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私の嫌いな10の言葉 の商品レビュー

3.6

66件のお客様レビュー

  1. 5つ

    8

  2. 4つ

    22

  3. 3つ

    20

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

    1

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2019/10/27

”「相手の気持ちを考えろ」という叫び声はマイノリティの信条や感受性を潰し、マジョリティの信条や感受性を擁護する機能をもってしまう。(中略)少なくともこう語る人は、暴力的な側面をもつことを意識してこの言葉を発する必要があります。” 「相手の気持ちを考えろ」の持つ意味や作用について考...

”「相手の気持ちを考えろ」という叫び声はマイノリティの信条や感受性を潰し、マジョリティの信条や感受性を擁護する機能をもってしまう。(中略)少なくともこう語る人は、暴力的な側面をもつことを意識してこの言葉を発する必要があります。” 「相手の気持ちを考えろ」の持つ意味や作用について考えたくて読んだ。この言葉を何も考えずに使う者の傲慢に対する憤りを語る部分が多く、なるべく使いたくないなあと感じている自分には共感はあったが、これより良い伝え方やこれが不要になる心持ちが見つけられればなあと思った。それは自分の次の課題にせねばなるまい。

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2018/12/31

「相手の気持ちを考えろよ!」「ひとりで生きているんじゃないからな!」「おまえのためを思って言ってるんだぞ!」「もっと素直になれよ!」「一度頭を下げれば済むことじゃないか!」「謝れよ!」「弁解するな!」「胸に手をあててよく考えてみろ!」「みんなが厭な気分になるじゃないか!」「自分の...

「相手の気持ちを考えろよ!」「ひとりで生きているんじゃないからな!」「おまえのためを思って言ってるんだぞ!」「もっと素直になれよ!」「一度頭を下げれば済むことじゃないか!」「謝れよ!」「弁解するな!」「胸に手をあててよく考えてみろ!」「みんなが厭な気分になるじゃないか!」「自分の好きなことがかならず何かあるはずだ!」。 こうしたもっともらしい10個の言葉を吐く人びとの背後に、著者はマジョリティに立つ者のマイノリティに対する粗野で傲慢な精神を嗅ぎつけ、告発します。あらためて指摘されるとまったく著者のいうとおりなのですが、世のなかってそんなものでしょう、と思ってだれもが問題にすることなくやりすごしてしまうようなことに、徹底して批判を加えていきます。正直なところいささか辟易させられるのですが、著者のどこまでも真っ当な議論には敬服せざるを得ません。

Posted byブクログ

2018/11/13

真っ当なことを言ってるなあとは思うけど、ちょっと極端に行き過ぎな感も受けつつ。個と社会との兼ね合いというものは、人間という種にとって永遠の課題なのかもしれないなあ、なんて思った。

Posted byブクログ

2018/02/23

20180223 凄い本。誰にも媚びない、方向を示してもくれない。自分がまさに嫌いな言葉の中に生きていて感じている違和感に付いて答えが出てきたような気がしている。ぶれてないか後何冊かは読んでみようと思う。

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2017/02/23

上司の机にこっそり忍ばせたくなる一冊。(実行は絶対にしないけれど。) 直接主張するということはしない私もまた、この国の空気を形作っている共犯者なのだろう。

Posted byブクログ

2017/01/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

1 相手の気持ちを考えろよ! 2 ひとりで生きてるんじゃないからな! 3 おまえのためを思って言ってるんだぞ! 4 もっと素直になれよ! 5 一度頭を下げれば済むことじゃないか! 6 謝れよ! 7 弁解するな! 8 胸に手をあててよく考えてみろ! 9 みんなが厭な気分になるじゃないか! 10自分の好きなことがかならず何かあるはずだ!  なんだろう。多少わかる気がする部分はあるものの、ただただ「捻くれた面倒くさいオヤジだな」っていう印象しか得られず、読みながら脳内で「いやいやいや」っていう言葉が乱舞しました。これに共感痛快って言う人は、余程日々の生活にストレスを抱えているに違いない。  私が所謂「良い子ちゃん」だからでしょうか。この人にはきっと嫌われるだろうな。「こういう人もいる」って心に留めておこうかとは思いますが…。  嫌でも本当にね。「もっと素直になってよ、みんなが厭な気分になってしまうでしょ?あなたのために言っているのよ?」笑  嫌われてもいいっていう人はこういう生き方でもいいのかもしれないね。

Posted byブクログ

2015/07/12

非常に痛快でした。常識的・世間的な人たちが吐く偽善ワードをこれでもかとぶった斬る。切れ味は抜群です。おそらく筆者が一番嫌いな言葉が「お前のためを思って言ってるんだぞ」じゃないかな。身近にもいますけど、こんなセリフよく言えますよね。その鈍感さに寒気がします。 マイノリティー(少数派...

非常に痛快でした。常識的・世間的な人たちが吐く偽善ワードをこれでもかとぶった斬る。切れ味は抜群です。おそらく筆者が一番嫌いな言葉が「お前のためを思って言ってるんだぞ」じゃないかな。身近にもいますけど、こんなセリフよく言えますよね。その鈍感さに寒気がします。 マイノリティー(少数派)の思想は一切認めないという、常識人の残酷さを指摘している貴重な本。たぶんマイノリティー派の私としては、中島氏の著作は今後も読んでいきたいと思わせる内容でした。

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2015/05/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

中島は「笑い」(P110-115)と「無礼講タイプの会話空間」(P215-217)について、個人の発する言葉をなぎ倒すものだと指摘しているがこれに強く共感した。 言葉による訴えに取り合わず、笑って取り繕う。過ぎ去るのを待つべき嵐としてしかそこにある言葉を扱わない。笑みで躱す。たしかに、笑みは意思伝達や疎通で大きな位置を占めるものではあるが、言葉を受け取らないために使われる場合はあちらこちらで見受けられる。 「無礼講タイプの会話空間」、こちらには特にときおりときおり息苦しさを感じる身であるから共感も一入。そこではこちらの「本音」は勝手に決められる。真剣に語ってはいけない、茶化しに参加せねばならない、希薄でなくてはならない、弱みを見せねばならない、そうした空間だ。「弱み」の内容も俗人的でなくてはならない。紋切型にならねばならない空間なのだ。文化的なものは好きだが、感受性や内面を紋切型に矯正しようとする世間の在り方の大きな一面に当てられすぎるのはごめんだ。 ウィーンの地下鉄の話が面白かった。 人に薦めない好きな本。

Posted byブクログ

2015/04/14

面白い!つい声を出して笑ってしまうことが多かった。普段口に出して言えないけれど心のうちに思う納得いかないことを見事に中島さん節の効いた言葉で表されている。しかし、あまり彼のようなタイプは自分のバイト先に来て欲しくは無い(笑)

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2015/04/19

「みんなが小学校の思い出話にうつつを抜かしており、『ああ、あのころはよかったなぁ。おれ、席替えで○○ちゃんと並んだときは胸がときめいたぜ。』『私じつは××君にラブレター書いて、でも出さなかったのよ』という会話が続いている。そのときもし私が『僕は当時、学校は地獄だと思っていた』と語...

「みんなが小学校の思い出話にうつつを抜かしており、『ああ、あのころはよかったなぁ。おれ、席替えで○○ちゃんと並んだときは胸がときめいたぜ。』『私じつは××君にラブレター書いて、でも出さなかったのよ』という会話が続いている。そのときもし私が『僕は当時、学校は地獄だと思っていた』と語り始めたら、それが百パーセント真実だとしても、やはりみんなを厭な深刻な気分にさせるから咎められる」 そんな状況、想像したら大変面白い。笑った。 最後の章、自分の好きなことが何か必ずあるはずだ!ということに対する批判に共感。

Posted byブクログ