MOMENT の商品レビュー

本多孝好(著者)

2009/10/04

『Alone together』　『MISSING』に続く、第3作目『MOMENT』
前の2作が心温まる話だったので、また感動する話やと思って読んどったんやけど、意外にバッドエンド・・・。

病院という閉鎖された空間で起こる話を短編でまとめている。医師、葬儀屋、患者、家族、掃除夫・・・生ける者と死んでいく者。それぞれの立場から病院を見た時に一体何を感じるのだろうか。

主人公は外部の人間の代表といったところかな。
生と死を語るには、私はまだまだ知らないことが多すぎる。
若いからわからないわけじゃない。生死に年も、性別も、関係ない。自分の人生を生きて行く上で、生も死も遠い存在に感じるが実際は道端に転がる空き缶のようにカラカラと音を立てて転がってくるものなのだ。
生と死はかけ離れているようで、すごく近い。
そして、私たちはこっち側にいるのか、向こう側にいるのかわからなくなる。生か死か。
あいまいな境界線がさらにあいまいになる場所、病院。

生ける者と死んでいく者が入れ替わったり、混ざったりする場所。それを分けるのは生きたいと言う希望だけなのではないだろうか。どんな医学も通用しない、希望。

バッドエンドではあるけれど、生きていることを実感させてくれる作品でした。

2009/10/04

短編集というよりは短編の連作。全体を通して伝わってくるのはとにかくダサさ。感情移入もできなければ話に奥深さもない。エンターテイメントとしても楽しめない。白石一文と伊坂幸太郎の粗悪品を足して２で割った感じ。「Missing」はもうちょい面白かった気がするのになぁ。

2009/10/04

末期患者の最後の願いを叶えるというお話だと知ったときは感動路線の話かな？と思ったのですがそれだけではない深みがあって面白かったです。きれいな純真な願い事だと思っていたことがじつは深い悲しみや憎しみを持った内容だったり。これはいつかドラマ化や映画化されそうだな〜。面白いしお話を広げられる設定なので…。20代のすこし尖った感じのあった頃の剛くんで主人公を演じて欲しかったなと思いました（笑）

2009/10/04

本多さんの本もすきだなー。
なんというか、文章に透明感があるっていうかな。。
若い頃、ばなさんを読んだときも
　おぉ。。
って思ったんだけど、おなじようにおもいました。

病院でバイトをする「僕」が主人公。
死ぬ前にひとつだけ願いがかなうとしたら何を願いますか？
それを本当にかなえてくれるとしたら。。
これから死んでいくという重いテーマをあつかいながら、なんだかさわやかなお話です。

自分だったら何を願うだろう。。

2009/10/04

MOMENT＝「瞬間」「まぎわ」
死を目前にした人の所に必殺仕事人がやってきて願いを叶えてくれる。そんな噂が病院にはあった。ひょんな事から始めた行為、それが実は彼らの人生を垣間見る事であり、さまざまな感情があふれ出す。
切ない願いの結末は？願いの裏側に潜む事実とは！？
主人公の僕と幼馴染の森野との絡みがﾕﾆｰｸでいいｽﾊﾟｲｽになっていた気がしました。
構成もとても素晴らしい作品です。普段は考えもしない「死を目前にした時の願い･･･」ちょっと考えちゃいませんか？

2009/10/04

久々に面白いの出てきたな、とかいいながら一気に読んだ作品。とある病院の清掃夫として働くぱっとしない大学生が死の一歩手前の人たちの願いを叶えていく必殺仕事人話。一筋縄ではいかない作者特有の風味が邪魔なときもあるけれど、品質は高くかなりクレバー。素敵！

2009/10/04

四つの短編から構成されてるんだけど、良く言えばどれも面白かった。FIREFLYが素敵。
悪く言えば物足りなかった。短編と知らずに買ったもので…。もっと長い話を読みたかったかな？

2009/10/04

死ぬ前に1度だけ願いを叶えてくれる掃除夫がいるって噂から始まる。。なんてゆーか、すごく話に入り込んじゃいますね。読みやすい。私は、死ぬ前に何を思うのかな・・・。

2009/10/04

「人は死ぬときに誰をおもうのだろう」

このカバーに惹きこまれて買った。

私の思いとは逆に、いい小説だった。
きっと、ちょっと哲学ぎみだったり、説教じみた物語だったら、私はここまで物語に引き込まれなかったかもしれない。

個人的には、主人公と幼馴染の今後の関係が気になるのですが、それは物語の趣旨と違いますね、ハイ･･･

|_･）