夜の蝉 の商品レビュー
表題作の「夜の蝉」は…
表題作の「夜の蝉」は、姉妹のいる人なら共感できる部分があるのではないか。
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私と円紫さんシリーズ…
私と円紫さんシリーズ第2段。本格ミステリーをも感じることができる1冊。語り手「私」の存在が一段とはっきりする作品。絶対北村薫にはまっちゃう。
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北村薫さんの作品はほ…
北村薫さんの作品はほのぼの暖かくて素晴らしい!!癒し系
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夜に蝉の声が聞こえた…
夜に蝉の声が聞こえた。空耳だった。悪意は1週間で死ぬ。
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連作短編。表題作がオ…
連作短編。表題作がオススメ。スリッパ事件で嫉妬を覚えた姉だが、夜の蝉で姉妹愛を再認識するという話。この説明じゃ分からないと思いますが、読めば分かります。ところで、安藤君の出番は1話だけ?
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生活の中での有り得ない状況を提供し、その理由を鮮やかに明かす傑作推理小説。特に夜の蝉の種明かしが好きです。推理小説に留まらない登場人物たちの深い心理描写と人間関係に作品の深みを味わえます。状況描写はとても丁寧でありながら登場人物たちの心理は曖昧に語られており読む人の受け取り方に任...
生活の中での有り得ない状況を提供し、その理由を鮮やかに明かす傑作推理小説。特に夜の蝉の種明かしが好きです。推理小説に留まらない登場人物たちの深い心理描写と人間関係に作品の深みを味わえます。状況描写はとても丁寧でありながら登場人物たちの心理は曖昧に語られており読む人の受け取り方に任せてくれるとこにも作品の深さを感じます。幼い頃から本を通じて深い文化を養った主人公(名前は不明)が好ましいです。噺家である名探偵円紫さんとの共感が羨ましくなります。 姉妹の関係性を語る夜の蝉、気の置けない女子同士の小気味よい会話を楽しめる「朧夜の底」、種明かしのきっかけとなる夜中の謝罪の一言の意味が深い「六月の花嫁」ともに読み応えを感じる。 再読したくなると感じる本でした。
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『私と円紫さん』シリーズ第2作。 話の内容を何も覚えてなくて、まるで初見の本を読むようにドキドキわくわくしながらよめました。 人の悪意に脅かされるものの、その日本語の美しさと優しい世界のおかげで読み終わった時はやさしい気持ちになれました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
最後の竹とんぼのくだりを読み終わって、涙が出た…とても美しいシーンだった。 竹とんぼを見つめる姉を、「私」はやっと一人の人間として見ることができて、愛おしさを感じている。その描写が素晴らしかった。軽やかで、きれいで、丁寧な文章だった。 円紫さんと私シリーズに出会えてよかったなあ… 解説にもあったけど、シリーズを読み始めたときは、人間の泣きたくなるような美しさと切なさを、これほど感じられる小説だとは思ってもみなかった。 米澤穂信先生がこの小説に影響を受けているのもわかる。 誰かが作った謎を解くことは、その誰かの心を暴くことだけど、そこには理解できない恐怖もあれば、照れ隠しもあり、嫉妬もある。 謎を解いていく快感で読ませる推理小説もあるだろうけど、人の心に優しく触れる円紫さんの謎解きが好き。 「私」が円紫さんと一緒に人の心の様々な一面を知ることによって、「私」を通して読者もその優しさを受け取れている気がする。 それはそうと円紫さんと「私」がますます仲良しになっていてニコニコしてしまう! この二人は歳の差や出会う時期があえば生涯を共にする二人だったのではないだろうか…
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北村薫『夜の蝉』読了。 「日常の謎」モノの走りと言われる「円紫さんと私」シリーズ2作目。前作は日常部分に多少冗長な印象をもったけれど、本作では前作を含めた〈私〉を取り巻く様々の出来事が有機的に繋がっていき、何重にも味わいを深めるように配置された構成の妙味、丹念な描写に惚れ惚れした...
北村薫『夜の蝉』読了。 「日常の謎」モノの走りと言われる「円紫さんと私」シリーズ2作目。前作は日常部分に多少冗長な印象をもったけれど、本作では前作を含めた〈私〉を取り巻く様々の出来事が有機的に繋がっていき、何重にも味わいを深めるように配置された構成の妙味、丹念な描写に惚れ惚れした。
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北村さんは元国語教師だという。こんなにも人の感情を書き表すことができるんだなと圧倒されながら読む。まるで感情が立ち上がってくるようだ。姿の見えない窃盗犯、姉との対峙、円紫さんの鮮やかな推理と人間理解の深さ、息を詰めて読み進める時間のなんと楽しかったことか!読み終わるのが寂しかった...
北村さんは元国語教師だという。こんなにも人の感情を書き表すことができるんだなと圧倒されながら読む。まるで感情が立ち上がってくるようだ。姿の見えない窃盗犯、姉との対峙、円紫さんの鮮やかな推理と人間理解の深さ、息を詰めて読み進める時間のなんと楽しかったことか!読み終わるのが寂しかった本です。
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