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夜の蝉 の商品レビュー

3.9

186件のお客様レビュー

  1. 5つ

    43

  2. 4つ

    72

  3. 3つ

    46

  4. 2つ

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  5. 1つ

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2015/05/08

呼吸するように本を読む主人公の「私」を取り巻く女性たち―ふたりの友人、姉―を核に、ふと顔を覗かせた不可思議な事どもの内面にたゆたう論理性をすくいとって見せてくれる錦繍の三編。色あざやかに紡ぎ出された人間模様に綾なす巧妙な伏線が読後の爽快感を誘う。

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2015/03/07

「朧夜の底」の、ビル中に立つ私の黒い影にハッとなる。 私と円紫さん。綺麗で透明で瑞々しくて、穏やかなはずなのに、時々すごーくそれぞれの色気にあてられる。なぜ! 「私」の場合は、彼女の成長の瞬間を覗き見てしまった後ろめたさやら照れで、そう感じるのかもしれない。円紫さんは、大人の妙?

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2015/02/23

連作短編集。日常ミステリを謎解いていくけれど、今回は1冊通して、隠れたテーマに愛があるような気がする。私自身の小さなときめき、そして、友人の一生思い続ける愛、姉の恋愛。姉と私の関係も家族愛に含まれると思う。相変わらずひらめきで謎解いていく円紫さんですが、謎解きを通して、円紫さんが...

連作短編集。日常ミステリを謎解いていくけれど、今回は1冊通して、隠れたテーマに愛があるような気がする。私自身の小さなときめき、そして、友人の一生思い続ける愛、姉の恋愛。姉と私の関係も家族愛に含まれると思う。相変わらずひらめきで謎解いていく円紫さんですが、謎解きを通して、円紫さんが、私に、大切な人を想う気持ちや恋愛についても教示ているかのようでした。小さなときめきを感じている私の姿は乙女でかわいらしかった。一冊読み終わった後、また一歩成長した私の姿に出会えた気がしました。

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2015/02/12

2作品目。今回は恋がテーマのようだ。二十歳になった「私」は何を思っただろう。 私も、若かった頃を、ふと思い出して胸が苦しいような、そんな気持ちになった。

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2015/01/11

大きな事件ではなく、日常の些細な事件?を解明していく推理モノ。最初は展開が少なくて退屈な気もしたが、慣れると面白かった。シリーズものだったので順番に読みたかったなぁ。

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2014/12/02

シリーズ2作目。ミステリ要素の薄い話だけどそうでない部分で読ませてくれます。言葉選びと文章は優等生なんだけど、言葉が足りなく感じて手が止まってしまうことがあったのは前作と同様。 「朧夜の底」は「夜の蝉」への長いプロローグ的なものともとれ、またその間におかれた「六月の花嫁」はよいワ...

シリーズ2作目。ミステリ要素の薄い話だけどそうでない部分で読ませてくれます。言葉選びと文章は優等生なんだけど、言葉が足りなく感じて手が止まってしまうことがあったのは前作と同様。 「朧夜の底」は「夜の蝉」への長いプロローグ的なものともとれ、またその間におかれた「六月の花嫁」はよいワンクッションとなっていました。「夜の蝉」が好きです。

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2014/11/29

円紫さんシリーズ第二弾。姉、友達である正ちゃんや江美ちゃんなどにまつわる小さな謎と、彼女たちの成長を描く。 残念ながらあまり円紫さんは目立っていません。空飛ぶ馬より長いお話で、より「私」に身近なストーリーたちです。謎解きよりも登場人物たちの描写に力が入っている印象でした。

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2014/11/11

美しい姉への微妙な感情や子供の頃の妹に対する仕打ちは、出来のよい弟を持つ自分にとっては痛いほどリアルだった。姉の「人間が生きて行くってことは、いろんな立場を生きて行くっていうことだろう。拘わりとか役割とか、そういったことを理屈でなく感じる瞬間て必ず来るものだと思うよ」という言葉に...

美しい姉への微妙な感情や子供の頃の妹に対する仕打ちは、出来のよい弟を持つ自分にとっては痛いほどリアルだった。姉の「人間が生きて行くってことは、いろんな立場を生きて行くっていうことだろう。拘わりとか役割とか、そういったことを理屈でなく感じる瞬間て必ず来るものだと思うよ」という言葉に、そういえば自分もいつしか弟に対して優しくするようになったものだと思い出した。布団の中で本を読み、眠くなったときそのまま寝るのが無上の快楽であるという「私」と妙に自分が重なった。

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2014/10/01

 円紫師匠と私シリーズ第二作品集。第四十四回日本推理作家協会賞受賞。推理小説だからといって、TV、映画などの原作にはけっして採用されないだろう。はなしの展開が女性ごのみの実にたわいのないものなのである。だからといってつまらないわけではない。非常に上手に出来ていて関心させられた。師...

 円紫師匠と私シリーズ第二作品集。第四十四回日本推理作家協会賞受賞。推理小説だからといって、TV、映画などの原作にはけっして採用されないだろう。はなしの展開が女性ごのみの実にたわいのないものなのである。だからといってつまらないわけではない。非常に上手に出来ていて関心させられた。師匠の謎解きがあってはじめてこの小説が推理小説なんだと分かる(笑

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2014/09/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

同じ女子大生の主人公と、落語家のコンビで、落語家が次々と謎を解き明かすという設定です。前作よりも面白かったです。2章目、「六月の花嫁」では、東野圭吾さんの「仮面山荘殺人事件」を思い出しました。 主人公には、人が振り返るほど美しい姉がいて、その姉との子供の頃からのわだかまりが描かれていました。妹の立場からすると、こういうものなのかしら?ウチの姉妹はもっとのほほんとしていたと思いますが。 この本を読んでいたら、落語の寄席にたまらなく行きたくなりました。ライブで見たことないんですよね。でも初心者なので、誰のを聞きに行ったらいいか、見当もつきません。今度の一時帰国のときに何かあるか、探してみようかしら。

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