違う。 先生とは何か、すごい先生ってどんなだ、など書いてある話と思いきや。タイトルはキャッチフレーズで。 もっと深い話でした。 人間のコミュニケーションの根源の話であり、文学の話でもあり、発展すると芸術の話だとも思う。 この本で書かれているのは ファ...
タイトルと内容はイメージが違う。 先生とは何か、すごい先生ってどんなだ、など書いてある話と思いきや。タイトルはキャッチフレーズで。 もっと深い話でした。 人間のコミュニケーションの根源の話であり、文学の話でもあり、発展すると芸術の話だとも思う。 この本で書かれているのは ファーストフードのようにあらかじめ決められたものをお金で買うようなコミュニケーションには人は退屈してしまい、何も発展しないということ。 だから、「すごい先生」というのはあらかじめ存在するのではなく、生徒が見つけるということ。 お互い何かわからない、誤解が発生するような部分が含まれたコミュニケーションの方が、お互いの興味が湧き、本当のことに近付くという。 哲学的な話が容易に書かれている。 小説でいえば、筆者と読者そして何らかの第三者(それを村上春樹は「うなぎ」と呼んでいる)がいて、そこから小説が立ち上がる。というところが非常に面白かった。 語り口が口述筆記のよう(講演なのですかね?)で、話がどんどん膨らんでいて、センセイの話していない方が多いけれど、飛んだ話がたとえ話含めて全て面白い。 これは内田さんの知識が豊富なのと、一つのテーマ(人と人がコミュニケーションすること誤解が興味を、新しい何かを生み出すこと)に即した上での話が飛んでいるので、安心して、それでいてドキドキして読めるのだろう。 自分が高校生の頃に読んだら、かなり理解できない部分も多かったと思うが、なんだか変なこといってるけど面白いなと断片的な印象が残るのだと思う。 その後の人生で、何かのきっかけでこの断片の印象が思い出され、あ、このことだったのか!となる。 そんな感じの本です。
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非常に平易な文章で書かれているが,ジャック・ラカンの引きながら「学び」や「コミュニケーション」の本質を説いている. ・「これが出来れば大丈夫」ということを教える先生と,「学ぶ事には終わりがない」ということを教える先生は雲泥の差 ・「学びの主体性」とは?人間は自分が学ぶことの出来...
非常に平易な文章で書かれているが,ジャック・ラカンの引きながら「学び」や「コミュニケーション」の本質を説いている. ・「これが出来れば大丈夫」ということを教える先生と,「学ぶ事には終わりがない」ということを教える先生は雲泥の差 ・「学びの主体性」とは?人間は自分が学ぶことの出来ることしか,学ぶことはできない.学ぶことを欲望するものしか学ぶことはできない. ・コミュニケーションは,常に誤解の余地があるように構造化されている. ・「わかる」ことは,コミュニケーションを閉じる危険性と常に隣り合わせ ・人は知っている者の立場に立たされている間は常に十分知っている.
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「先生はえらい」 内田先生は本当に素敵な文章を書く。 また、中高生向けにかかれたため、内田先生の他の本より平易にかかれているのもとっつきやすい。オススメ! # 心に残った話1: プロとは プロとは、技術には無限の段階があり、完璧な技術には到達することができないことを知っている人...
「先生はえらい」 内田先生は本当に素敵な文章を書く。 また、中高生向けにかかれたため、内田先生の他の本より平易にかかれているのもとっつきやすい。オススメ! # 心に残った話1: プロとは プロとは、技術には無限の段階があり、完璧な技術には到達することができないことを知っている人。 ex. 自動車教習所の先生とF1プロドライバーの教え方の違い 教習所の先生は、「これでいい」を教える。 F1プロドライバーは、「先には先があることを」教える。 # 心に残った話2: 学びの極意「張良の話」 張良は、師匠の黄石公が、靴を落としたことから「兵法の極意」を学んだ。 師が語る以上を弟子は勝手に誤解して学ぶことができる。 # まとめ 「先生はえらい」と感じるところから学びは始まる。 教えてもらうのではなく、学ぶ。
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教えることを、知識や技能を伝えることではなく、コミュニケーションの問題に帰結して語る本です。 コミュニケーションの本質を誤解に見ていて面白い。 素晴らしい先生と言えるのは、生徒側が勝手に妄想を逞しくして、勝手になんらかのことを学んで行く誤解が生じたときだという結論だけど、はてさて...
教えることを、知識や技能を伝えることではなく、コミュニケーションの問題に帰結して語る本です。 コミュニケーションの本質を誤解に見ていて面白い。 素晴らしい先生と言えるのは、生徒側が勝手に妄想を逞しくして、勝手になんらかのことを学んで行く誤解が生じたときだという結論だけど、はてさて、これもやはり誤の上で学んだことなのでしょうか。 完全に哲学的なお話で、先生は偉いんだよ!と子供達を諭す内容ではありません。 一応、子供向けに話はしているんですが。 なにかを学ぶ、会得するためには誤解が生じる必要がある。文学や哲学がわかりにくいのは、あえて誤解を与え、解釈の余地を作るため、というのは面白い。 わかりやすいことがいいことのように言われていますが、教えることをしていると、わかった瞬間思考停止になり、じつは大したことが身についていないのではないかと思っていたので、納得できる話だった。 わかりにくいと、個々の人で解釈が生まれる、だからわかりやすいものはすぐに忘れられてしまうが、わかりにくいものはしこりのように残って、新しい解釈を人の数だけうんでいく。 なるほど。
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