百物語(文庫版) の商品レビュー
江戸の町の奇妙な一コマをさらっと描く短編集。妖怪もの漫画にありがちな、人間と怪異との友情もいいですが、この作品にあるような、あくまで異質なもの、人知の及ばない、でもすぐ傍にありうるもの、というとらえ方は、紙やすりで心をざらっと擦られるような感覚が妙にリアルで、心地よい後味の悪さが...
江戸の町の奇妙な一コマをさらっと描く短編集。妖怪もの漫画にありがちな、人間と怪異との友情もいいですが、この作品にあるような、あくまで異質なもの、人知の及ばない、でもすぐ傍にありうるもの、というとらえ方は、紙やすりで心をざらっと擦られるような感覚が妙にリアルで、心地よい後味の悪さがあります。
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杉浦さんの 漫画をきちんと読むのは初めてで よりによって 百物語なんで どきどきしながら読みました。 他の本も もっと読んでみたくなった。
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蟲師とか百鬼夜行抄から主人公を抜いて勧善懲悪もなしにした感じ。オチないのがモヤモヤして怖い。絵が巧い。和装の女の人からあんなに色気が出るもんかね。素晴らしき低血圧漫画。
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かなり前のコミック文庫。ニュース23の亡き筑紫哲也さんとの対談を深夜見て(23時ですからね、深夜11時から。その後半)その中で本の一部紹介があり、現代ホラーよりよっぽど恐い江戸怪談…、と思ったものでしたが。筑紫哲也さんも亡くなり杉浦さんも亡くなり(杉浦さん、若かったのに…。若か...
かなり前のコミック文庫。ニュース23の亡き筑紫哲也さんとの対談を深夜見て(23時ですからね、深夜11時から。その後半)その中で本の一部紹介があり、現代ホラーよりよっぽど恐い江戸怪談…、と思ったものでしたが。筑紫哲也さんも亡くなり杉浦さんも亡くなり(杉浦さん、若かったのに…。若かったのに、隠居なんておっしゃってびっくり!ダメですよ、やっぱ若いのに隠居なんて言っちゃ) でも杉浦日向子最高傑作と思う。 再読、再々読を続けている愛読書。江戸物好きだな~。
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魑魅魍魎と人間の距離がも少し近かった頃が あったのかなぁって思わされる世界。 鉛筆画みたいだたり、ペン画みたいだったり、面白かった。 最初、ヘタなのかなぁ、って思ったがそのうちその独特な画風に味を感じた。
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江戸の風が 聞こえる とは文庫本か何かの解説にあった言葉だったでしょうか。 その通りだと思います。 杉浦日向子全集を図書館で借りて読んでとても良かったのでこの文庫が出たとき飛びつきました。 コミックス。題名の通り、怪談集です。 舞台は江戸。 こわかったり、 可笑しかったり、...
江戸の風が 聞こえる とは文庫本か何かの解説にあった言葉だったでしょうか。 その通りだと思います。 杉浦日向子全集を図書館で借りて読んでとても良かったのでこの文庫が出たとき飛びつきました。 コミックス。題名の通り、怪談集です。 舞台は江戸。 こわかったり、 可笑しかったり、 江戸の空気を肌で感じられたり、 ゆたかな本です。 あやしいものたちとの、 風流なつきあい。 この時代が身近になります。 行ってみたくなります。 江戸が好きな人は必読。 杉浦さんの江戸関係の本はけっこう読みました。 『江戸アルキ帖』(新潮文庫)なんかもおススメ。絵で見て江戸がわかる本です。 九十九のお話が詰まっています。百物語の常道ですね。 ぜんぶオリジナルの話なんかどうか、わかりませんが、こんだけのお話を思いつけるのはスゴイ!! コミックス嫌いな人が読んでも、いいと感じられるんではないでしょうか。
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大好きだーー!!!何も説明がないところも、コマに空間があるところも大好きだ。夢枕獏さんが解説を書いてるのもありますが、そういえば特に説明をつけないところは獏さんの短編に似てるようなそうでもないような・・??
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ふと読みたくなる。 読み始めると、百物語ゆえ最後までページをめくらなくちゃ、と少し焦ってしまったり、辺りを気にしたりする。
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夏になるとつい読み返してしまう…。ガツンと化け物が出てくる話も好きですが、真昼の白昼夢のようなしんとした話が好きです。 姿すら現さないおとないさんが何故か地味に怖い!w扉の隙間が気になってしまうよ~
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杉浦日向子が根本的に好き。江戸の不便さとゆるさと寛容さと、ときどき残虐。昨日読んだ洒落怖に似た話(自分の偽者)があったのが興味深い。あと、オトナイさん。
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