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百物語(文庫版) の商品レビュー

4.2

77件のお客様レビュー

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2009/10/04

うっそうとした感じ。ほんのりとした感じ。 むごい感じ。さびしい感じ。あたたかい感じ。 そのどれもが当てはまる、ことりと途切れる奇妙な怪談集。

Posted byブクログ

2011/07/28

実は私もここにあるような怪談を、畑仕事をしている親戚のおばあさんから聴いたことがある。不思議な話だったが、彼女はそれを実際の出来事として語った。怪談は、フィクションでもあるし、作中人物が語っている時は、どこかから伝わるニュースでもある。語りと騙りの狭間でたゆたう快感に、私は弱い。...

実は私もここにあるような怪談を、畑仕事をしている親戚のおばあさんから聴いたことがある。不思議な話だったが、彼女はそれを実際の出来事として語った。怪談は、フィクションでもあるし、作中人物が語っている時は、どこかから伝わるニュースでもある。語りと騙りの狭間でたゆたう快感に、私は弱い。素朴で、じんわりとしたの怖いのあたたかいの切ないのと各種取りそろっていて、画のタッチが色々あるのもまた面白い。少ない台詞で情感や不気味さがカラリと表れている。私の好きなのはお七の話、道を塞ぐもの三話、猫と婆様の話、手の怪二話、竹林の再会の話、訪なう気配二話、蜘蛛の行者の話、フキちゃんの話、など。私が好きなのは少女の色っぽいのや、他愛ないもの、そっと吹き抜けるような切なさが感じられる話だ。それ以外には、結構、頁を見るだけでも何がなし目を合わせてはいけないような気持ちにさせられる、怖いのが一杯ある。狂気の世界をふと隣の人と目があった時感じるような、理不尽な話はゾクゾクする。こういうたくさん話の詰まった本は贅沢した気分でとても良かった。ところで、表紙の感じでてっきりちくま文庫だと思ってて、紐がついてるので新潮だと気付いた。

Posted byブクログ

2023/10/27

子供の頃、怖い怖いと言いながら目を輝かせて聞いた怪談のような、どこか懐かしい99の物語。恐怖というより、むしろ風情を感じる話が多い。化物にも「もののあわれ」を感じてしまうのは、日本人独自の感覚なのだろうか。

Posted byブクログ

2009/10/04

叫びだすほどの恐怖は無いが、得体の知れない恐ろしさ。 背筋にぞくり、とくる感覚。 昔話に聞いた、懐かしさ。 暗く、湿った画面。 味わいのある絵が良い。

Posted byブクログ

2009/10/04

江戸の日常にとけこむ、怪異を淡々と温かくえがいた秀作です。 障子の隙間から訪れる怪異に 「今日はすべっと晴れて 良え塩梅さねえ。」と語りかけてしまう人と それで満足するナニか。 「その頃は 何、とも思わぬものの 今振り返ってみると 不思議な気がする。  子供の頃 夜中に目をさま...

江戸の日常にとけこむ、怪異を淡々と温かくえがいた秀作です。 障子の隙間から訪れる怪異に 「今日はすべっと晴れて 良え塩梅さねえ。」と語りかけてしまう人と それで満足するナニか。 「その頃は 何、とも思わぬものの 今振り返ってみると 不思議な気がする。  子供の頃 夜中に目をさますと 土間へ続く障子に必ず 小さな顔のようなものが浮かび上がっている。  …朝になると跡形もなく…紙を貼り替えても また同じようにあらわれ…何年も過ぎて行き  ぞっとするほどのことは 何もない。」 日向子女史は、江戸に帰って逝かれたのでしょうね・・・

Posted byブクログ

2011/07/17

市の図書館で単行本を借りて読んだ記憶がある。まだお元気な頃、名古屋に講演会にみえて、お話を聞いた事もある。ファンだったのになあ、寿命とはいえ、はやかったよねえ・・・

Posted byブクログ

2009/10/04

文庫なのですが内容は漫画です。でも独特の語り口調と古めかしい絵で時折普通に怖いものがあります。夜歩きする赤子とか嫌。

Posted byブクログ

2009/10/04

友人が面白いと言っていたので読んでみました。 さて、何が怖いのかよくわからないのだが、怖い。毎日少しずつ読んでいたのだが、九十九話目を読むのには勇気がいった。滑稽さと不気味さが同居しているような作品。 構図の取り方も上手いと思う。彼女の作品は他にも気になっていて、ソ連との蕎麦の本...

友人が面白いと言っていたので読んでみました。 さて、何が怖いのかよくわからないのだが、怖い。毎日少しずつ読んでいたのだが、九十九話目を読むのには勇気がいった。滑稽さと不気味さが同居しているような作品。 構図の取り方も上手いと思う。彼女の作品は他にも気になっていて、ソ連との蕎麦の本も是非読みたいところである。

Posted byブクログ

2009/10/04

題の通り、百話の不思議な小咄が収録されております。不思議なモノ達と共存していた江戸時代の風情が伺えてとても幻想的。 夜寝る前にぱらぱらとめくるのも楽しいです。

Posted byブクログ

2009/10/25

どぎついホラーに慣れている人には物足りなく感じるかもしれませんが、日常のすきまにふっと現れる違和感みたいなものに、胸を突かれたりします。

Posted byブクログ