夜のピクニック の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
作者が意図したかわからないが、死を意識させる描写の多さ、日の入、日の出の描写からの彼岸。雪国のトンネル…所々に異世界と現実の狭間、生と死の狭間、卒業という子供と大人になる狭間、テーマである人と人の関係性と重なって面白かった。 少し銀河鉄道の夜との繋がりも感じた。 名前にも「榊」神にお供えする葉や「西脇」西の脇 日の入の位置、「甲田」甲乙の甲で片割れ。ヒントが隠されており、面白かった。 完全に自己解釈ではあるが…
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ずっと読もうと思ってて、やっと読んだ一冊。とても良かった。私も夜通し歩いて、お友達とか家族といろんな話したいな。
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全校生徒が24時間かけて80kmを歩く高校の伝統行事「歩行祭」。3年生の甲田貴子は、最後の歩行祭、1年に1度の特別なこの日に、自分の中で賭けをした。それは、クラスメイトの西脇融に声を掛けるということ。貴子は、恋心とは違うある理由から西脇を意識していたが、一度も話をしたことがなかっ...
全校生徒が24時間かけて80kmを歩く高校の伝統行事「歩行祭」。3年生の甲田貴子は、最後の歩行祭、1年に1度の特別なこの日に、自分の中で賭けをした。それは、クラスメイトの西脇融に声を掛けるということ。貴子は、恋心とは違うある理由から西脇を意識していたが、一度も話をしたことがなかった。しかし、ふたりの不自然な様子をクラスメイトは誤解して…。 ---- 24時間の行事の始まりから終わりまで。 大部分が心の描写でここまで惹きつけるのすごいなと思った。 相変わらず名前が覚えられないから友達がたくさん出てきて誰が誰やら。。となった笑
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高校か大学のときに読んだ本を今再読。やっぱり年を重ねて、そのときの瑞々しい感覚や憧れのようなものは感じず、父親や母親目線になって感じ方が変わったのが個人的におもしろかった
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何か物足りない 良いストーリーだしキャラもしっかりしてるんだけど そんな感じの話 よんで先が気になるし面白いんだけどね
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ザ・青春小説。 面白かった。 24時間耐久ピクニックと称して、80kmの道程を夜通し歩く学校行事。 過酷で「やってらんねぇ」と思ってしまう行事なんだけど、極限まで疲れてるからこそ出る本音とか素顔があって、景色に感動する瞬間があって、何か発見があるかもしれない。 歩いてるだけだから...
ザ・青春小説。 面白かった。 24時間耐久ピクニックと称して、80kmの道程を夜通し歩く学校行事。 過酷で「やってらんねぇ」と思ってしまう行事なんだけど、極限まで疲れてるからこそ出る本音とか素顔があって、景色に感動する瞬間があって、何か発見があるかもしれない。 歩いてるだけだから特別な事が起きるわけではないんだけど、もはやその時間そのものが特別なものなんだなあと。 自分もこんな時間を過ごしたかったなあと思ったし、こんな仲間に出会いたかったなあと思った。
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歩行祭という行事があるのを初めて知りました。歩く瞑想のような自己と向き合う時間て貴重だと思う。クラスメイトや親友とというのがまた最高に、のちに語り合える良い思い出となるんだろうな。 貴子も融もキャラとしては好きなキャラ。貴子はオトナで起きたことを抗わず受け入れるという意味では寛大...
歩行祭という行事があるのを初めて知りました。歩く瞑想のような自己と向き合う時間て貴重だと思う。クラスメイトや親友とというのがまた最高に、のちに語り合える良い思い出となるんだろうな。 貴子も融もキャラとしては好きなキャラ。貴子はオトナで起きたことを抗わず受け入れるという意味では寛大なんだと思いました。歩行中の辛さや痛みの波は周りの景色に癒されることや友とのやり取りの中で和らいだり痛んだ感覚を思い出したり。読んでいるだけなのに一緒に痛くなるような感覚になってしまいました。分厚い本だったので読み終えた時は私まで爽やかな気持ちでゴールを迎えられました。 友達の計らいによる2人の接点は嬉しく今後血を分けたからこそ分かり合えるなんとも言えない特別な関係になるのだろうなと思いました。
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読む前はこの本を分厚く感じていましたが、読み進めていくとあっという間でした。学生時代の、お互い未熟者同士の気まずい空気感が伝わってくるようで、懐かしい気持ちになりました。
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若い時に読んでいたらどう感じだんだろうと思いながら素敵な時間が流れていました。 自分には薄れてしまっている様な感情を思いながら優しい気持ちになれました。読後感も最高です! この作品に出会えた事に感謝します!
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ただ一つの学校行事を切り取っているだけなのに、ドラマチックで爽快感溢れる、まさに青春小説。一人一人の感情の動きや思考が繊細に描かれていて、それぞれのキャラクターが愛おしくなった。 作中でも言及されていたが、日々の生活は、意外と小刻みなスケジュールで区切られている。予定を詰め込んだ...
ただ一つの学校行事を切り取っているだけなのに、ドラマチックで爽快感溢れる、まさに青春小説。一人一人の感情の動きや思考が繊細に描かれていて、それぞれのキャラクターが愛おしくなった。 作中でも言及されていたが、日々の生活は、意外と小刻みなスケジュールで区切られている。予定を詰め込んだ状態では、ただそれらをこなすことに意識が向き、深く考えることなく過ごしてしまうというのは、まさにその通りだと思った。その点で、「歩行祭」という行事は、ただひたすらに歩き続けるという単純さゆえに、長時間連続して思考し続ける時間をもたらし、さまざまな変化や気づきを促す。さらに、心身が疲弊し、取り繕う気力もなく、ただ歩き、周りと会話を繰り広げる中で、他者とそして自分自身と、いわば向き合わざるを得ない機会になるのだなと感じられた。 貴子も融も本当に友達に恵まれていると思った。2人のように、学生時代にお互いのことを理解し、想い合える友達に出会えるのはとても素敵なことだと思う。「近くにいなければ忘れられる。忘れられれば、存在しないのと同じ。」という文章から、今は疎遠になってしまった学生時代の友人たちが思い出された。貴子が、遠く離れたところに住む杏奈の存在を近くに感じていたように、大事にしたい人とはなるべく「近く」にいられるようにしようと思った。
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