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本の読み方 の商品レビュー

3.7

133件のお客様レビュー

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2024/06/09

「本をゆっくり読む覚悟」 平野先生が芥川賞を受賞したのは自分が大学生のころであったと記憶している。ミーハー根性で読んだは良いが、講師から感想を問われ、「よく分からなかったっす」と答えたものだった。そんな読書ならあまり意味がない。 自分もいくつかの速読法に挑戦し挫折してきたが、京...

「本をゆっくり読む覚悟」 平野先生が芥川賞を受賞したのは自分が大学生のころであったと記憶している。ミーハー根性で読んだは良いが、講師から感想を問われ、「よく分からなかったっす」と答えたものだった。そんな読書ならあまり意味がない。 自分もいくつかの速読法に挑戦し挫折してきたが、京大出身で三島の再来といわれた俊英の平野先生も同じだったとは。 そんな平野先生が唱えるのが「スローリーディング」本をゆっくりと深く読むというメソッドである。 優れた作品(主に小説を想定してます)にはおそらく「主題」が隠されていて、それを読み解く営為だと、自分は考えている。個人的には分かりやすさと豊穣さは反比例すると思う。 昔「希望の国のエクソダス」を読んだときに、構造的になにかメッセージがありそうだったのに読み取れないもどかしさを感じたものであった。やはり本はゆっくりよまないといかんな。 一方で本を早く読みたいという誘惑は強いのも事実だ。きっと定量的に比較、管理ができること、それを元にマウントが取れることが今の時代とマッチしているのかもしれないなあと思った。 してみれば「ブクログ」はスローリーディングをする上で便利なツールである。アウトプット前提で読むと読解は深まるし、あまり本に書き込みをしたくない自分としては読書メモが取れるのはありがたい。 ただ反面、速読の誘惑に絡め取られる危険性も孕んでもいる。自分は年52冊を目標としているが、後半薄い本ばかり読んでしまい本末転倒だった。何のための読書だ。 「分かっている人たち」の深い読み解きも非常に興味深く面白いのだが、それすら「早わかり」≒「速読」に陥る危険はある。 ゆっくり読むには覚悟が要るのだなと思った。

Posted byブクログ

2024/02/15

・量の読書より質の読書 ・深く読む ・自分にとって本当に大切な本を、5、10年後に読み返すことで、自分の成長を実感する。

Posted byブクログ

2024/01/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

本はどのような読み方をしても良い。 ただせっかくなら、楽しく深みのある読書をしたい。その手助けとなるスローリーディングの良さや方法が詰め込まれた本でした。 小説ってどうやって深く読むのだろう?と思っていたので大変興味深かったです。 実際に本の一部を読み自分で考える実践的な章があり、それが新鮮で面白く、読書は終わった時にこそ意味を持ってくるという意味がよく分かりました。 そして、自分が小説を読む時に、きちんと読んでいるようで実はまだまだ深く考えられていないことを実感しました。またスローリーディングは難しく、コツがいる。。深く読めるよう、これからも本を読んでいきたいです。

Posted byブクログ

2023/07/23

3.7点 速読を否定しつつスローリーディングの魅力を語る 序盤はその数だけこなす読書に意味がある?という耳が痛い話から始まり、速読は小説以外で読み飛ばしてざっくり理解はできるかも?、 その後はスローリーディングの魅力が続いていく。 スローリーディングが必要なことは誰しも分か...

3.7点 速読を否定しつつスローリーディングの魅力を語る 序盤はその数だけこなす読書に意味がある?という耳が痛い話から始まり、速読は小説以外で読み飛ばしてざっくり理解はできるかも?、 その後はスローリーディングの魅力が続いていく。 スローリーディングが必要なことは誰しも分かってはいるが、文の表面上以上を読み取ることにスタミナが入り、且つ終わりが決めづらいことから広まらないのだろう。 冊数をたくさん読むと読んだ感が出るし。

Posted byブクログ

2022/10/09

あえて時代の逆を行くようなタイトルに惹かれて読みました。筆者は「モンテスキューほどの第一級の知性の持ち主が、二十年もかけて考えたことを、どうして私たちが、一時間や二時間の飛ばし読みで理解できるだろうか?それは、極上のボルドーをイッキ飲みするような、恥ずかしい、下品なことじゃないだ...

あえて時代の逆を行くようなタイトルに惹かれて読みました。筆者は「モンテスキューほどの第一級の知性の持ち主が、二十年もかけて考えたことを、どうして私たちが、一時間や二時間の飛ばし読みで理解できるだろうか?それは、極上のボルドーをイッキ飲みするような、恥ずかしい、下品なことじゃないだろうか?」と述べています。速く読まなければいけないと思い込んでいたところがあったので、言葉の使い方や物語をゆっくり味わって読むのもいいなと思いました。

Posted byブクログ

2022/03/12

平野啓一郎さんは前から興味があり、速読が少し前からもてはやされている時代に、「スローリーディング」なる目を引く読み方があるのか…と、本を手に取った。 著者時代読み書きなので、非常に理解しやすく、説得力のある文章である。また、自分もどちらかというと、早く本を読んでしまう方なので、非...

平野啓一郎さんは前から興味があり、速読が少し前からもてはやされている時代に、「スローリーディング」なる目を引く読み方があるのか…と、本を手に取った。 著者時代読み書きなので、非常に理解しやすく、説得力のある文章である。また、自分もどちらかというと、早く本を読んでしまう方なので、非常に刺激になった。

Posted byブクログ

2021/10/17

速読できない自分に少し残念な気持ちがあったけど、やっぱりじっくり読むことが間違っているわけじゃないと思えてよかった。欲を言えば、ここで例として出てくる本をすべて読んだ状態にしたいなぁ。

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2021/04/18

読了。購 速読ばかりに注目が行きがちだけれども ゆっくり読んだっていいじゃないの?その方が実は実になる読書術だよ と言う内容。大事なのは記憶に残る読書であると言うこと。 その為には速読では無理。本をあっちこっちと行ったり来たりして 何度も読み返してみないとならない。 読書は2回...

読了。購 速読ばかりに注目が行きがちだけれども ゆっくり読んだっていいじゃないの?その方が実は実になる読書術だよ と言う内容。大事なのは記憶に残る読書であると言うこと。 その為には速読では無理。本をあっちこっちと行ったり来たりして 何度も読み返してみないとならない。 読書は2回目以降に新たな発見もあるから繰り返し読まないともったいないというのにとても共感。 どちらかというと、出来たら隅から隅まで読みたい派なもので。 遅読で「えーまだ読み終わらないの?」って言われるのが嫌だったけど 読むのが遅いのは悪いことではないのである。 できるだけ沢山読みたい気持ちはあるけれども、読んですぐ忘れちゃうのは やっぱりもったいない。

Posted byブクログ

2021/01/10

速読指南がもてはやされる中、ゆっくり咀嚼しながら読むとはどういうことなのか 漱石、鴎外、カフカ、康成、三島の短編や小説の一部をネタにスローリーディング実践をしてくれる後半、楽しく読めた

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2020/07/26

「遅読」は「知読」と言う著者に賛成。 スピードを益々速めつつある社会だからこそ本くらいはゆっくりと時間をかけて読もう。そう著者は言う。 本当の読書は、読んだ冊数で表されるものではないはず。でも、見た目の結果に惑わされ、一ヶ月にどれだけの本を読んだか、に満足していないか。 著...

「遅読」は「知読」と言う著者に賛成。 スピードを益々速めつつある社会だからこそ本くらいはゆっくりと時間をかけて読もう。そう著者は言う。 本当の読書は、読んだ冊数で表されるものではないはず。でも、見た目の結果に惑わされ、一ヶ月にどれだけの本を読んだか、に満足していないか。 著者が推奨するスロー・リーディングとは、どのようなものかが、この本で紹介され、何冊かを取りあげ、体験できるようになっている。 それをやってみて、私の読書の殆どは表面をなぞるだけだったと気づかされた。 「本当の読書は、単に表面的な知識で人を飾り立てるのではなく、内面から人を変え、思慮深さと賢明さとをもたらし、人間性に深みを与えるものである。そして何よりも、ゆっくり時間をかけさえすれば、読書は楽しい。・・・  闇雲に活字を追うだけの貧しい読書から、味わい、考え、深く感じる豊かな読書へ。」 「記憶に残る読書、印象に残る読書」のために、ゆっくりと読んでいこう。

Posted byブクログ