1,800円以上の注文で送料無料

の商品レビュー

4.2

188件のお客様レビュー

  1. 5つ

    72

  2. 4つ

    64

  3. 3つ

    33

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

    1

レビューを投稿

2009/10/04

読了から10年以上経過している(09年3月30日現在)が、 気に入って結構友人たちにおすすめした記憶がある。 これを読んで小池真理子作品に興味を持ち、当時色々と読んだが 結局これが一番良かったように思う。 この作品ではレトロな雰囲気を存分に楽しませてもらったが 他作品はこの作...

読了から10年以上経過している(09年3月30日現在)が、 気に入って結構友人たちにおすすめした記憶がある。 これを読んで小池真理子作品に興味を持ち、当時色々と読んだが 結局これが一番良かったように思う。 この作品ではレトロな雰囲気を存分に楽しませてもらったが 他作品はこの作品の雰囲気を薄めて膨らませてやたらと思わせぶり にしているように感じたものが多かった。 とかいいつつ、相変わらず手放しもせず本棚にひっそり佇んでいる。 思い出したように、時折誰かにすすめたくなるので。

Posted byブクログ

2009/10/04

ずっと前に読んだので、ストーリーすらおぼろげな記憶。 ただ、最後で泣いたのだけは覚えている。 電車の中で読んでいて困ったことも思い出した。

Posted byブクログ

2009/10/04

12.5.08読了。片瀬夫婦と布美子との3かく関係のはて、ふうこが片瀬夫婦の軽井沢の別荘で雛子(片瀬夫婦の奥さん)の年下の恋人克哉を猟銃で銃殺してしまう。なんとなく、片瀬夫婦の秘密がそうなんじゃないかなぁ〜と薄々最初のうちに感ずいちゃったから、最後のほうではやっぱりなぁ〜と衝撃が...

12.5.08読了。片瀬夫婦と布美子との3かく関係のはて、ふうこが片瀬夫婦の軽井沢の別荘で雛子(片瀬夫婦の奥さん)の年下の恋人克哉を猟銃で銃殺してしまう。なんとなく、片瀬夫婦の秘密がそうなんじゃないかなぁ〜と薄々最初のうちに感ずいちゃったから、最後のほうではやっぱりなぁ〜と衝撃がうすかった。でも初めて小池真理子の本を読んでまたこの著者のほかの本も読んでみたいと思った。

Posted byブクログ

2009/10/04

「望みは何かを訊かれたら」と同じ時代。連合赤軍事件のかげで起こった事件が起こるという設定。 信太郎と雛子夫婦の倒錯した、危険な、甘美な関係がきらびやかに描かれているところが印象的。 ふうちゃんのモデルはやはり小池さん自身でしょうか。 うむー。読んでいる間の胸の高まり、興奮、楽し...

「望みは何かを訊かれたら」と同じ時代。連合赤軍事件のかげで起こった事件が起こるという設定。 信太郎と雛子夫婦の倒錯した、危険な、甘美な関係がきらびやかに描かれているところが印象的。 ふうちゃんのモデルはやはり小池さん自身でしょうか。 うむー。読んでいる間の胸の高まり、興奮、楽しい気持ちだけが残っていて、読後すぐにあらすじは消えてしまう。 小池さんの小説ってそういうところがある。 しかしすごく力のある、素晴らしい小説だと思う。

Posted byブクログ

2009/10/04

私はこの「恋」にはまりました。 私はこの「恋」が好きです。 ラストシーンは 先が読めたにもかかわらず 実際読むと うるっとしました。 優雅で綺麗なものに憧れ 優雅で綺麗ものを手に入れたら 優雅で綺麗なものが壊れそうになったから 優雅で綺麗なものを守りたくなった ...

私はこの「恋」にはまりました。 私はこの「恋」が好きです。 ラストシーンは 先が読めたにもかかわらず 実際読むと うるっとしました。 優雅で綺麗なものに憧れ 優雅で綺麗ものを手に入れたら 優雅で綺麗なものが壊れそうになったから 優雅で綺麗なものを守りたくなった 純粋な布美子の感情は ドロドロしたものでなく  とてもシンプル。「信太郎と雛子という夫婦が大好き」 ただそれだけ。

Posted byブクログ

2009/10/07

11月15日読了。浅間山荘事件の時代、純粋で生真面目な女学生が奔放な性生活を営むやさしい夫婦との間にはぐくんだ「恋」と、その崩壊から「事件」に至るまでの道のりとは・・・?とても面白かった。多分に性的な話ではあるのだがいやらしさ・淫靡さはあまり感じられず、美しさとけだるさ、虚無感が...

11月15日読了。浅間山荘事件の時代、純粋で生真面目な女学生が奔放な性生活を営むやさしい夫婦との間にはぐくんだ「恋」と、その崩壊から「事件」に至るまでの道のりとは・・・?とても面白かった。多分に性的な話ではあるのだがいやらしさ・淫靡さはあまり感じられず、美しさとけだるさ、虚無感が大いに伝わってくる。舞台となる軽井沢の凛とした空気感も行間から漂ってくるようで、上質な大人の恋愛小説を読んだ感覚。肝心のオチ・真相の使い方、ラストの締め方も見事。

Posted byブクログ

2009/10/07

始まりは、一人の女が発砲事件を起こした事に編集者がその女、布美子に調査しにいく。 大学教授の片瀬信太郎と妻の雛子との三角関係の中で起こった事件だが、発砲したのは別荘の従業員という奇妙な事件。 信太郎を好きならば妻の雛子を殺すのではないかと疑問の中、その隠された事実が読む事に見解さ...

始まりは、一人の女が発砲事件を起こした事に編集者がその女、布美子に調査しにいく。 大学教授の片瀬信太郎と妻の雛子との三角関係の中で起こった事件だが、発砲したのは別荘の従業員という奇妙な事件。 信太郎を好きならば妻の雛子を殺すのではないかと疑問の中、その隠された事実が読む事に見解されていく。 2人と出会った事で布美子の生活は一変した。歪んだ関係、快楽、欲求、性行為、愛情などエロティックに包まれ、3人でいる幸福に慣れてしまった布美子だがその愛の中で一人の男が現れた事で徐々に狂う歯車が次第に殺害という事に結びつける。 設定や引き込まれるストーリー展開、表現の言い回し、歪んだ中での一人一人の感情のリアリティさを感じた。

Posted byブクログ

2009/10/04

恋愛小説だけど、恋愛小説じゃない。 こんな恋愛もあるんだね。 ただ人を好きになることだけが恋じゃない、 きっと人は本当に人を好きになったとき、その相手だけじゃなくて そこにある景色とか空気だとかすべてに恋しているのかなって思う。 深い!2008年の一番です。

Posted byブクログ

2009/10/04

小池真理子さんの作品を読むのは「望みは何と訊かれたら」「瑠璃の海」「エリカ」「虹の彼方」に次いで4作目になります。 図書館で借りて読みました。 「恋」は1995年の刊行です。 直木賞受賞で、小池真理子さんの出世作です。 1972年の連合赤軍のあさま山荘事件が背景になっているとい...

小池真理子さんの作品を読むのは「望みは何と訊かれたら」「瑠璃の海」「エリカ」「虹の彼方」に次いで4作目になります。 図書館で借りて読みました。 「恋」は1995年の刊行です。 直木賞受賞で、小池真理子さんの出世作です。 1972年の連合赤軍のあさま山荘事件が背景になっているという点では「望みは何と訊かれたら」と重なる部分の多い作品です。 読みたいと思っていましたが、単行本は絶版です。 書店では文庫本しか手に入りません。 図書館の本は汚れたものが多く、割に傷みが少ないものを、ある図書館で見つけました。 主人公の矢野布美子は1950年生まれ、1995年に45歳で亡くなるという設定です。 主人公が20歳から22歳の頃、1970年から1972年頃の時代が背景となっています。 小池さんの作品を読むといつも思いますが、タバコが小道具としてよく使われます。 タバコのために薄汚れたアパートがこの作品の舞台に使われています。 1970年頃のお金の価値が分かります。 当時の教員の初任給が3万円だったそうです。 1981年の私の初任給は10万円でしたから、この時期に物価が3倍になっていると言えます。 奇妙な生活を始めたときに、信太郎は33歳、妻の雛子は26歳、主人公の布美子は20歳です。 雛子には夫以外に男が何人もいますが、夫は大目に見ています。 後半部では夫婦の対決、主人公と大久保との対決がサスペンスを保って描かれ、主人公が大久保を射殺する伏線が張られていきます。 他の作品を彷彿とさせる場面がいくつもあります。 布美子の父親は「朝になったら布団を畳み、夜になったら布団を敷いて眠り、そんな毎日が繰り返されることに何の疑問も抱かず、・・・老いていくことを当たり前のようにして受け入れるかタイプの人間だった」と描かれています。 これは「虹の彼方」の高木志摩子の父親観と同じです。 「望みは何と訊かれたら」との共通点が多いです。 布美子が別荘からは知って逃げるところは、「望みは」でアジトから逃走する場面と似通っているところもあります。 あさま山荘事件が起こったときに布美子が乗ったタクシーの運転手が、「学生運動をして石を投げたり、大学を封鎖するような連中は、全員まとめて刑務所に放り込んでしまえばいいんだ」と言いますが、「望みは」の主人公の父が同様のことを言います。 「一列に並べて銃殺にしろ」と言っていました。 雛子と半田君が飲酒運転を大らかにしている姿が微笑ましいです。 飲酒運転に対する意識はこの20年で大きく変わりました。 「ムルソー」という単語が出てきて懐かしみを覚えました。 カミュの「異邦人」の主人公です。 これも時代です。 若者がサルトル、カミュに憧れた時代でした。 布美子は10年間服役しますが、その間に洗礼を受けてキリスト教徒になっています 「瑠璃の海」で隠れキリシタンの島、長崎県平戸の生月島が舞台になっていますが、小池真理子さんとキリスト教との関係はどうなのでしょうか。 自分の高校、大学時代を思い出しながら読みました。

Posted byブクログ

2009/10/04

なんで「恋」ってタイトルなのか、 「奔放な大学助教授夫妻に恋する女子学生が起こした殺人」 なーんてコピー読んでも、皆目見当がつかないですが。 直接的な官能小説なんかよりきっとよほどエロいことうけあい。 なぜなら、 「精神的なエロさ」の骨頂。 背徳感を快感とするという...

なんで「恋」ってタイトルなのか、 「奔放な大学助教授夫妻に恋する女子学生が起こした殺人」 なーんてコピー読んでも、皆目見当がつかないですが。 直接的な官能小説なんかよりきっとよほどエロいことうけあい。 なぜなら、 「精神的なエロさ」の骨頂。 背徳感を快感とするということ。そしてそれが安心なのだということ。 これは、愛じゃないということ。あくまで、「恋」だということ。 を、 読めば読むほど理解してしまいます。 あたまがではなく、こころが。 文章は穏やかに美しく、つつつーと紡がれていきます。 なのに、読んでるほうはどんどんひきこまれていくんです。 気づくと涙が流れていました。

Posted byブクログ