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月光ゲーム Yの悲劇'88 の商品レビュー

3.5

353件のお客様レビュー

  1. 5つ

    40

  2. 4つ

    122

  3. 3つ

    139

  4. 2つ

    22

  5. 1つ

    1

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2018/08/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

有栖川有栖も人の子なんだなぁ、と思いました。 『双頭の悪魔』を読みたくて、まずはシリーズ一作目を読んでみた。 主要登場人物か多すぎて、最後まで一部の人物の識別が出来ず、巻頭の「登場人物」ページとにらめっこして終わった感じ。 自分の記憶力のせいではあるけど、きっと各々のキャラが上手く描き分けられてないせいもあると思う。 ひと夏のアバンチュールじゃないけど、偶然行き合った複数の学生グループなのにたった数時間で恋に落ちすぎじゃね? そこも受け入れ難く… 噴火のシーンは数年前の御嶽山の噴火を思い出してしまい、リアリティに欠けた印象を持ってしまった。(御嶽山では火山礫よりガスでやられたヒトが多かったみたいだから。あの時は火口付近の話で本作では中腹っぽいからまぁ齟齬はないんだけど。) 本シリーズが「学生アリスシリーズ」と呼ばれてることは知ってたけど、その他の情報を得てなくて、途中まで、江神さんクールでいいキャラなのに犯人だったらどうしよう…とハラハラした(笑)。 小ネタは満載だけど、終わってみたら痴情のもつれで意外性もなく、まぁこういう地味でフェアなところが有栖川さんらしいといえばらしいんだけど、だったらもう少し人間ドラマ的なところが突き詰められていたら良かったかも。 乱歩賞は取れなかったよね。 でも後に有栖川さんが生み出した火村シリーズは大好きなので、デビューに導いた鮎川哲也には感謝したい。

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2018/08/02

「屍人荘~」読んで、また読みたくなってしまい読みました。 やっぱ面白いわ。 ただな~、前は思わなかったのだけど、そんなすぐ好きになるか?とかそんなんで殺すか?って思ってしまった。 学生の頃ってそんなもんかな~歳をとってしまったってことかしら…

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2018/06/23

いつものことだけど犯人全然わからなかった 青春小説ぽいとこもあるけど描写があっさりめでよかったです 登場人数が多いのがちょっと大変だった 学生アリス初めて読んだけど主人公がワトスン役って感じじゃなくて意外だった これから助手っぽくなるのかなあと期待

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2018/06/12

一夏のしかも初対面同士の恋愛模様のもつれって、こんなにも人をトチ狂わせるの?とそっちのほうが怖かった。 登場人物が多いのがネック……まあ、それぞれが密に関わるわけではないから、サラッと頭に入る人には問題ないと思う。私は人数多いと「こんだけ人物が居たら、一人くらい途中から行動記述が...

一夏のしかも初対面同士の恋愛模様のもつれって、こんなにも人をトチ狂わせるの?とそっちのほうが怖かった。 登場人物が多いのがネック……まあ、それぞれが密に関わるわけではないから、サラッと頭に入る人には問題ないと思う。私は人数多いと「こんだけ人物が居たら、一人くらい途中から行動記述が欠けていて、そいつが犯人です!とかいうオチでもおかしくないな…」とか思いながら読んでました。笑

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2018/03/27

ある山へ夏合宿へ出かけたEMCの面々。同じキャンプ場に泊まっていた三グループと意気投合し、共にキャンプファイヤーや炊事、探検などを楽しみ、夏休みを満喫していた。しかしある朝、一人の女子が手紙を残して一人下山してしまった。そしてまた翌朝、男子が一人、林の中で刺殺体として見つかった。...

ある山へ夏合宿へ出かけたEMCの面々。同じキャンプ場に泊まっていた三グループと意気投合し、共にキャンプファイヤーや炊事、探検などを楽しみ、夏休みを満喫していた。しかしある朝、一人の女子が手紙を残して一人下山してしまった。そしてまた翌朝、男子が一人、林の中で刺殺体として見つかった。混乱を来した一同を更に山の噴火が襲い……。 有栖川有栖のデビュー作。そして大学生アリス一作目。大学生アリスの長編はどれも物悲しいけど、これは特に哀しかった。ロジックはさすがに丁寧だけど確かにダイイングメッセージはちょっと厳しいような気がしたなあ。あとアリス……アリスどんまい……

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2019/11/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

矢吹山にキャンプに来た英都大学推理研の4名。部長の江神、先輩の望月、織田、そして新入生有栖川有栖。 同じく雄林大学の2グループと神南学院短大の合わせて4グループ。 男女が未知の場所で出会う。友情、恋愛、そして殺人。 ってはじまりでしょうか。 やや寂れたキャンプ場で17人の男女が火山噴火のせいで取り残される。つまりここにクローズドサークルが生まれる。 このシチュエーションはクローズドサークルを作るための設定であり、あらゆる科学捜査も入り込めないため、推理はただロジックにのみ成される。 純粋なロジックによる謎解きを読者と一緒に楽しもうという趣向だと思われます。 ただ・・・。 そういうキャラクターなんだと言ってしまえばそれまでだし、きっとそれは非現実ではないのだけど、「え?なんでそんなことするん???」と思うこと多々あり。 それでも真実を言い当てる江神部長は素晴らしいのですが、EMC(英都大学推理研究会)の面々以外はいまいちキャラが伝わらず魅力を感じなかった。 動機も「まー、ありっちゃありなんやろけど、アリかなぁ・・どうなんや?」と説得力に欠けるきらいがある。 これまで火村シリーズを楽しんできたので、やっとウワサ(?)の江神部長とご対面できるとワクワクしてたせいか肩透かし。 でも江神部長はステキでした。 読まれる方、紙とペンを用意して、人物相関図など書きながら読まれてはいかがでしょうか。 さすがに17人もキャラがいると相関図は必要です。

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2018/02/28

有栖川氏のデビュー作です。ご本人も本人役で出演されてます。噴火する山に閉じ込められた17人の男女。そこで始まる連続殺人。犯人は、この中にいる。噴火の切迫感溢れる場面から始まったはいいけど、第1章いきなり有栖川が大学に入学して、サークルに入った経緯まで遡るので、事件が起きるまでが長...

有栖川氏のデビュー作です。ご本人も本人役で出演されてます。噴火する山に閉じ込められた17人の男女。そこで始まる連続殺人。犯人は、この中にいる。噴火の切迫感溢れる場面から始まったはいいけど、第1章いきなり有栖川が大学に入学して、サークルに入った経緯まで遡るので、事件が起きるまでが長いです。登場人物が多すぎて整理しきれないし、噴火→殺人→噴火→殺人と繰り返される為、殺人が起きた状況などが分かりづらい。自力で犯人捜しをしようと思ったら、紙とペンは必須です。満月に関する天使論みたいなのもあり、雑然とし過ぎかな。

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2018/02/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

久しぶりに再読。 飄々とした江神さんは相変わらず魅力満点だった。 でも、殺人の動機にはまったく納得できず。 せめて、「思い出してもぞっとするほどの言葉」をぼかさず、 はっきり書いていてくれたらもう少しだけ犯人の心情を 理解できたかもしれない。 有栖川くんが何気に可哀想な作品。笑

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2018/02/17

学生アリスシリーズ一作目。好きなシリーズなのだが、これだけは読み返すことがほとんどなく、二度目の読了。登場人物が多すぎてなかなか頭に入らなかった。

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2018/01/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

矢吹山にキャンプに向かった英都大学推理小説研究会の4人は、同じくキャンプに向かっていた雄林大学と神南学院短期大学の学生らと知り合い、共に過ごすことになった。 キャンプ3日目の朝、神南学院短期大学の山崎小百合が先に帰るという手紙を残して姿を消す。小百合を探そうとした時、突如矢吹山が噴火し、下山ルートが塞がれてしまった。そして、4日目の朝、雄林大学法学部生の戸田文雄が刃物で刺され、遺体で発見される。 すなわち、クローズドサークルでの殺人が起きてしまったのである。そこには、「Y」というダイニングメッセージのようなものが残されていた。 さらに4日目の深夜に噴火が起き、雄林大学の一色尚三が失踪した(噴火の前から失踪したのか、噴火後に失踪したのかは不明)。 続いて5日目の夜、雄林大学の北野勉の遺体が発見される。そこには、「y」のダイニングメッセージがあった。 翌朝、犯人から「もう誰も殺されはしない」とのメッセージがあり、食糧がなくなってきたため、一行は翌日一か八か下山することを決意する。 下山中、再び噴火が起き、吊り橋が落ちて、ルートが閉ざされた。立往生を余儀なくされた彼らに対して、推理小説研究会部長の江神は推理を始めた。その推理によると、犯人は雄林大学の年野武であり、戸田、一色、北野を殺害したのは、山崎小百合との恋愛をバカにされたからであった。 事件で不可解な点として挙げられた事象全てに対して、理由があり、それらを明確かつ論理的に江神が推理していく形となっている。 さらに、本書では、ミステリーの基本を整理している箇所がいくつかあるため、勉強になる(例えば以下の通り)。 クローズド・サークルの特徴は、容疑者の限定、犯人と一緒に閉じ込められたためのサスペンス、科学捜査の不介入(128頁) 被害者が伝達しようとする情報が捜査側に伝わらない三つのケースは、第一に、メッセージが完成されぬまま被害者が絶命し、中途半端な形になった場合。第二に、被害者と捜査側の間に知識のギャップがあり、受け手に理解不能な場合。第三に、犯人がまだその場にいるうちにメッセージを残さねばならなかったので、犯人には意図を悟られず、捜査側にだけ解読できるようにと凝ったメッセージを遺した場合」(140頁) 殺人が連続して起き、一つ目の事件に残されたダイニングメッセージが捜査側を悩ましている場合、二つ目以降の事件で同様のダイニングメッセージが残された場合は、犯人の偽装工作の場合が多いこと。なぜなら、捜査側が悩んでいるメッセージを遺しても、解読されない可能性が高いから。(316頁)

Posted byブクログ