キャッチャー・イン・ザ・ライ の商品レビュー
ここまで全てを否定して、その時の気分で生きていけたらいいなぁと思いつつこれはホールデン君にしか出来ない事なんだろうな。
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主人公・ホールデンは、大好きだった弟を亡くしてしまってから、世界を敵に回して生きている。権力、金、性欲。すべてをオゾマシイと考え、すべてを憎んでいる。なのに、結局のところ、それがないと生きていけない。おまけに、それに気づくことすら、出来ないのだ。 感じやすい若者の、大人の作り出し...
主人公・ホールデンは、大好きだった弟を亡くしてしまってから、世界を敵に回して生きている。権力、金、性欲。すべてをオゾマシイと考え、すべてを憎んでいる。なのに、結局のところ、それがないと生きていけない。おまけに、それに気づくことすら、出来ないのだ。 感じやすい若者の、大人の作り出したものへの、異常なほどの嫌悪感。私は、もがき苦しむ主人公に共感するような若さも、パワーも、すでに持ち合わせていない。少々、いや、かなり年をとりすぎてしまった。もう、哀れみを通り越して、呆れてしまうしかない。けれど、たしかに「それ」は、今も、私の中にある。 そう気づいたとき、急激に気持ちが悪くなってきた。心が重い。読了したときには、心が重くておかしくなりそうだった。・・・ハマリすぎです。
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村上春樹訳のキャッチャーインザライ。私が村上作品が好きだということで、子どもからのプレゼント。思い出の作品。とはいえ・・野崎孝さんとの訳の違いが、ほとんどわからなかったんですけど・・・
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大事な人にいただいた大事な一冊。 何が何が何が溢れているのか、自分の周りに。 ホールデンもっと肩の力を抜いたら?って言いたくなるくらい。 でもただ小言を言うだけのやつじゃない、人の何倍も何倍も人を見る目にたけてる。 ダメなヤツって思うけど、なんか憎めない。
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やっぱハルキの訳は好きだなあ。読み比べたわけじゃないけど。まず「ライ麦畑でつかまえて」ってゆー邦題からしっくりこないもの。ハルキは「偉大なるギャツビー」とか「長いお別れ」とか、うーんっていう邦題をつけないところもいい。原作をめっちゃ大事にしてるのが伝わってくる。 ラストのほうのホ...
やっぱハルキの訳は好きだなあ。読み比べたわけじゃないけど。まず「ライ麦畑でつかまえて」ってゆー邦題からしっくりこないもの。ハルキは「偉大なるギャツビー」とか「長いお別れ」とか、うーんっていう邦題をつけないところもいい。原作をめっちゃ大事にしてるのが伝わってくる。 ラストのほうのホールデンとミスターアントリーニのやりとりとかにすごく共感できた。もちろんホールデンのほうにだけど、そういうこと、思うぜ。
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翻訳本まで読んで本当にファンだろうか。そもそも「ライ麦畑」を読んだことなかったので、え、こんな話だったのかと驚いた。恥ずかしながらてっきり本当のライ麦畑が出てくるかと思っていた。しかし、村上春樹の訳でなければ主人公の青年はここまで病んでいるように見えないのかしら。彼の小説に出てく...
翻訳本まで読んで本当にファンだろうか。そもそも「ライ麦畑」を読んだことなかったので、え、こんな話だったのかと驚いた。恥ずかしながらてっきり本当のライ麦畑が出てくるかと思っていた。しかし、村上春樹の訳でなければ主人公の青年はここまで病んでいるように見えないのかしら。彼の小説に出てくる主人公達よりはよっぽど現実味があるけれど。
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村上春樹のライ麦畑でつかまえて ホールデン・コールフィールドと時間を過ごすことはとても大事なことだと思います 誰の訳だって良いけど 村上春樹とホールデンが居るのはこの本です
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かねてより念願だった「村上版・ライ麦畑」がついに刊行。名訳と呼ばれる野崎版とはまた違った魅力を持っている。でも、ちょっと全体的にインパクト不足かなという気もする。期待し過ぎか。
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後半がびっくりするくらいすばらしかった。 偉大な小説はきっと、のっぴきならない気持ちになるものなんだと思う。
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『未成熟なもののしるしとは、大儀のために高貴なる死を求めることだ。その一方で、成熟したもののしるしとは、大儀のために卑しく生きることを求めることだ』この台詞の何ページか後に、それを諭してくれた先生にホモ疑惑が持ち上がったのを差し引いても、いい言葉だと思います。色々読み終わって感じ...
『未成熟なもののしるしとは、大儀のために高貴なる死を求めることだ。その一方で、成熟したもののしるしとは、大儀のために卑しく生きることを求めることだ』この台詞の何ページか後に、それを諭してくれた先生にホモ疑惑が持ち上がったのを差し引いても、いい言葉だと思います。色々読み終わって感じたことはあったけど、今のわたしにはこれが一番鳩尾にズバンと入りました。高貴に死にたいんですね。それって結局あまり頑張りたくないだけなんだと思う。逃げて逃げて遠くへ行ってしまおうと思うホールデンくん。妹がメリーゴーランドに乗っているのを見てずぶぬれで泣いてしまうホールデンくん。我慢なら無いことがたくさんあるホールデンくん。この子はどこから引っ張ってこられたのでしょうか。読んでいてただ自分が彼から話を聞いている、という気分でなくて、実際ホールデンくんになったような気になりました。そんなに村上春樹ー!という感じはしなかったかな。サリンジャーという作家さんにすごく興味を持ったので他のも読んでみたいです。ただ男の子がくっちゃべってるだけなのにどうしてこんなに景色と空気と人が思い浮かべられるんだろうなぁ。すごい小説だ。
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