墨攻 の商品レビュー
映画で観た以来です。 当時はもっと墨家は牧歌的…いや違う…平和的思想だと思ってたんだけど、結構過激だったんだな、と思った。 でも、非攻を守る不動の意思、カッコいい! 非核三原則を掲げる日本としては、学ぶところもあるような、ないような…(^-^;
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墨家といえば・・・「非攻」「兼愛」、そして「墨守」。 戦に負けると、城市とともに滅びる道を選ぶとか。 その烈しさに驚き、惹きつけられるのだが、詳しくはまったく知らない。 だから、こんな本があると、手に取らずにはいられなかった。 私のような素朴な読者は、本書に描かれた墨者のありか...
墨家といえば・・・「非攻」「兼愛」、そして「墨守」。 戦に負けると、城市とともに滅びる道を選ぶとか。 その烈しさに驚き、惹きつけられるのだが、詳しくはまったく知らない。 だから、こんな本があると、手に取らずにはいられなかった。 私のような素朴な読者は、本書に描かれた墨者のありかた、特に戦い方を鵜呑みにしてしまうけれど・・・ 後書までしっかり読むと、無論資料が少ないので、かなりの部分を作家の想像力で補っている、とのこと。 もちろん、リアルなことと思わせてしまう、作者酒見賢一の手腕もあるのだろうけれど。 そうか、やはり「墨家の謎」は、そうそう簡単にはわからないのだな。 それでも、やはり面白かった。 無駄な描写がない引き締まった小説。 この人の作品を読むのは「後宮小説」以来だが、随分雰囲気が違う。 南信坊のイラスト、とてもいいのだが・・・クライマックス近くで見開き二ページを使ったイラストが何回か続くと、ちょっと読むペースを乱される。 ゆえに、★ひとつ減。
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墨子については名前を聞いたことがある程度だった。これを読んで俄然興味がわいてきた。ちょっと調べてみよう。 それにしても中国物は面白い。
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本書は薄い本であるが、中身が濃い。 「墨子」は耳にしたことはあるがよく知らない思想だった。訓練された「戦争請負人」を派遣する組織というのが新鮮。孔孟思想などは現代にも残っているのに、墨子についてはわからないことが多いというのが興味深い。 淡々と進み、梁城を守り抜くという革離の...
本書は薄い本であるが、中身が濃い。 「墨子」は耳にしたことはあるがよく知らない思想だった。訓練された「戦争請負人」を派遣する組織というのが新鮮。孔孟思想などは現代にも残っているのに、墨子についてはわからないことが多いというのが興味深い。 淡々と進み、梁城を守り抜くという革離の目的はほぼ達成したが、敵将・巷奄中の執念によって頓挫してしまう。また依頼主の身内から崩れるというのが真理をついていると思った。 思想に基づきつつも、ほとんど創作というのがすごい。
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戦闘シーンの緊張感が見事。ページを捲る手を止めさせてくれません。 終わり方があっけなさすぎるようにも思えたが、逆にあれが革離の偉大さを強く感じさせて良い演出だったと読後は感じました。
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未だ謎が多き墨家であるが、戦国時代の中国には、非攻という哲学を説き、侵略されんとする国々を救援していたという。その教団の革離という人物が梁の防衛に派遣されたところから物語が始まる。梁の手勢数千に、迫り来るは趙の軍勢は2万。果たして革離はたった一人で城を守り通せるのか!?…というような感じ。 映画版墨攻の原作の、マンガ版墨攻の原作の、小説版墨攻であるが、映画とは異なる内容となっている。
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中国哲学に授業の中で学び、興味を持った墨家の思想をベースにした小説。かなり短いのですぐに読み終えることが出来る。所々での情景描写や、使用する武器等々が、馴染みのない漢字を使用しているため、少し状況把握が難しかった。映像で見たいと思った。小説よりは映画版や漫画版の方がいいかもしれない。
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墨子の思想があり、それをどう受け止め どう生きるか。 たんたんと、信ずるところやるべきことをやる、実践者の生。 う~~~ん。
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墨子を始祖とする《守り》限定戦闘集団「墨子教団」。 教団首長の右腕である主人公が救援要請を受け、貧弱小城の籠城戦の指揮を執る。 おもしろかった。読みやすい。
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戦国時代の中国、特異な非攻の哲学を説き、まさに侵略されんとする国々を救援、その城を難攻不落と化す謎の墨子教団。その教団の俊英、革離が小国・梁の防衛に派遣された。迫り来る敵・趙の軍勢は2万。梁の手勢は数千しかなく、城主は色欲に耽り、守備は杜撰であった。果たして革離はたった一人で城を守り通せるのか―史実を踏まえながら奔放な想像力で描く中島敦記念賞受賞作。
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