無人島に生きる十六人 の商品レビュー
日本の先代の方々は素晴らしい。 知恵と創造を働かせ、小さなかけらが集まって、大きな一つの塊となり、生き抜いていく様に心打たれました。 他の動物たちと共存しながら生き抜いていく。 アザラシを人間の友達かのように接する描写にグッときました。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
明治時代の遭難漂流記。島の絵と簡単な海図があるのでどこにいたのか(特に遭難するまで)がわかりやすかった。殆ど何もない島で元いた船や近くの島で 明治31年の暮れに東京を出港したものの、約1ヶ月後に釣りをしていたら錨が3つもなくなるトラブルでハワイ付近まで流されてしまう。ホノルルで修繕をし4月4日に出港して帰還するはずが5月20日に座礁してしまう。どうにか住めそうな場所に拠点を作り、9月3日に近くを通る船に救助されるまでの3ヶ月強生き抜いた16人。体調不良は出たものの大きな怪我や死者もなく全員が帰還できたのは本当に凄いと思う。島に住んでいたアザラシを手なづけていていざという時は食料にしようとしていたり、冬に備えて食料などを調達していたのが無事杞憂に終わった。 小笠原島に米国出身の捕鯨者が住んでいて明治に入ってから日本の領土になったというのは初めて知った。帰化して日本語名になったとのことだが「日本男児」たちには実は欧米人も含まれていたのがなんとも不思議。
Posted by
青空文庫で再読。 小学生か中学生のときに読んだはず。 大学の教授とウミガメの話をしていて、「ウミガメを食べる描写の本を最近読んだ」って言われて思い出したので記念に再読。 語り口調で読み進めやすい。読書感想文向き!
Posted by
こんな実話があったんだなー。おじさんたち(青年もいるか)皆で力を合わせて創意工夫して愉快に過ごしていて、すばらしい。面白かった。当時の少年雑誌の連載のため、安心して子どもにも読ませられるかと。日本人の誇り、みたいなところに時代を感じるけど、それもまた。
Posted by
船舶航海関係者で著作家の須川邦彦さんによる、明治31年に実際におきた遭難から帰還までの冒険小説。昨年は、舞台化されているようです。そして、椎名誠さんが選ぶ漂流記のNo.1。 太平洋資源調査中の帆船が、大嵐で難破して、(水無し、食無し、樹木無し)の小さな無人島に、全員無事漂着する。...
船舶航海関係者で著作家の須川邦彦さんによる、明治31年に実際におきた遭難から帰還までの冒険小説。昨年は、舞台化されているようです。そして、椎名誠さんが選ぶ漂流記のNo.1。 太平洋資源調査中の帆船が、大嵐で難破して、(水無し、食無し、樹木無し)の小さな無人島に、全員無事漂着する。乗員は、帰化人も含む全員日本人。船長から見習いまで、年齢もさまざま。彼らは、島の中で規律を守り、悲観する事なく、節約と創意工夫に励んで、日々を乗り越える。 規律1:島で手に入る物で暮らす 規律2:できない相談を言わない 規律3:規律正しい生活をする 規律4:愉快な生活を心がける この規律は、現代でも活用できそうですね。 食料や住居などの困難に対応していくことはもちろん、日本に戻った時のために、年長者が若者に教育を与える時間まで確保していた。救助を求める行動にもパワフルに活動して、大和魂を読めます。15少年漂流記も良いですが、こちらも良いです。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
たんたんさんの感想を見て読みたくなった本 無人島生活を送った16人のお話 そして、実話⁉︎ 有名な物語とかじゃないの?ってのが一番の感想でした。 調査船が座礁で有名なとこで同じ様に座礁してしまい 無人島生活を余儀なくされる 若者やお年寄り(実は、そんなにお年寄りでない) たちが助け合い支え合い生活する。 夜の見張り番をしてるときに、海を見てたら悲しくなりあらぬ事考えてしまわないよう若者ではなく老人にさせたり 運動や作業をして、常に体を動かす 服を大事に取っておくため、裸の生活を送る 亀の牧場を作り食事に困らないようにする 塩を作る いろいろな工夫をして生活して無事に全員助け出されてよかった 無人島生活をし怖い思いをした後も、船乗りとしてまた海に出る人たち 強すぎる
Posted by
one for all, all for one. みんなが、いつも気持ちよく過ごせるように気配ること。 衣食住が足りて、礼節を保つ。とはいうけど、苦境のときこそ、高潔に、誇り高く生きる様が人間力だと感じた。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
明治の時代に本当にあった『十五少年漂流記』。実際に漂流したのは南方の漁場を調査するために船に乗り込んだ屈強な海の男たちであり、子どもではないのだが、並の大人なら恐らく船が難破した時点で死んでただろうし、無人島に漂着してからも10日を待たずに死んでただろうな、という、壮絶な生活が記されている。 無人島に漂着してからの生活の工夫は最後まで緻密かつ深謀遠慮に満ちていて、明治時代という幕末から文明開化の激動の時代を潜り抜けた直後の逞しい人たちであったということを差し引いても、その忍耐力や統率力、集団で一致団結しての行動力には驚かされるばかり。頁を繰る手が止められず、250ページをあっという間に読み終えてしまった。 このぐらいの胆力のある海の男たちであればこその、冒険とスリルの連続。つくづく、ゴールディングの『蠅の王』にはなるはずも無かったんだね、という安心感というか信頼感が、頁の隅々に満ちている。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
自然の厳しさと人間の団結の力強さ。1人ひとりの知識、経験を活かし、誰一人諦めずに懸命に生きていた。 僕が幼いときは無人島で生活してみたいだなんて思ってたけど、ここまで厳しい生活はしたくないな笑
Posted by
太平洋で難破した龍睡丸、乗組員の奮闘を物語として綴るノンフィクションの一冊です。 珊瑚礁の絶望的な孤島に漂着した日本男児16名は、故国への生還を前提とした無駄のない誇りある毎日を過ごします。 その中で培われた規律や研究の大切さ、友の存在と生きることの素晴らしさを感じました。 ウミ...
太平洋で難破した龍睡丸、乗組員の奮闘を物語として綴るノンフィクションの一冊です。 珊瑚礁の絶望的な孤島に漂着した日本男児16名は、故国への生還を前提とした無駄のない誇りある毎日を過ごします。 その中で培われた規律や研究の大切さ、友の存在と生きることの素晴らしさを感じました。 ウミガメやアザラシの家畜化にも感激しましたが、研究で印象深かったものは食塩の生成です。 以下、引用します。 「海綿の大きなのを集めて、海水をかけ、天日にかわかしては、また海水をかける。これを、いくどもくりかえして、しまいに海綿が、塩分のたいへんにこい汁をふくむようになったとき、その海綿からしぼり出した汁を煮つめたら、いいと思う」 いやぁ…脱帽しました。
Posted by