永遠の仔(下) の商品レビュー
全体を通した雰囲気がとても良い 最後まで張り詰めた雰囲気が続き、一気に読破できる 読み応えがあり、大満足
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あらすじ 人は救いを求めて罪を重ねる。連続殺人、放火、母の死…。無垢なる三つの魂に下された恐るべき審判は-。「救いなき現在」の生の復活を描く圧倒的迫力の2385枚。
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とてもつらくて悲しい話だった。ニュースで流れる虐待の事件とかも頭をよぎった。親子だからこそ、家族だからこその複雑な関係と感情がより憎悪を増してきたり。他人でも心の底まで信頼できる関係が築けていると、人は強くなれるのだなと思った。
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何度も再読するのはつらくなる、でも一気に読まずにはいられない1冊。また舟越桂さんの彫刻の表紙がぴったり過ぎて。天童さんのお話はしっかりした取材の元書かれているので、自分の知らない世界をまざまざと見せつけられてつらい、でもそれを読書として味わえるのはありがたいことだと思います。
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2014-10-28 まだ途中だけど、あまりにも重苦しくて、読むのが辛い。 面白くないわけじゃない。むしろ、話にぐいぐい引き込まれる。でもテーマが重過ぎて読んでいて辛い。 2014-10-29 読了。最後は一気だった。 登場人物が(モブも含めて)ばったばったと死んでいく。読...
2014-10-28 まだ途中だけど、あまりにも重苦しくて、読むのが辛い。 面白くないわけじゃない。むしろ、話にぐいぐい引き込まれる。でもテーマが重過ぎて読んでいて辛い。 2014-10-29 読了。最後は一気だった。 登場人物が(モブも含めて)ばったばったと死んでいく。読んでいて辛くて、でもおもしろくて先に先にと読んだ。 18年前の話と現在の話が交互に語られるんだけど、そのどっちもおもしろくて、ついつい続きをすぐに読みたくなる。 でもガマンして、交互に語られるまま読んだ。 読みながら何度か泣きそうになった。 どうか、この子たちに救いがありますようにと願った。 途中、救いになりそうな人たちも現れた。岸川夫婦とか、奈緒子とか。 子どもたちは、お互いの傷に寄り添うことで自らの心も傷ついていた。私も彼らの気持ちになって読んでしまうとひどく気持ちが沈んで、特にモウルのことを考えると胸がかきむしられるようにつらくなってしまって、だめだった。 もう二度と読みたくない。でも、おもしろかった。
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よくもまぁここまで丁寧に物語を綴ることができたな。マジ超人。何回くらい挫けたんだろう。 細かな単位で視点を変えることでメリハリが出て、大作と呼べるボリュームだと思うけど自分の中ではスラスラ読めてしまった。 会話の入れ方とか、ストーリー展開のテンポとか、ちょうど良くて、これだけボリュームがあればきっと中だるみするんじゃないかと思ってたけど、そんな先入観は簡単に裏切られた。めっちゃ面白かった。 優希に起こる数々の出来事は、きっとあの時に飛び込んだ海で感じた波なんだ。終わることなく畳み掛けてくる波に負けずに立ち向かうためには、一人だけで立ってるよりも後ろに支えがあるほうが、持ちこたえることができるんだろうね。 優しさとかさ、 嘘とかさ、 生きるとかさ、 承認とかさ、 人間って脆いよな。何かに縋ってないと、すぐ、生きる意味ってなんだろう、俺、このまま生きてていいのかなって、なっちゃうもんな。 時々そんなことを考えたりするので、自分は虐待とか受けてはいなかったけど、その辺りの部分で妙にこの3人に対して共感してしまった。 自分が抱えてる悩みとか、闇っていうのは誰かに話しても、誰にも分かってもらえない時ってあるよな。 ある時って来るのかな。 嵐の中、木の中で話した時、3人の中でそれがあったんだろうな。その一瞬があったからこそ、その後17年間、生きることができた、っていうのは、結局それに縋って生きてきたんだ。 やっぱ、何かに縋ってないと、生きていけなくなっちゃうのかな。
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読んでいてとても辛かった。サスペンス的な要素もあって、真相はなんなのか気になったけど、それよりも、どうかこの3人が救われますようにって祈る気持ちで読んでいた。 どんなにひどいことをされても、子供は親を思っていて、嫌われないように捨てられないように、自分を犠牲にしてしまう。自分が悪...
読んでいてとても辛かった。サスペンス的な要素もあって、真相はなんなのか気になったけど、それよりも、どうかこの3人が救われますようにって祈る気持ちで読んでいた。 どんなにひどいことをされても、子供は親を思っていて、嫌われないように捨てられないように、自分を犠牲にしてしまう。自分が悪いと思ってしまう。子供はひとりでは生きていけないからつらい。 子供時代に、子供でいることを許されなかった子供は、結局大人にもなりきれず、子供なまま親になって、また同じことを繰り返してしまうのか。そう考えると救いがない。 重たくて辛い物語だけど、読んでよかったと思った。 2016/12/27
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子供の頃の虐待の記憶は、その後どんなに手当てをしても決してなかったことにはできないのだと、心に楔を打ち込まれたような作品でした。親として子供を育てていくことの責任、難しさ、覚悟を突き付けられたような…。もう少し早く読んでいたら、と後悔しながら、また、どんな悲しい結末になるのか息を...
子供の頃の虐待の記憶は、その後どんなに手当てをしても決してなかったことにはできないのだと、心に楔を打ち込まれたような作品でした。親として子供を育てていくことの責任、難しさ、覚悟を突き付けられたような…。もう少し早く読んでいたら、と後悔しながら、また、どんな悲しい結末になるのか息を詰めて読みました。素晴らしい!
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児童養護施設で育った3人の子どもの、若き日と大人になったからの物語。 天童さんはこの作品ではじめて読んだのだけれど、 メッセージの重みと深さが圧倒的で物語の中に完全に引きずり込まれた。 「生きているだけで、いいんだよ。」って何度も何度も語りかけてくるんです。 本当に時間をかけ...
児童養護施設で育った3人の子どもの、若き日と大人になったからの物語。 天童さんはこの作品ではじめて読んだのだけれど、 メッセージの重みと深さが圧倒的で物語の中に完全に引きずり込まれた。 「生きているだけで、いいんだよ。」って何度も何度も語りかけてくるんです。 本当に時間をかけて、言葉を選び物語を練り、魂を込めて書かれたと思われる至高の作品。もはや職人業である。
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重く辛い内容に、幾度も涙が出て、心が締め付けられる。 度々ページを閉じては、登場人物の過去現在の苦しみををかみしめる。 その作業を繰り返しながら読み終えた本です。 けれど読み終わりが近付くにつれ、終わってしまう焦りがありました。辛いのに抜けだしたくない魅力を持つ作品でした。 親...
重く辛い内容に、幾度も涙が出て、心が締め付けられる。 度々ページを閉じては、登場人物の過去現在の苦しみををかみしめる。 その作業を繰り返しながら読み終えた本です。 けれど読み終わりが近付くにつれ、終わってしまう焦りがありました。辛いのに抜けだしたくない魅力を持つ作品でした。 親となった今、読み直したらまた違った印象を受けるのかもしれません。
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