ボトルネック の商品レビュー
偶然にも、物語の舞台となる金沢に長期出張した数日後に読み始めたため、場面を想像しやすかった。想像力は重要だと思った。
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著者の紹介からしても、この作中主人公は一般的な幸せからほど遠い、なかなか手厳しい状況にたたき込まれるのは必至です。 実際、読み進むと暗澹たる思いやため息で、 最後は「ウウウウウム」と唸り続けるような中身です。 他の方がこの本についてどんな感想を持っているかと、興味をもってネットで...
著者の紹介からしても、この作中主人公は一般的な幸せからほど遠い、なかなか手厳しい状況にたたき込まれるのは必至です。 実際、読み進むと暗澹たる思いやため息で、 最後は「ウウウウウム」と唸り続けるような中身です。 他の方がこの本についてどんな感想を持っているかと、興味をもってネットでいろいろ調べたら、 概ね「否定的」な講評でした。 ウウウウウウム。 主人公が等身大で読み手が自分を反映して、抜け道が見つからず追い込まれる息苦しさがあるんでしょうね、この本には。 ただ、私個人はとても面白く積極的に評価しています。 年齢的に主人公の「青春」年代から、随分と年齢を重ねているからかもしれませんね、、、ははは。 もし10代後半から20代でこの本を読んだら、やはりやりきれないな、、、と想像はできます。 が、 年齢を重ねた私が読むと、この本のパラレルワールドの意味って著者の内容紹介とも違ったものになりました。 つまり、 「人生は自分がつくる。周りの関係も自分がつくる」というこの本の一貫したテーマをポジティブに受け止めることができるのです。 そうだよな、、、って。 誰だって誰かの人生に影響しているし、 誰だって誰かの人生から影響を受けているし、、、 そんな関係から引き出していくものは自分の人生にド〜〜ンと一人背負い込まずに 「ポジティブ・シンキング」に生きいていく、あるいは生きていこうと努力することだと、 読み取りました、、、
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図書館にて。 ランチを食べながら読んでいて、ラストで一瞬、自分がどこにいるかわからなくなるくらいびっくり。息をのんだ。 毒々しい登場人物、閉そく感のあるどんよりした世界、そして救いのないラストに圧倒された。 本当にこの作品のラストはこれで良かったの? バッドエンド以外の何物でもない。 わからないまま崖から落としてあげた方がまだ優しかったのに。 題名は主人公を表しているのでしょうね。 悪人というわけではないのに。
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自分の存在の有無だけが異なるパラレルワールドに主人公が迷い込む。自分がいない世界の方が様々な事がうまく行っている事実を着きつけられ、主人公は自分の存在意義に疑問を感じる。最後は自分がボトルネックである世界に連れ戻される。それは事実であって幸せでも不幸せでもない。ただ生きて行かない...
自分の存在の有無だけが異なるパラレルワールドに主人公が迷い込む。自分がいない世界の方が様々な事がうまく行っている事実を着きつけられ、主人公は自分の存在意義に疑問を感じる。最後は自分がボトルネックである世界に連れ戻される。それは事実であって幸せでも不幸せでもない。ただ生きて行かないとならないのだ!
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悲しすぎる・・・。 作品名に納得の作品、との触れ込みで読んでみたが うーむ…ボトルネックの表現は正しいか? 伝えたいことは分かるが適切ではないような気がする。 どちらかというと分岐点を意味する単語の方が良いのでは? と生産工学系の人間は思ってしまう。 以下ネタバレだが、 私は最後は飛び降りたと結論づけている。 個人的に、本にはハッピーエンドを求めるが、今回は無理だろう。 進むか、戻るか誰かに決めて欲しい、と求めているところで 「帰ってくるな」とメール 即ち進め、ということではないか? 徹底的に主人公を追い詰める、凄い本であった。
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恋人を悼むために訪れた東尋坊でリョウは「生まれなかった姉」が生活する世界に飛ばされる。自分ではなく姉が生活する世界は「自分が生まれた世界」と何が違うのか、どうして違うのか。 リョウが知る「リョウの生まれていない世界」が余りに出来すぎているように思えて、結局最後まで浸り切れなかった...
恋人を悼むために訪れた東尋坊でリョウは「生まれなかった姉」が生活する世界に飛ばされる。自分ではなく姉が生活する世界は「自分が生まれた世界」と何が違うのか、どうして違うのか。 リョウが知る「リョウの生まれていない世界」が余りに出来すぎているように思えて、結局最後まで浸り切れなかった。 だから 読後感も「ここで終わり?」ってなってしまったんだと思う。 リョウの鬱々とした気持ちも分かるんだけど。今が悪いからって 未来がそうとも限らない って。綺麗事だけどさー。
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難しかった 速攻で考察一件読みに言ったけどなるほど…… 私は基本思考せず、感情のままに享受するだけなので私には難しい作品だった 読むには読みやすかった 考察のままに受け取るなら、ヒロインが毒とはまさかのあれでした 希望じゃなくて、想像してみて!で推理できた上で生きてるよって言いたいのに、想像できず、苦しい。
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すごく悲しい話。 の、はずなのに あまり悲しいと思えなかった。 私はこの話をハッピーエンドととったからかも。 “どうにもならないこと” ならすぐ受け入れられる主人公リョウが、 突然自分がいなかった世界、パラレルワールドに飛ばされる。 そして、リョウの代わりに存在したサキに...
すごく悲しい話。 の、はずなのに あまり悲しいと思えなかった。 私はこの話をハッピーエンドととったからかも。 “どうにもならないこと” ならすぐ受け入れられる主人公リョウが、 突然自分がいなかった世界、パラレルワールドに飛ばされる。 そして、リョウの代わりに存在したサキによって、 あまりにも自分のいた世界と環境が変わっていることを知る。 すべて良い方向に。 生きる気力を失ったリョウがもとの世界に戻った後の顛末は描かれていない。 が、きっと良い方向にいくと思う。 しっかり、考えて生きれば、自分を、周りを変えることが出来るかもしれない。 そう思って前向きな気持ちになれた。
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この作家の他の作品に興味があったので検索したりしていたのですが、あらすじに惹かれて読んでみました。比較的読みやすくて淡々と流れていくのですが、なんともいえない無常観というものがありました。一種のトリップモノなんですが、自分が存在しなかった世界、を見るのは正直怖いですよね。現実は成功ばかりじゃない、とまざまざと見せ付けられたような、そんな感じ。 以下、ネタバレ。 最初は普通にトリップモノね~、同じような境遇で主人公が違う、みたいな感じかな、と思ったんですが、如何せん最初が違うと結果もどんどん違ってくるよな、と。タイミングって重要で、そこでどんな行動を起こすかによって未来が変わってきます。僕と姉の性格の差がどこで生まれたのかは疑問ですが。環境じゃないっていうのはわかりますけど、男女の差でもなく、ただ本当に「別の人間」だからこそということ?・・・両親問題で言えば姉が亡くなったからこそ弟が生まれるわけだけど、その1人の「死」がもたらしたのは大きかったということならまだ納得が出来るかな。 静と動のような姉弟。確かにこういった内容のトリップだと「間違い探し」ってやるだろうなと思います。ほとんど置かれている環境は同じなのですから。ただ話が進むに連れてわかってくるこの世界と僕の世界の差異が非常に大きくて、それが人の生死に関わってくるものだったらよりぞっとします。見事なまでに己の無力さを見せ付けられ、その上で元の世界に戻った時。そして目の前が断壁だった時。追い詰められた僕がとる行動は一つかな、と納得してしまう部分もあります。携帯の呼びかけはどうにかして「生きてほしい」のメッセージだったけれど、ツユでなくてサキと認識してしまっているのだから、思いとどまれというのも正直難しいと思うのですが・・・むしろより後押ししてしまいそうな、そんな気がします。自分よりも「優位」に立つ人間がいて、その人がいれば世界はもっとうまく回っていた。冒頭の時点で既に精神的にも崖の淵に立っていたリョウですが、違う世界に行って見せ付けられたのは世界の絶望でした。だって自分が自分でなきゃ、サキだったら、(全てがというのはわかりませんが、描かれる限り)いい結果を残しているのに、何故、自分はここに存在する?存在意義を全否定されたリョウが、全否定された後に元の世界に戻ってすることは何?そう思うと、おのずと答えはひとつになってしまうのかもしれません。・・・というより、誰も支えのない世界に戻っても何をしろというのか、元々そんな世界だったけれど、掬いようのない絶望感が否めません。 あまりにも掬われなさすぎました。青春?爽やかって何?というくらいの。この作品、きっと最後の終わり方で好き嫌いが分かれる作品でしょうね。納得がいくか、いかないか。私の場合はハッピーエンド至上主義ではないので特に全否定はしたくありませんが、もうちょっとくらい希望とか、夢とか、何かあればいいのになあ、とも思いましたが、実際こんな結末しか書けないだろうな・・・という設定でしたね。あそこでさ、過去に戻せるとかなんとかならまた違うのかもしれないけど、もう過ぎてしまったことで「お前が選択した、その答えだろう?」といった投げかけをされているようで、・・・なんともいえません。どうにも出来ないなあ・・・ その答えが「死」であれとは思いませんが、どうしようもない、途方もない絶望に陥った時、人間はどうするのでしょうか。ましてや目の前に崖があれば・・・と、考えなくもないのですが、まあ最後の一押しもあったことですからね。帰る場所がなくなってしまったリョウにはどうにもどうすることも出来ないのかもしれません。ハッピーエンドの結末を考えようかと思いましたが、どうにも思いつきませんでした。
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ラストは書かれていない。でも私はこれがハッピーエンドであることを強く願う。 自分がもし生まれなかったら。もし自分以外の人が生まれていたら。 あの人の人生は違ったかもしれないし死ななくてもいい人が死んだかもしれない。自分のせいだったかもしれない。自分が生まれてきてしまったから。自...
ラストは書かれていない。でも私はこれがハッピーエンドであることを強く願う。 自分がもし生まれなかったら。もし自分以外の人が生まれていたら。 あの人の人生は違ったかもしれないし死ななくてもいい人が死んだかもしれない。自分のせいだったかもしれない。自分が生まれてきてしまったから。自分でなければよかったのに。 これじゃああまりにも救いがなさすぎるから。
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