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夜のピクニック の商品レビュー

4.1

2388件のお客様レビュー

  1. 5つ

    830

  2. 4つ

    822

  3. 3つ

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歩くということに意味…

歩くということに意味を持たせるということが素晴らしいと思いました。各々の心の中の思いが、上手い具合に絡み合っていて、ぐいぐい話しに引き込まれていきました。本屋大賞を受賞しました。

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高校の伝統行事「歩行…

高校の伝統行事「歩行祭」夜を徹して80キロを歩き通すという、過酷で、楽しいピクニック。高校生最後のイベントで、思い出を作る生徒たちの思い。読んでいて、さわやかな、羨ましい気持ちになりました。

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高校生が24時間80…

高校生が24時間80キロを歩く。最初から最後まで歩いているだけ。なのに、途中で読み飽きない、面白い文が書けるのだろうか、と感動した。

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本屋大賞受賞作。高校…

本屋大賞受賞作。高校生が24時間で80キロを歩破するという物語。青春群像劇ですね。恩田作品はこれが初めてだったのですが、読みやすい文章を書かれる方だと思います。大人向けの青春群像小説という感じです。物足りなさを感じるぐらいに平坦な物語ですが、それをあえて物語に出来る書き手は凄いと...

本屋大賞受賞作。高校生が24時間で80キロを歩破するという物語。青春群像劇ですね。恩田作品はこれが初めてだったのですが、読みやすい文章を書かれる方だと思います。大人向けの青春群像小説という感じです。物足りなさを感じるぐらいに平坦な物語ですが、それをあえて物語に出来る書き手は凄いと思います。

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お薦め!

夜を徹して80キロを歩き通す「歩行祭」。高校生活最後のイベントにのぞむ、貴子と融を中心とした登場人物たちの一夜。読者それぞれに、自分たちの「あの頃」を思い出させるパワーを秘めた作品です。お薦め!

abtm

2024/05/22

良かった。読後の清涼感がたまらない、まさしく青春小説!面白くて、読みやすかった。 高校生が夜通し歩くだけ。シンプルなあらすじと時間や情景の細やかな描写が…って、ヘミングウェイの「老人と海」でも書いたような。「老人と海」は途中でダレてしまった私も、この「夜のピクニック」は終始楽しみ...

良かった。読後の清涼感がたまらない、まさしく青春小説!面白くて、読みやすかった。 高校生が夜通し歩くだけ。シンプルなあらすじと時間や情景の細やかな描写が…って、ヘミングウェイの「老人と海」でも書いたような。「老人と海」は途中でダレてしまった私も、この「夜のピクニック」は終始楽しみながら退屈することなく一気に読めた。主な登場人物は約10人と決して少なくないが、それぞれ個性的で、キャラクターの書き分けがお見事。 「みんなで、夜歩く。だたそれだけのことがどうしてこんなに特別なんだろう。」 特別と言うといつもと違う何かを連想しますが、現実離れした事件は何も起こらない。みんなで歩いていたはずなのに、いつの間にか誰かが行方不明に(!)とか、殺し合いに発展する(!?)とか、異世界に迷い込んで大冒険(!!?)とか、そんなファンタジックな超展開はない。 ちょっとした謎が事件めいた噂になるのは、とても高校生らしいと思う。杏奈の弟とか、同級生の従姉妹の妊娠疑惑とか。 主要人物それぞれが高校生特有の神経質さで心になにか「ひっかかる」ものを持っている。その心のひっかかりは、自らさぐって探さないとわからなかったり、普段は見ないふりをしているけれど確かに"ある"もので、大人になれば切り捨ててしまえる部分かもしれないけれど、今はまだそれができない。 日常生活ではほぐれることのなかったその「ひっかかり」が、歩行祭の終盤にはみんな何かしらの解決を見る。それが歩行祭の魔法で、"特別"なのだ。 あんまり分析のようなことをするのも野暮だと感じるほど「そのまま楽しみたい」読み物でした。 高校生とは言え、彼らは日常では常に半ば"強制的"な思考に支配されている。勉強だったり家庭でのふるまいだったり、目の前の「今何をすべきか、何に集中すべきか」に追われている。 これは高校生に限らずどんな人にも言える事だが、一般的には高校生になると「生活スタイルの固定化」が一気に顕著になるのではないか。「同じ毎日の繰り返し」とボヤくのは決まって社会人と高校生だ。 歩行祭では、「歩け」という指示以外はほぼ自由時間と言ってもいい。黙るのも喋るのも自由、何を考えるのも考えないのも自由、手元には勉強道具も携帯電話もゲームもない。肉体は酷使しますが、思考は日常に比べ自由である。でも、くだらないことを考えるほど元気でもなく。うーん、よくできた祭りだ。 疲れて悲鳴をあげる肉体の内側で、思考は静かにじわじわと自分の中に沁み込んでいく。あんなこともあったし、こんなこともあったと、振り返ることのなかった過去を丁寧に洗い出す。 そのひとつひとつを丁寧に眺めながら、自分が何を感じているかを考える。それから、あいつはどうだったんだろう、と考える。その中で少しずつ交わす言葉は普段より一層互いを刺激する会話となる。 最終的には全てがすっきり収まるところに収まり、気持ちのいい読後感。 長々と語っておいてなんだが、こんな面倒なことは考えず、もっと素直にわくわくしながら読むのがいい読み物だと思う。 彼らのスキとかキライとか、友情とかを感じるだけで微笑ましい気持ちになる。まさしく青春小説。 思春期の爆発的で複雑な内面をこれだけ穏やかなストーリーに乗せることができるとは、素晴らしい。殴り合ったり大ゲンカしたり泣いたりするだけが青春じゃないもんな。あまり構えず、軽い気持ちでまた読みたい。 映画もちょっと気になるので機会があれば観てみたい。

Posted byブクログ

2024/05/19

自分が年齢を重ねて、青春ものは合わないと思っていたけれど、読み始めると違和感なく小説に入り込めた。 無駄なことだと思っていても、その無駄なこともその時代にしか感じられない、味わえないこと。今しか味わえない感情を大切にしたい。

Posted byブクログ

2024/05/18

全校生徒が夜を徹して80㌔を歩き通す北高の伝統的な行事歩行祭、貴子は密かな誓いを胸に抱いて最後の歩行祭にのぞむ、学校生活の思い出、卒業後の夢を語りながら親友たちと歩く永遠の青春小説。  読んで良かった。苦行のような学校行事で修学旅行の代わりだなんて不満はないのかと最初思っていた...

全校生徒が夜を徹して80㌔を歩き通す北高の伝統的な行事歩行祭、貴子は密かな誓いを胸に抱いて最後の歩行祭にのぞむ、学校生活の思い出、卒業後の夢を語りながら親友たちと歩く永遠の青春小説。  読んで良かった。苦行のような学校行事で修学旅行の代わりだなんて不満はないのかと最初思っていたが読みすすめていくうちに自分も経験してみたかったなぁと思った。 文章も好き、ゆっくりと変わっていく風景、優しく流れる時間、それに高校生である登場人物たちの繊細な描写は読んでいるだけで一緒に歩いているのような気持ちになって引き込まれました。 登場人物たちもみんな好き、だけど1番は忍、飄々としている反面友情に熱く親友の融のことを思う熱い部分もありこれこそ青春、これこそ高校生だと思い読んでいて同じように熱くなった。 一番好きなシーンはやっぱり融と貴子のラストずっと抱えていた罪悪感や嫌悪感が言葉を交わすことで吹っ切れ当たり前のように話すシーンは爽やかさがあって読み終わった後もその頁をめくりかえしてしまうほど好きでした。 ダブル主人公で本をあまり読まない人には今誰一人称かと混乱してしまうかもしれないが2人の心情がよくわかり自分はとても好きな文章構成なので誰かにおすすめしたいと思える良本です。映画化もされているのでどこかのタイミングで見てみようと思いました。

Posted byブクログ

2024/05/14

西脇融と甲田貴子が自然に喋れるようなるまでに多くの年月が必要だった。透にとって不倫相手の子供の貴子は目にしたくない存在で,貴子にとって融は罪悪感を覚えてしまう存在だった。歩行祭の貴子の賭けがうまくいったのは、融の心境の変化が大きい。最後の大きな学校行事でお互いに自分の気持ちにけり...

西脇融と甲田貴子が自然に喋れるようなるまでに多くの年月が必要だった。透にとって不倫相手の子供の貴子は目にしたくない存在で,貴子にとって融は罪悪感を覚えてしまう存在だった。歩行祭の貴子の賭けがうまくいったのは、融の心境の変化が大きい。最後の大きな学校行事でお互いに自分の気持ちにけりをつけられて良かった。そんな機会に恵まれた2人はとても運が良い。学生生活には沢山のイベントがある。そのようなイベントは卒業すると,ほとんど無くなる。自分にけりをつけられなかった大人は人生にあやふやなまま浮くように生きていくのだろうか。

Posted byブクログ

2024/05/06

久々に素晴らしい本と出会えました。 読む手が止まらずに久々に一気読みでした。 主人公たちの心理的描写と死や異世界を連想させる書き方がとても良かったです。 学生時代を思い出してすごく懐かしい気分になり、 私も仲の良い人と夜通し歩いたり、朝誰も起きてない時間に走りたくなりました。 お...

久々に素晴らしい本と出会えました。 読む手が止まらずに久々に一気読みでした。 主人公たちの心理的描写と死や異世界を連想させる書き方がとても良かったです。 学生時代を思い出してすごく懐かしい気分になり、 私も仲の良い人と夜通し歩いたり、朝誰も起きてない時間に走りたくなりました。 おかげで少し早起き出来るようになりました。 もっと若い時に読めていたらとものすごく後悔です。(一部抜粋)

Posted byブクログ