墨攻 の商品レビュー
「箱庭」で展開される、「非攻論」の集大成
墨子思想の根幹となる「非攻論」をベースに、思想の限界と人力の限界を描写した快作。「よく攻める者は、よく守る者」というが、果たして墨子教団に「攻めの一手」はない。墨家の思想は、「兼愛」の無窮性と対照的に、「非攻論」は極めて限定的な思想だった。一人の墨者があらん限りの智略を尽くし、「...
墨子思想の根幹となる「非攻論」をベースに、思想の限界と人力の限界を描写した快作。「よく攻める者は、よく守る者」というが、果たして墨子教団に「攻めの一手」はない。墨家の思想は、「兼愛」の無窮性と対照的に、「非攻論」は極めて限定的な思想だった。一人の墨者があらん限りの智略を尽くし、「兵勢」を利用・昂揚を図る中で、攻め来る大軍を勇敢に迎え撃つ。
聖熟女☆ミ
古代中国・戦国時代に…
古代中国・戦国時代における戦闘エキスパートである墨子集団の戦いぶりを描いた小説。単なる戦闘エキスパートではなく、「任」の思想、すなわち弱きを助け強気を挫くことにおいてのみ戦い、さまざまな科学的武器や、戦闘戦略、そして自己と民を律する理論を駆使して戦うその戦いぶりは他に類を見ない特...
古代中国・戦国時代における戦闘エキスパートである墨子集団の戦いぶりを描いた小説。単なる戦闘エキスパートではなく、「任」の思想、すなわち弱きを助け強気を挫くことにおいてのみ戦い、さまざまな科学的武器や、戦闘戦略、そして自己と民を律する理論を駆使して戦うその戦いぶりは他に類を見ない特殊なものであった。墨子の歴史は謎に包まれている部分が多いため、この小説は完全に虚構であるとのことだが、かつて民をみごとに統御し、思想にもとづき自己を律し、巨大な敵を困らせるほどに勇猛に戦った人がいたのではないかと想像せられて、非常
文庫OFF
戦国の世で輝く主人公…
戦国の世で輝く主人公は皆、攻撃力のある者であるにも関わらず、この小説の主人公は、城を守ることに命をかける墨家の革離。なのに、ハラハラドキドキの物語になってます。
文庫OFF
墨家や墨子、兼愛説を…
墨家や墨子、兼愛説を知らなくても、タイトルが意味不明だ、という人でも読み出すや否や古代中国の物語だと気づくでしょう。かといって、その類に興味がなければつまらないということは全くありません。むしろ逆で、SFやファンタジー、歴史もの、冒険小説など読者のさまざまな嗜好に対応しうる間口の...
墨家や墨子、兼愛説を知らなくても、タイトルが意味不明だ、という人でも読み出すや否や古代中国の物語だと気づくでしょう。かといって、その類に興味がなければつまらないということは全くありません。むしろ逆で、SFやファンタジー、歴史もの、冒険小説など読者のさまざまな嗜好に対応しうる間口の広い小説です。個人的には若干衒学的なところも魅力と思います。読めばわかるように、墨家の理想と現実の自己撞着は一考させられます。お勧めです。
文庫OFF
漫画もあって短いなが…
漫画もあって短いながらも内容は濃くて読みやすく、墨子を知る上でも良いきっかけになった。映画も見てみたい。
文庫OFF
マンガとかでもあるの…
マンガとかでもあるのですが、どうも絵が苦手。中国史が好きな人にはオススメ。攻めずに守る、ちょっと勉強になります。
文庫OFF
映画と違う内容ですが…
映画と違う内容ですが、これを読むことによって、映画ではよく分からなかったことが理解できました。映画と比べて墨家の限界が分かりやすく描かれていると思います。
文庫OFF
映画を見てから読んだ…
映画を見てから読んだので、結末はやや衝撃的でした。しかし、墨子を教えてくれた本です。
文庫OFF
近いうちに公開される…
近いうちに公開される映画の原作。侵略を否定し、守る為の戦いを説いた墨子の思想には共鳴するところがありました。
文庫OFF
面白かったです。 スラスラ読めます(読了タイム2時間くらいだったか)。作者の文体は良いからでしょうね。 話も良く出来ていて、これを映像化したいと思いながら読んでました。映画になるのも分かる
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