愛すべき娘たち の商品レビュー
大奥でその面白さを知ったのだが、やおい(?)漫画ばかり描いてるので、普通(?)のはないのって探したらあった。 やはり人物描写上手いです。 このまま映画にできそう。ドラマ化映画化多いし、そのうちきっと実写化されるに違いない。
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よかった。 とてもとても。 久しぶりに上質なマンガに巡り合った感じ。 中学生の頃なら未来を描ける。 偉そうなことも平気で言える。 けれど、わたしたちは大人になって気づくのだ。 いろいろなものを少しずつこぼしながら、 少しずつ諦めることでしか大人になれない自分という存在に。 ...
よかった。 とてもとても。 久しぶりに上質なマンガに巡り合った感じ。 中学生の頃なら未来を描ける。 偉そうなことも平気で言える。 けれど、わたしたちは大人になって気づくのだ。 いろいろなものを少しずつこぼしながら、 少しずつ諦めることでしか大人になれない自分という存在に。 現実を受け入れて、 「妥協」ということばを身をもって知りつつも、 旧友の手紙に少しの希望をみつける。 そうやってわたしたちは生きてゆくのだ。 女である、ということに せつなさと少しの喜びを感じた。
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よしながふみの観察眼が存分に発揮された傑作短編。 女とは。その答えがここにあります。 難解だからこそ愛しい。女といういきものの全て。
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とにかく女が持つだろう葛藤についてがしがし描かれていて、またその苦しみだったり叫びだったりするものが飛び出してくるんじゃなくて、忍び寄ってくるもんで面白すぎた。 どの話も大好きなんだが、一番好きなのは、最初と最後の麻里さんとユッコちゃんの話かな。 ああっ、ユッコちゃんの中学時代...
とにかく女が持つだろう葛藤についてがしがし描かれていて、またその苦しみだったり叫びだったりするものが飛び出してくるんじゃなくて、忍び寄ってくるもんで面白すぎた。 どの話も大好きなんだが、一番好きなのは、最初と最後の麻里さんとユッコちゃんの話かな。 ああっ、ユッコちゃんの中学時代の話も好きだな。 最初は母である麻里さんとの間に出来た距離に、どうしようもないくらいの寂寥を覚えるユッコちゃんに動揺した。 ずっと一緒に生きてきて、どんなときも自分の存在を許してくれる絶対的なものだった母が、自分から去り、まるでこれまでをなかったもののように新しい人生を気ままに生きようとする。 麻里さん視点から見れば、「あんたもう飛べるでしょ」と言わんばかりの、最早母鳥みたいな視線でユッコちゃんを見ているような感じなんだが、ユッコちゃんは唐突な別離に混乱して、羽を動かせない。 こういう、やがて母親から身体と共に心も離れたところに置かなきゃいけなくなる瞬間の描き方がふみさんならではという感じで良かったんだなあ。 生きていく過程で、どうしたって女は母親の影響というものを受ける、と思う。 まあ、当方の場合ですが。 思春期には母親のあらゆるところを嫌い、存在自体を消してしまいたいほど憎んだりする。 そのときはどうしてそんなに腹が立つのか分からないんだが、それが後に、母もまた普通の女であるということが原因だったと分かって混乱する。 それなのに、自分のルーツを探るとき、母親というものは切り離せるものでなく、常に傍にあって、まるで本能のように追ってしまうものであると思う。 実際は近づいたり離れたり、その繰り返しだと思うが。 許せないことも、憎んでさえいることも、気付くと自分の中に血として廻っていて、ある時期が来ると母のことを手に取るように分かってしまったりする。血って怖いな。 かといって「それを分かっても、許せるようになるわけでも、ましてや愛せるようになるわけでもない」。血って厄介だな。 まあ、ユッコちゃんもそうだったんじゃないかなーと思ったりした。 でも最後の健くんの告白で、ユッコちゃんは娘であることが、楽になったはずだ。 男は大変だな。女ってほんと謎だよ。 考えが飛躍しすぎてて、筋道立てて考えられるもんじゃないときがある。 だから面白いんだが。 しかし健くんいい男だな。 やーもう、とにかくふみさん、さいこー。 ふみさんの描く、人物の表情が好きだ。 そのひとコマの表情だけで何奥光年か先まで妄想楽しめる。(やめろ) あと、会話中の表現。 なんなんだろ、ふみさんのこうした日常の何気ない表現っていいんだよなあ。 めちゃくちゃ仲間に入りたくなる。ほいでご飯食べたい。
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大好きなよしなが作品の中でも、特別な一冊です。何度も繰り返し読み、読み返す度に涙してしまいます。さまざまな人間関係、さまざまな形の愛情、さまざまな女性たちを描いていると思います。 連作短編でどの話も好きですが、私はとりわけお見合いの話が気に入っています。祖父の介護のために婚期を...
大好きなよしなが作品の中でも、特別な一冊です。何度も繰り返し読み、読み返す度に涙してしまいます。さまざまな人間関係、さまざまな形の愛情、さまざまな女性たちを描いていると思います。 連作短編でどの話も好きですが、私はとりわけお見合いの話が気に入っています。祖父の介護のために婚期を逃した女性が、お見合いの末にすばらしい男性と巡り会う話です。普通の少女漫画だったら、結末は結婚式になっていると思う。だけど、この漫画では、まったく違う選択を主人公はする。彼女の愛は、ひとりの人間へと向かうものではなく全方向へと向かうものだから。彼女の葛藤と結末のすがすがしさと一抹の切なさに、本当に何度も泣きました。恋愛感情を持てないことは、罪悪じゃない。 また、作品全体を貫く母と娘の愛情と葛藤にも胸が痛くなります。でも、ピンと張り詰めていたものがふっと緩まるような展開に救われました。
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愛するということと、その人たちとの関係について考えさせられた作品。「正しい愛し方ってなんなのだろう」と考えていたけれど、それでいいんやよと言われた気がした。
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分け隔てなく。とは私の信条。 でも、シスターにまではなれない。 博愛精神でふらふら生きていこうと思います。
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コミック久々です……! なんと初よしなが先生。時流に遅れまくりですか? BLも描かれているそうですが、この方の描かれる女たちの業はリアル過ぎて「ガツン!」と来ます@@ 特に中学時代の幼馴染みのオンナノコたちの話…… 関わり合い方、決別の仕方、生き方などなどがあまりにもリアル...
コミック久々です……! なんと初よしなが先生。時流に遅れまくりですか? BLも描かれているそうですが、この方の描かれる女たちの業はリアル過ぎて「ガツン!」と来ます@@ 特に中学時代の幼馴染みのオンナノコたちの話…… 関わり合い方、決別の仕方、生き方などなどがあまりにもリアルで唸ってしまいました。 怖いヨ~…… それでいて、男性キャラはすべてどこかファンタジー。 つまり萌え。萌え萌え。 若過ぎる旦那、義父なんて女の夢じゃないっすか!!(力説) まだ夢を見て生きていけるよママン……(意味不明) よしなが先生スゴイな!もっと読も!
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大好きな漫画です。 よしながふみの描く女性は本当にリアルだ。 肉親だからって許せないこともある。 それって自然なことだ。ぜんぜん悪いことじゃない。 これをさらりと書いてくれたことで少し救われる人がたくさんいると思う。
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昔いつも考えていたこと。「僕らがこんなふうに(GIDで)生まれた意味はなんなのだろう」 たぶん、きっと、意味はない。理由も、たぶんない。 動物学関係の本を読んでいるうちに、遺伝子の確率の問題、と考えるようになったけれど、それも、よくはわからない。 だた、ひとつ言えることは、僕らが...
昔いつも考えていたこと。「僕らがこんなふうに(GIDで)生まれた意味はなんなのだろう」 たぶん、きっと、意味はない。理由も、たぶんない。 動物学関係の本を読んでいるうちに、遺伝子の確率の問題、と考えるようになったけれど、それも、よくはわからない。 だた、ひとつ言えることは、僕らがこんなふうに生まれたことで、自分や周りには、きっと、あまり一般的ではない影響が出る・・・ということ。 この本は、人と人との関係性を描いています。 因果は巡るというか、、ある人がそういう性格になったのには、こんな理由(?)がありました、と。 様々な人間の関係性を、「母と娘」という愛情が深いようで同族嫌悪意識をもった世代の異なる二つの生き物をとおして描こうとしている(と思います)。 「自分はFTMではないか」と悩む未成年の子の中には、女性性の拒否とGIDを混合しているケースもあるそうです。そんな人にすすめたい本のひとつ。 あと、自分がGIDに生まれたことを「罪」のように思って隠して生きていこうと思っている人にも読んでほしい。 …人間なんて、影響しあって、いいことも悪いことも含めて―ただ、生きていくんだ、という気持ちになれる(かもしれない)から。
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