MOMENT の商品レビュー
自分から死を選ぶような情けない死にかたをしてはいけない。死ぬことより苦しい現実があったとしても。ここまで自分は一人で生きてきたわけではないのだから。
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病院を舞台とした、必殺仕事人?の物語。短編4編。 先日「ツナグ」を読了したので、読み始めは少しかぶるような気がしていたけれど、まったく違うストーリー展開(当然)だった。 死期が近いから、というわけでもなく、人間の嫌な部分をあえて誇張して表現しているような気もする。 森野の存在と主人公の心の動きがもっと掘り下げられていたら・・・と思った。続編があるのかな?
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ストーリーは非常に興味深く、とてもよいお話だと思います。 所々、文章的に読みづらい部分(主語が分かりにくい、とか)があったように思います。
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0611 一回目 1208 続編が出たので6年振り位に読み直し。さすがに前の記憶も薄く、改めて楽しめました。登場人物が本多作品らしく良い語り口してます!
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友達を殺害させられた恨み、病気を抱えながら生きることの恐怖、自分の人生が金銭的には充実していたのに感じる空虚感、死を懇願しながら生きていくことへの葛藤。 人それぞれ何を抱えてきて、何を望んで生きてきたのかは違う。 それなら、私は最期に何を望むのだろうか。 私は自分の大切な人といた...
友達を殺害させられた恨み、病気を抱えながら生きることの恐怖、自分の人生が金銭的には充実していたのに感じる空虚感、死を懇願しながら生きていくことへの葛藤。 人それぞれ何を抱えてきて、何を望んで生きてきたのかは違う。 それなら、私は最期に何を望むのだろうか。 私は自分の大切な人といたい。 少しでも長く、死が迫っているときならなおさら、 私はそれを望む。 私を寂しいという感情から救い出してくれた人たちとの時間を少しでも少しでも長く、感じていたい。
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ある病院。末期を迎えた患者のもとに、最期の願いを叶えてくれる者が現れる。そんな噂話が囁かれる病院。 病院で清掃人としてバイトする大学生の主人公。その主人公のもとに、そんな最期の願いが寄せられるようになる。死を前にした人の最期の願いとは・・・。 当然と言えば当然かもしれないが、物...
ある病院。末期を迎えた患者のもとに、最期の願いを叶えてくれる者が現れる。そんな噂話が囁かれる病院。 病院で清掃人としてバイトする大学生の主人公。その主人公のもとに、そんな最期の願いが寄せられるようになる。死を前にした人の最期の願いとは・・・。 当然と言えば当然かもしれないが、物語中に出てくる死を前にした最期の願いはドロドロしたもの。私的にはあまり好きにはなれない。4人の患者の4つの願いが出てくるが、その登場人物がイヤな奴ばっかりでイライラしてしまった。2つ目と3つ目のラストは結構良かった。 しかし、この主人公、大学生とは言え、好意でやっているのかもしれないが、ちょっと軽はずみ過ぎる気がして余り感情移入する気になれない。 自分の大切な人が、死の淵にあったなら、当然、その願いを叶えてあげたいとは思うだろう。そして、自分にもいつか訪れるその時にはどんなことを考え、願うのか。
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重たいテーマでしたが、サラッと読み進める事が出来ました。 人が死に直面した際の、強さとか弱さとか人間臭さとかの描写がリアル。
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重い話なのに、全体的には透明感のあるタッチ ところどころ心に響く文章があるのだけど、全体的には軽い余韻 登場人物の「目線」に関する描写が多く、会話の間や雰囲気のイメージがしやすかった FACE・WISHはドロドロしすぎ FIREFLYは好き MOMENTはちょっとムリヤリ感有...
重い話なのに、全体的には透明感のあるタッチ ところどころ心に響く文章があるのだけど、全体的には軽い余韻 登場人物の「目線」に関する描写が多く、会話の間や雰囲気のイメージがしやすかった FACE・WISHはドロドロしすぎ FIREFLYは好き MOMENTはちょっとムリヤリ感有り
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【あらすじ】 死ぬ前にひとつ願いが叶うとしたら・・・。病院でバイトをする大学生の「僕」。ある末期患者の願いを叶えた事から、彼の元には患者たちの最後の願いが寄せられるようになる。恋心、家族への愛、死に対する恐怖、そして癒えることのない深い悲しみ。願いに込められた命の真実に彼の心は揺...
【あらすじ】 死ぬ前にひとつ願いが叶うとしたら・・・。病院でバイトをする大学生の「僕」。ある末期患者の願いを叶えた事から、彼の元には患者たちの最後の願いが寄せられるようになる。恋心、家族への愛、死に対する恐怖、そして癒えることのない深い悲しみ。願いに込められた命の真実に彼の心は揺れ動く。ひとは人生の終わりに誰を想い、何を願うのか。そこにある小さいけれど確かな希望ー。静かに胸を打つ物語。 【感想】 自分の人生の最後にどんな事を想うのか、考えさせられる本だった。 やっぱりどんな事を想うのかは分からなかったけれど、人生の最後に悔いのないようにすることは出来ると思った。
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その病院には長期、しかも末期の患者の間を、死を渡り歩くように巡るひとつの噂があった。 死を間近にした患者の願い事を叶えてくれる人がいる。 たったひとつだけ、けれど必ず、患者の頼んだことをその死の前になんでもかなえてくれる。 それは深夜の病室に忽然と現れる黒衣の男、その名は必殺仕事...
その病院には長期、しかも末期の患者の間を、死を渡り歩くように巡るひとつの噂があった。 死を間近にした患者の願い事を叶えてくれる人がいる。 たったひとつだけ、けれど必ず、患者の頼んだことをその死の前になんでもかなえてくれる。 それは深夜の病室に忽然と現れる黒衣の男、その名は必殺仕事人──。 病院で清掃員のアルバイトをはじめて暫くしたころ、僕はひとりの老女のささやかな復讐を引き受けた。 それはちょっとした成り行きだったが、いつしか伝説の黒衣の男は鼠色の作業着を着た掃除夫に姿を変え、僕のもとには患者たちの最後の願いが寄せられるようになった。 悪夢のような戦争の時代を生き抜ぬいてきた老人、生まれたときから大病を患う中学生の女の子、田舎から上京してきた、元丸の内のOLだった孤独な女性。 それは淡い恋心、家族への愛、死に対する恐怖、そして深い悲しみ。 込められた願いの向こうに垣間見える、歪みさえも孕んだ真実に僕の心は揺れ動く。 ひとはみな、人生の終わりに誰を想い、なにを願うのだろうか。
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