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海辺のカフカ(上) の商品レビュー

4

1241件のお客様レビュー

  1. 5つ

    380

  2. 4つ

    416

  3. 3つ

    269

  4. 2つ

    54

  5. 1つ

    17

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2023/02/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

舞台が図書館ということもあり、様々な文豪、作品が登場しました。重要人物としてタイトルにもあるようにフランツ・カフカが物語の鍵になるような気がします。 私個人としてフランツ・カフカの作品を読んだことがあり、どのような人物かも少しだけ知っております。 フランツ・カフカは恋人とは文通することを好み、直接会うことを避けていた節があるそうです。本作の登場人物である佐伯さんとその彼氏によってなされていた文通がその事と重ねられているのかと思いましたが、「海辺のカフカ」の歌詞から考えるとカフカの作風に寄せて作られているため、違ったようです。 本作を読む前にフランツ・カフカの作品を読んでおくことをオススメします。「変身」だけでも読んでおけば、カフカがどのような人であるかは大体わかると思います。 『海辺のカフカ』は中高生の頃に読んでおけばまた違った印象を受けたことでしょう。大人になった今、本作を読むには少々歳をとりすぎたように感じました。 まだ、上巻を読み終えたところですので全て読み終えたらまた考えが変わっているかもしれません。物語としては点と点が繋がり始めたところなので、どのような結末になるのか今から楽しみで仕方ありません。

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2023/02/08

初めての村上春樹がこの本とはいささか変わってるかもしれませんが、僕はこの本を手に取って良かったと心から思っています。 寄生獣という漫画が好きで似たような物語がないかと探していたところ、この本に出会いました。 ゲーテやイェーツ、カフカなど様々な思想家が出てくる本書は僕には少々難解な...

初めての村上春樹がこの本とはいささか変わってるかもしれませんが、僕はこの本を手に取って良かったと心から思っています。 寄生獣という漫画が好きで似たような物語がないかと探していたところ、この本に出会いました。 ゲーテやイェーツ、カフカなど様々な思想家が出てくる本書は僕には少々難解な文章もありましたが、難しい部分をゆっくりと理解できるようにまた読むという試行は正しかったと思います。 物語が複雑に絡み合い、繋がりが少しずつ紐解けていくミステリーさは、読み手を引き込んで逃がさない魅力があります。後々知りましたが、このような手法をクリフハンガーというみたいです。 ハルキストと呼ばれる人々の気持ちが少しはわかる気がします。 僕も村上春樹が好きになりました。引き続き下巻も読んでいきたいです。

Posted byブクログ

2023/01/22

(2回目)小中学生に文学を紹介する「文学談議」最終回は村上春樹。村上春樹の中で一番好きな作品だとか、一番推したい作品だとか、そういうわけではない。単に15歳の少年が家出をするストーリー、ということで選んだ。果たしてこれは正解だったのか。R-15。うーん、なかなか難しい。15歳の少...

(2回目)小中学生に文学を紹介する「文学談議」最終回は村上春樹。村上春樹の中で一番好きな作品だとか、一番推したい作品だとか、そういうわけではない。単に15歳の少年が家出をするストーリー、ということで選んだ。果たしてこれは正解だったのか。R-15。うーん、なかなか難しい。15歳の少年にとって,性の問題は避けては通れないだろう。しかし、それをいかに伝えていくか。ここまで性描写が多いとは思っていなかった。文庫になってすぐ読んでいるから、前に読んだのは20年近く前か。まだ僕も40歳ころ。岡持先生の経血のシーンと田村カフカが佐伯さんと交わるシーン、この2つくらいしか印象に残っていなかった。まだまだあった。さくらのベッドに招き入れられるシーンなどはちょっと照れ臭く感じるくらいだった。自分も歳をとったのだろう。三島などを読んでいるとかなりオブラートに包んで描写しているので、何があったのか気付かない場合もある。しかし、村上春樹にとって、意識の深いところに入っていくにはセックスを描かざるを得ないということなのだろうか。夢の中の話か、意識の中だけのことか、現実に起こっていることか、それはよく分からない。区別もできない。しかし、それらは当人にとってはすべて現実に起こっていることなのだろう。そうして、そういう体験を踏まえて成長をしていく。実は前回読んだときもそうだったが、僕はカフカ少年のことより、星野ちゃんが成長していく方により魅力を感じる。カフカは15歳にしては出来過ぎている。星野ちゃんはポンコツだった。なんにも考えずに生きてきた。それがナカタさんと出会って、初めてまともに本を読んで、「大公トリオ」を何度も聴いて、そしてその良さを誰かと共有したいとまで思うようになる。いままで全く知らなかった世界に触れていく。そういうのがいいなあと思う。モデルになった図書館があるのなら訪れてみたい。高松に行ってうどんも食べてみたい。本当においしそうに食べている。解放されて、自由になって、はじめて1人で食べたうどんだからこそ余計においしく感じたのかもしれない。

Posted byブクログ

2023/01/22

海辺のカフカはいつか読むつもりで、気づけばもうかれこれ10年以上本棚にしまっていた。正直言ってファンタジー色が強すぎるものは苦手だと思っていた。でもふとしたときに、異世界や精神の繋がりといった超自然的なものを著すのにはファンタジーほど適したものはなく、あの村上春樹はどのようにして...

海辺のカフカはいつか読むつもりで、気づけばもうかれこれ10年以上本棚にしまっていた。正直言ってファンタジー色が強すぎるものは苦手だと思っていた。でもふとしたときに、異世界や精神の繋がりといった超自然的なものを著すのにはファンタジーほど適したものはなく、あの村上春樹はどのようにして描くんだろう?と興味がわいた。 海辺のカフカは、15歳の少年が東京から四国へ家出をし、図書館の片隅で暮らし始める話だ。その過程で主人公は自分の内側と外側の世界を知る。猫と会話することのできるナカタさんの登場。血の付いた服と、思い出される予言。そして海辺のカフカ。物語が交錯してゆく。 村上さんは現実と非現実的な世界を、シームレスに、自然に、行ったり来たりする。 文体は平易で透明感があって、同時にしっとりとしている。まるで落ち着いたクラシック音楽を聴いているかのように、静かに物語に入り込める。 各章の終わりが、読者の興味をそそるようにクリフハンガーになっているところもさすがというか感心した。下巻が気になる。

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2023/01/10

(10年くらい前に読んだことがあるような…?再読?) 村上春樹作品のなかで、かなり、かなり非現実的なファンタジー的作品と感じました。いつも非現実的ですが、これはかなりです。 15歳の少年カフカ、ナカタさんは非対称的ですが、子どもの頃に事件にあったり辛い目にあったり、作中で人を殺...

(10年くらい前に読んだことがあるような…?再読?) 村上春樹作品のなかで、かなり、かなり非現実的なファンタジー的作品と感じました。いつも非現実的ですが、これはかなりです。 15歳の少年カフカ、ナカタさんは非対称的ですが、子どもの頃に事件にあったり辛い目にあったり、作中で人を殺す(殺した?)事になるなど共通点がいくつかあります。下巻でどのように絡み合い、進むのか楽しみです!!

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2023/01/08

図書館が舞台の本、ということで読み始めた。 猫の魂のくだりは読むのが辛かったが、読み続けるうちに繋がりが見えてきた。 主人公とナカタさんの関係が気になる。

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2023/01/03

文学ラジオ空飛び猫たち第85回紹介本 https://spotifyanchor-web.app.link/e/qc2npRwYhwb 読むときの状況や年齢で印象がかなり変わる作品だと気づいた。また読むたびに作品の理解が深まっている気がする。村上春樹作品のなかでは一番好きな作品に...

文学ラジオ空飛び猫たち第85回紹介本 https://spotifyanchor-web.app.link/e/qc2npRwYhwb 読むときの状況や年齢で印象がかなり変わる作品だと気づいた。また読むたびに作品の理解が深まっている気がする。村上春樹作品のなかでは一番好きな作品になった。 あと高校のときにこの作品を読んだせいで、文学や物語が好きになったんだと思う。

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2022/12/28

凄く面白い…!一見何の関係もない2つのエピソードが次第に絡み合い、繋がっていく。それぞれの主人公がどうなるのか目が離せない。あと、比喩表現が凄く素敵だ。猫のシーンは心が痛んだけれど、謎が多く続きを読まずにはいられない作品。

Posted byブクログ

2022/12/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 著者の本を年末年始に向けて図書館で借りシリーズで読んでいる。  新しいテーマを扱っている訳ではないが、なるほど構成や肉付けがよく考えられている。戦時中の疎開先の不思議な出来事と15歳になった少年の人生の独立した事象が交わっていく、その物語のつくりとロードムービー的な要素でどんどん引き込まれていく。

Posted byブクログ

2022/12/09

わからないなりに言葉にする15歳に学ぶことがある。僕にはまだ知らないことだらけだと言える強さがある。

Posted byブクログ