ヨーロッパ退屈日記 の商品レビュー
伊丹十三がヨーロッパに俳優としていった時に、色々思ったことを書いた本。エッセイの走りの本らしい。色々書いてあるので、共感するところもあれば、時代がかなり前なので?と思うところもある。自分としては、スパゲッティの食べ方のところが「そうなの」と思いました。 ただ、最近の洗練されたエッ...
伊丹十三がヨーロッパに俳優としていった時に、色々思ったことを書いた本。エッセイの走りの本らしい。色々書いてあるので、共感するところもあれば、時代がかなり前なので?と思うところもある。自分としては、スパゲッティの食べ方のところが「そうなの」と思いました。 ただ、最近の洗練されたエッセイに比較すると、古さは否めないですね。自分の好みも相当出ているし、まとまりもないし。そういうのが嫌いな方にはお勧めしません。
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はずかしながら映画にはとんと疎いので、映画監督とか映画俳優もあまり知らないけれど、こんな私でも伊丹十三という名前だけは存じていて、そのミーハーな気分で買った一冊だった。こだわった生活が羨ましく、真似しようにもそう簡単に真似できない、なりたくとも簡単にはなれない、本当の上流の嗜好を...
はずかしながら映画にはとんと疎いので、映画監督とか映画俳優もあまり知らないけれど、こんな私でも伊丹十三という名前だけは存じていて、そのミーハーな気分で買った一冊だった。こだわった生活が羨ましく、真似しようにもそう簡単に真似できない、なりたくとも簡単にはなれない、本当の上流の嗜好を垣間見れた。現代の私からしてそう思うのだから、刊行当時はとんでもなくハイカラだったのだろうとも思った。
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にやっとするところ多々あり。面白いです。 キザかもしれないけど、本筋を行こうとするのって大事だと思う。 次、スパゲティを食べるときは伊丹メソッドを実践するつもり。
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50年近く前に書かれたエッセイ。 今でも通じるから、本格派なんだなぁ。 ヨーロッパというか、イギリスが頻繁に出て来るし、正統な英国好きなんだろうなーと感じます。 ミルク・セーキって飲み物は何ぞや?と実は常々考えていたのですが、ミルク・シェークのことだったんですね! 長年の謎が、...
50年近く前に書かれたエッセイ。 今でも通じるから、本格派なんだなぁ。 ヨーロッパというか、イギリスが頻繁に出て来るし、正統な英国好きなんだろうなーと感じます。 ミルク・セーキって飲み物は何ぞや?と実は常々考えていたのですが、ミルク・シェークのことだったんですね! 長年の謎が、まさかこの本で解消されるとは思わなんだ。 しかし、スッキリ!笑
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ざくざくと読了。独特の視点はおもしろい。日本と西洋の対比から、伊丹さんが理想とする国というのが見えてきて非常におもしろかった。昔の日本と今の日本を比較して、当時より良くなっている部分もあるけど、当時から全く変わってない体質みたいなところもあって、人も国も容易に変わる部分と、簡単に...
ざくざくと読了。独特の視点はおもしろい。日本と西洋の対比から、伊丹さんが理想とする国というのが見えてきて非常におもしろかった。昔の日本と今の日本を比較して、当時より良くなっている部分もあるけど、当時から全く変わってない体質みたいなところもあって、人も国も容易に変わる部分と、簡単には変わらない部分ってあるよなーとそんな事を考えた。
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美意識が備わった大人になりたいと思う。 ヨーロッパ諸国民の人柄、食事や服装などがユーモアたっぷりに描かれている一方、日本人の欧州文化との付き合い方についての警告もされている。 諸文化のしきたりや成り立ちを深く理解していないと野暮や不躾を働いてしまうことになる。(特に外国では。...
美意識が備わった大人になりたいと思う。 ヨーロッパ諸国民の人柄、食事や服装などがユーモアたっぷりに描かれている一方、日本人の欧州文化との付き合い方についての警告もされている。 諸文化のしきたりや成り立ちを深く理解していないと野暮や不躾を働いてしまうことになる。(特に外国では。) シチュエーションに応じた振る舞い(会話、服装など含め)をするためには時に「気高さ」が必要だと感じた。
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まだ映画は撮っておらず、個性的な役者、エッセイストとして活躍していた頃の伊丹十三のヨーロッパに関するエッセイ集。 何せ書かれたのが1962年らしいから、ヨーロッパで日本人は魚を生で食べると言うと驚かれるなんていう記述もあり、古さを感じないわけではないけれど、50年経った今読んでも...
まだ映画は撮っておらず、個性的な役者、エッセイストとして活躍していた頃の伊丹十三のヨーロッパに関するエッセイ集。 何せ書かれたのが1962年らしいから、ヨーロッパで日本人は魚を生で食べると言うと驚かれるなんていう記述もあり、古さを感じないわけではないけれど、50年経った今読んでも、笑えたり感心したりしてしまう。 私のような凡人だと今読んでちょうどいい感じ。 62年には生まれてないけれど、たとえ80年頃に読んでもアーティチョークなんて知らなかったし。 私が幼いころの日本人って欧米人に対し、過剰な憧れと劣等感があったと思うけれど、伊丹十三は対等に渡り合っている。 こういう教養とセンスと知性がある人が早世したのは非常に残念だ。 本当の国際人とはこういう人だと思う。
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スパゲティの食べ方の説明が面白かった。 他にも、くすっと笑ってしまう話が載っていて、楽しかった。 海外での不便な生活に文句ばかり言うのではなく、楽しんでいる所が好き。 著者のことは名前だけ聞いたことがあったけど、これをきっかけに他の本も読んでみようと思った。
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1965年の本.最近新潮文庫から復刊した. たしか超英語勉強法だったと思うが,そのなかで野口悠紀雄がどの本よりもこのヨーロッパ退屈日記が英語の勉強にとって有益だというような類のことをいっていたので読んだ. 英語だけではなく,もっといろんなことを学べる本であった. ところで,この...
1965年の本.最近新潮文庫から復刊した. たしか超英語勉強法だったと思うが,そのなかで野口悠紀雄がどの本よりもこのヨーロッパ退屈日記が英語の勉強にとって有益だというような類のことをいっていたので読んだ. 英語だけではなく,もっといろんなことを学べる本であった. ところで,この本から随筆というジャンルがエッセイに変わったらしい. 伊丹十三イコール映画監督という認識しかなかったけれど,この本を読んで認識が変わった.この人は,非常に稀有な,もはや既に絶滅したと思われた人間のタイプの最後の生き残りだった. このような洗練されたエッセイは,今では見受けられない. なんとか春樹とか,なんとか仁成とか,なんとか香織とか,には逆立ちしたって書けない文章である. この手の人々は,このヨーロッパ退屈日記を読んで,イヤミに感じるのかもしれない.そういう人は人生考え直した方が良いと思うけどね. この本を読んで,伊丹十三がなぜ自殺したかわかった. 当時のマスコミでいわれていた内容は絶対に的を外していたとおもう. 記事を書いていた人間は,無教養だったということだろう.
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最後は映画監督として有名だった伊丹十三氏の1960年代に書かれたエッセイ。映画作品を見ていると細かい部分で本物(車、洋服、食べ物…)が色々登場するのですが、その背景にはこのエッセイに書かれたヨーロッパでの経験があったからなんだと納得。 『場違い』で『個性的なお洒落、という言葉があ...
最後は映画監督として有名だった伊丹十三氏の1960年代に書かれたエッセイ。映画作品を見ていると細かい部分で本物(車、洋服、食べ物…)が色々登場するのですが、その背景にはこのエッセイに書かれたヨーロッパでの経験があったからなんだと納得。 『場違い』で『個性的なお洒落、という言葉があります。これは、わたくしは間違ってると思うのです。少なくとも、男に関する限り絶対に間違ってる。(中略)男のお洒落というのは、本筋、でなくてはならぬ。スタンダードでなくてはならぬ。場違いであってはならぬ、のです。』 その通りですね、基本を知らなければハズシは出来ない! 40年以上経った今現在でも本当に楽しめるエッセイです。 無くても困りませんが、こんなことを知ってると人生が楽しくなるかも。。
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