愛すべき娘たち の商品レビュー
なぜかわからないけどこの本を読んでぼろぼろ泣いてしまった。 「分かってるのと許せるのと愛せるのとはみんな違うよ」という言葉でなるほどと思った。母も一人の未完全な人間なんだな、と。 母子の関係をリアルに描いていて、考えさせられた。 でも、読後感はいい。
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よしながふみはすごい。マンガでここまで日常をドラマに、小説にできるなんて…母も大人として完全ではないし、時として愛情がゆがむこともある…と、何気ない、でもマンガらしい日常を通して自然に描いてあるのがいいです。
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購入:2011/2/22 読了:2011/2/22 [第1話] 娘に八つ当たりしながら母親が娘に言う言葉。 「あんたの周囲がすべてあんたにとってフェアでいてくれると思ったら大間違いです!」 高校生ぐらい自我が発達して来たらこのぐらい言ってもいいのかな、と思うけど(言っていること...
購入:2011/2/22 読了:2011/2/22 [第1話] 娘に八つ当たりしながら母親が娘に言う言葉。 「あんたの周囲がすべてあんたにとってフェアでいてくれると思ったら大間違いです!」 高校生ぐらい自我が発達して来たらこのぐらい言ってもいいのかな、と思うけど(言っていることは正しい)、乳幼児期にこれ言われて八つ当たりされたら、愛着形成の障害となるだろうなぁ。信頼の形成された親子間じゃないと言ってはいけないな。 [第2話] 第2話だけ、他に比べて浮遊しているような気がする。。。 あんな出来事があったってことを、他人の家で、しかも初対面の家でぺらぺらと喋るだろうか…。 そして、この話だけ、「娘」は何も分かっちゃいないし、何も成長しちゃいないんだよな…。 [第3話] 莢子と不破さんが仲良くなっていく過程の描写が好き。 ただ、前編・後編と使った割にオチはそれかぃ?という感じがした。マルキズムとかよく分からないので、このオチにヒネリがあるのかどうかもよく分からなかった。 恋愛対象として人を好きになることができない、ゆえに結婚もできないことを莢子が嘆く場面があるのだけれど、それらを「嘆かなければならない」ことがすでに抑圧なんだよな…。恋愛教と言われるやつ。だから、恋愛教、結婚教と縁のない場所へ行ったとき、彼女はすがすがしい顔をしているのだろう。 [第4話] 名作だと思う。 最後の2ページで、涙ぐんだ。 [最終話] 第1話の主役が再びメインとなる。そして第1話の時点できちんと伏線は張られている。この構成はうまいなぁと思った。 第1話で謎だった、大橋君が母親と結婚した理由も、自然な流れで明かされているし、そつがない。ところで表札が「如月 大橋」ということは事実婚なのかな。 「(なんでそんなこと言うの!?なんでそんなこと言うの!?お母さん)」 答えは簡単。 その方が母親が救われるから。 この母親の場合なら、女学校の美人に見下された過去の復讐を子どもに対して行って、溜飲を下げられる。 そして、子どもが価値ゼロであれば自分は安泰でいられる。 この母親が孫に思い出話をするときにも作者はこう言わせている。 「義次さんが亡くなった時もユッコちゃんのためにも再婚しなさいって言ったのに結局やもめで通してしまって…」 自分のことしか考えていない人間ほど「だれだれのために」って言葉で自己欺瞞するのね。こういうところこの作者は細かいよなぁ。 姉を弟より明らかに下におき、差別する。そのことを面と向かって娘から指摘されると、「親が子どもをどっちがどっちよりかわいいなんて扱いするもんですか」とおいおい泣く。 うちの母親もそうだったなぁ。泣きはしなかったけど、 「親は」 「親と言うのは」 を主語にしたセリフをよく言ってた。だが、けっして「私は」を主語にして語ることはなかった。 「親が子どもを憎いわけないやろ」 「親なら誰でも子どもに幸せになってもらいたいと思うもんや」 ええ、そういう親は、理想の親ですねぇ。美しいですねぇ。 でも、自分自身がそういう理想の親でないことを分かっていたからこそ、一般論としてしか語れなかったのだろうと思う。 「親とは」と、ひと括りにしてしまえば、その中に自分も自動的に含まれる。 「『私は』子どもを愛している」「『私は』子どもの幸福を願っている」 こんな、自分の心に反するようなことを口にせずとも、理想の親でいられる。 反吐が出るような欺瞞。 …とか、いろいろ考えさせれて涙も出たけれど、この淡々とした絵が、あふれかえったドロドロした心をすっと吸収してくれるような感じだなぁ。ゆえに何度も読み返してしまう。
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この漫画で、社会人になっていた私は、 いろいろ考え方を固めてしまいました。 多くの女性の生き方が交錯するのですが、 印象的なのは、美人で人気高いのに結婚しない女性のお話。「愛するっていうのは差別することじゃない」と気付き、修道院に入ってしまいます。ここから何を読み取るかは人により...
この漫画で、社会人になっていた私は、 いろいろ考え方を固めてしまいました。 多くの女性の生き方が交錯するのですが、 印象的なのは、美人で人気高いのに結婚しない女性のお話。「愛するっていうのは差別することじゃない」と気付き、修道院に入ってしまいます。ここから何を読み取るかは人によりますが、私は「こういう生き方もありか」と腑に落ちてしまいました。特に女性は必読です。(bookish) 「美しい母が、自分よりも若い男と再婚する…?」そんな母と娘の確執から始まり、男女の愛、女の友情…登場人物たちがゆるやかに繋がり、最終話のエピソードで一話目がより深く読めるオムニバス短編集。各話それぞれ「女」たちの切実さが胸に迫ります。話は知っているのに、何度読んでもグッときてしまう、この作品の魅力のひとつは「間」ではないでしょうか。登場人物がふと見せる表情、その微妙な変化。アップ。引きの画・寄りの画が、物語を読み進めていく読者の感情に、気持ち良いくらいシンクロします。恋愛劇はもちろん素晴らしいのですが、個人的に、第4話の中学時代の女友達の話に泣きました。気付いたら大人と呼ばれる年齢になってしまった「あの時話したささやかな夢」がある方に、是非。( 山口文子)
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実家で再読。よしながふみの本の中では、たぶん1番よく出来てる本だと思う。隙がない。 男の人が読んだら、どうなんだろうか。この後味の悪さは、同じように残るのかな。 ストーリーはすごくいいオチなのに、読み終わったあとに残る苦さが、とてもよいと思う。 星は5に近い4。素直に5をつ...
実家で再読。よしながふみの本の中では、たぶん1番よく出来てる本だと思う。隙がない。 男の人が読んだら、どうなんだろうか。この後味の悪さは、同じように残るのかな。 ストーリーはすごくいいオチなのに、読み終わったあとに残る苦さが、とてもよいと思う。 星は5に近い4。素直に5をつけるのには、ちょっと躊躇してしまったので。いやー、でも名作。
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読みたいと思いつつ早幾年。ww。やっと読めましたが、素晴らしい作品でした。ジェンダーに悩む方、戸惑う方にはぜし!読んでいただきたいです。母娘の葛藤は誰にでもあるんだと、改めて思いました。そして勇気づけられました。
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くり返し読んでいる愛読書の一冊。 母、娘、祖母、恋人、友人…… さまざまな方向への「愛」が、 主人公を変えて、オムニバス形式で描かれる。 女性から男性のときも、 女性から女性のときも、 一方通行のときも、 双方向のときも、 辛かったり、苦しかったり、理不尽なことも多いが、 よしな...
くり返し読んでいる愛読書の一冊。 母、娘、祖母、恋人、友人…… さまざまな方向への「愛」が、 主人公を変えて、オムニバス形式で描かれる。 女性から男性のときも、 女性から女性のときも、 一方通行のときも、 双方向のときも、 辛かったり、苦しかったり、理不尽なことも多いが、 よしながふみさんの手にかかると、 そんなマイナス要素すべてひっくるめて、 「愛」は愛おしいものだ、と思う。 最後の最後では、いつも、とても素敵に見える。 個人的には、お母さんの、 「親だって人間だもの機嫌の悪いときぐらいあるわよ! あんたの周囲がすべてあんたに対して フェアでいてくれると思ったら大間違いです!!」 というひと言が、グッときた。
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高校生のころ立ち読みしたっきりだから、 改めて読みたい作品。 ヤマシタトモコ好きな人におすすめです。
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よねぴへ よねぴが自力では決して手にとらないものを読ませたいという思いが高じました。あと、自分の中で未消化で、だけどすごく好きだから、読んでもらいたいなと思いました。 漫画なのですぐ読めるよ。 ★めぐちゃんへ 愛すべき娘たち、紹介ありがとう!一話一話が深くて、静かな余韻が長続...
よねぴへ よねぴが自力では決して手にとらないものを読ませたいという思いが高じました。あと、自分の中で未消化で、だけどすごく好きだから、読んでもらいたいなと思いました。 漫画なのですぐ読めるよ。 ★めぐちゃんへ 愛すべき娘たち、紹介ありがとう!一話一話が深くて、静かな余韻が長続きしています。 女性に限ったことではないかもしれないけど、小さい頃に植え付けられた言葉や思想の影響から抜け出すことが難しいのは、感じていました。とくに母親への複雑な怒りや抑圧とは私自身ずっと戦ってきているところがあって。。この連作は、今まで溜め込んでよく自分でもつかみきれてなかった鬱々としたものを、ゆるす眼差しでかかれているような気がして、不思議な気分になりました。これからも不完全な人間同士、家族や友人と付き合って行こうと思う。元気になれたりはしないけど、ちょっと大人になったようで、いい作品と出会えたなぁと思ったよ。とくに後半三話は何度も読みました。もともと絵のタッチが好みではなかったのもあって、自力では決して手に取らなかった本だから、ほんと紹介ありがとう! よねだゆみ★ 気に入っていただけて何より。 母と娘の微妙な愛憎は男にはきっと分からないね。今度ゆっくり語り合いたいテーマです! よしながふみはどれもこれもオススメです。 めぐ
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よしながふみがまた好きになった。 とにかく名言が多過ぎる。 登場人物にリアリティを感じる。ドロドロしたところも、トラウマも、嫉妬もリアルだ。 きっと読者を虜にするのは、「恋をするって人を分け隔てること」だと気付いた、人を分け隔てることなく生きてきた莢子でしょうね。読んだ後も彼...
よしながふみがまた好きになった。 とにかく名言が多過ぎる。 登場人物にリアリティを感じる。ドロドロしたところも、トラウマも、嫉妬もリアルだ。 きっと読者を虜にするのは、「恋をするって人を分け隔てること」だと気付いた、人を分け隔てることなく生きてきた莢子でしょうね。読んだ後も彼女のことが忘れられないもん。 あと、 「母というものは要するに1人の不完全な女なんだ」 そうだったんだ。今まで私は、母とは完璧でなければならないっていうプレッシャーを与え続けていたと思う。それを打ち破っていただきました。 私は母が亡くなったら絶対に涙する派だと思う。主人公と一緒。
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