パーフェクト・ブルー の商品レビュー
少し遠くの海に行く電車の中で読みたいなと思って読み始めました。 犬目線という発想もですが、とても引きこまれる物語でした。つい、感情移入をしすぎてしまい、電車の中でホロリとしてしまった上に「自分の大好きな姉が死んでしまったら・・・」といらぬ想像をしてしまい、半べそ気味で道を歩い...
少し遠くの海に行く電車の中で読みたいなと思って読み始めました。 犬目線という発想もですが、とても引きこまれる物語でした。つい、感情移入をしすぎてしまい、電車の中でホロリとしてしまった上に「自分の大好きな姉が死んでしまったら・・・」といらぬ想像をしてしまい、半べそ気味で道を歩いていました。 なんとこの作品、宮部みゆきさんの初の長編作品です。 犬のマサの話、とても面白い本でした。続編があるようなので、次はそれを読みたいと思います。
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この物語が宮部みゆきの初長編小説だと知って驚いた。 現在の作品と比べれば荒削りな部分もあるけれど、人物造形や心理描写、物語の展開、テンポの良さ。 宮部さんの才能のきらめきを十分に感じられる物語になっていた。 夜間に警備員が発見した焼死体。 大騒ぎになるが、焼死体と思われた物体は...
この物語が宮部みゆきの初長編小説だと知って驚いた。 現在の作品と比べれば荒削りな部分もあるけれど、人物造形や心理描写、物語の展開、テンポの良さ。 宮部さんの才能のきらめきを十分に感じられる物語になっていた。 夜間に警備員が発見した焼死体。 大騒ぎになるが、焼死体と思われた物体は人形が焼けたものだった。 誰がいったい何故? 序盤から一気に興味を引かれ物語に引き込まれた。 伏線が徐々にひとつの線にまとまっていくところは読みごたえがあった。 それにしてもマサのひとり言が面白い。 文字まで読めてしまうなんてどれだけ優秀な犬なのだろう、と設定の飛び具合も楽しめた。 それぞれのキャラクターがしっかりと書き分けられているためかとても読みやすく、内容も掴みやすい物語だった。
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元警察“犬”のマサの語り口も面白いし、何より「パーフェクト…」という言葉がある人物から語られた時のゾクゾク感と言ったら!! そして〈「兄弟」って良いものだなぁ…〉って読み終えてそれをすっごく感じました。 ハラハラドキドキ、最後は悲しいけれど心が暖かくなれる物語です。
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いまや現代女流作家の代表格となっている宮部みゆき氏。デビューしたての当時は同時期にデビューした高村薫氏が高村薫女史という呼称で呼ばれたのに対し、宮部みゆき嬢とかミステリ界の歌姫などと呼ばれていたのが非常に懐かしい。 私が彼女の作品を読んだのは既に『火車』まで刊行されており、その評...
いまや現代女流作家の代表格となっている宮部みゆき氏。デビューしたての当時は同時期にデビューした高村薫氏が高村薫女史という呼称で呼ばれたのに対し、宮部みゆき嬢とかミステリ界の歌姫などと呼ばれていたのが非常に懐かしい。 私が彼女の作品を読んだのは既に『火車』まで刊行されており、その評価は既に固まっていた時期。一連の創元推理文庫の日本人作家シリーズの一角にこの作品は名を連ねられていたが、当時私は本格ミステリの方に傾倒していたこともあって、どうも毛色が違うなぁと思っていたことと、ブルーのバックに赤いボールペンのような物で殴り描きされたような表紙絵がなんとも食指を動かされず(ちなみに今出回っている文庫本とは絵が違う)、ずっと買うのを躊躇していたが、『火車』が93年版の『このミス』に2位にランクインしたことを契機に手にとってみたのがこの作家との出会いだった。 開巻していきなり高校野球児の焼身死体というショッキングな幕開けで物語は始まるが、そこから物語のトーンは一転してライトノベル調になる。もはや有名なので誰もが知っていると思うが、この作品は警察犬を引退して蓮見探偵事務所に変われることになったシェパード犬マサの一人称視点で物語が描かれるのだ。つまり語り手は犬という大胆な構成で物語は進行する。 一人称叙述というのは作家の方なら誰もが知っていると思うが、実は非常に難しい。なぜなら主人公が関与した事柄でしか物語を進行させられないからだ。既に賞を受賞していたとはいえ、実質的にはデビュー前である宮部氏がいきなりその一人称叙述に挑戦し、しかも語り手は人ならぬ犬という二重のハードルを課していることに作家としての意欲よりも不安が先に立った。 この文体についての感想は、よく健闘したなぁというのが正直な感想だ。綱渡りのような物語進行を感じ、物語そのものよりも作者が馬脚を現さないかとヒヤヒヤしながら読んだ記憶がある。しかしやはりこの奇抜な叙述を押し通すのは難しく、途中で三人称叙述を採用せざるを得なくなっているのは致し方ないところか。 また大げさな比喩も気になった。物語に溶け込むようではなく、どちらかといえば、ページを繰る手を止めさせて、どんな例え?と考えさせるような比喩だ。大げさ度でいえば、チャンドラーを想起させるが、味わいは全く逆で、実に軽く、ライトノベル調をさらに助長させていると感じた。 物語は焼身死体の高校野球のエースの家出した弟ともに進行する。内容は昔よく挙げられていた高校野球に纏わる不祥事の隠滅もあるが、さらに大きな陰謀もある。それがタイトルの由来ともなっているのだが、作者のストーリーのための設定という枠組みから脱しきれてなく、その嘘に浸れなかった。 今まで書いたように宮部氏のデビュー作である本書は実は私にとってはそれほど面白かったものではなく、むしろネガティブに捉えられていた。恐らく『火車』の高評価が私に過大な期待をもたらしたのだろうとも思う。しかし読後感は悪くなく、前向きな気持ちにさせられる爽やかさは感じ取った。 この作品を読んだからこそ、続く『魔術はささやく』、『レベル7』が面白く読めたのは事実。この2作品のテーマに挙げられた作者の嘘を許容する下地が本作を介して私の中に出来上がったといえる。そういう意味では宮部ワールドを理解するための毒味役ともいうべき作品なのかもしれない。
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キャラクターは面白いけど、真相は何となくモヤモヤ。でもこれが宮部さんの長編第一作だなんてすごいなあ。もうちょい軽い内容でシリーズ化したらよかったのに。 マサみたいな相棒いいな。
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宮部みゆきの初期の頃の作品。 あれ?おかしいぞ?とおもったら、まえにも読みかけてくじけた作品だったので、頑張って読了。 殺した動機が、あまり納得いかないし、製薬会社の狙いも分かりにくいし、なんだかあまり私には合わない作品だったなぁ。
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戦いの場面が何が起きてるのか分かりづらかった。兄を殺した犯人が母で父が隠滅したという結末はまさかだった。初めから、最低な母親だなと思ってたけど本当にそうだった。奇跡の息子だと思ったらその才能は過去にしらないうちに投与された薬のせいかもしれない、というのは切なかった。2方向から事実...
戦いの場面が何が起きてるのか分かりづらかった。兄を殺した犯人が母で父が隠滅したという結末はまさかだった。初めから、最低な母親だなと思ってたけど本当にそうだった。奇跡の息子だと思ったらその才能は過去にしらないうちに投与された薬のせいかもしれない、というのは切なかった。2方向から事実に近づいていくというのは面白いけど謎の組織が謎だし暴走族たちもタイミング良く味方として現れたのがおかしいなって感じだった
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※このレビューにはネタバレを含みます
映画と併用。さすがに長編一作目の気負いと稚拙さは否めない。最後の異様にくどく説明的かつ感情的な犯人独白という二流のパターンを決してやらない作家だと思っていたが、これには出てきちゃった。
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「犬目線」の一人語りが新鮮(^ ^ しかもこの犬、何気に名言を連発する(^ ^ 宮部氏の初長編らしいが、キャラは皆魅力的だし、 事件のネタ自体は現実に起こりえそうだし、 とにかく文章のテンポが心地よくて読み進む(^ ^ 「テンポがいい」のは、単にテンポが速いのではなく、 ツボ...
「犬目線」の一人語りが新鮮(^ ^ しかもこの犬、何気に名言を連発する(^ ^ 宮部氏の初長編らしいが、キャラは皆魅力的だし、 事件のネタ自体は現実に起こりえそうだし、 とにかく文章のテンポが心地よくて読み進む(^ ^ 「テンポがいい」のは、単にテンポが速いのではなく、 ツボを心得た緩急がとても気持ちよい(^ ^ 最後の「謎解き」部分は、やや性急で 若干の「取って付けた感」は無きにしも非ずだが、 全体として「あ〜、面白かった」です(^ ^
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犬のマサの視点で描かれたミステリー小説。 なんか、犬の癖に人間並みに頭が良いよねってツッコミは無しで読むと、意外な結末にびっくりするかもね。面白い。
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