群青の夜の羽毛布 の商品レビュー
<家族っていったい何でしょうね?たまたま血が繋がっているだけで、どうしていっしょに暮らしているんでしょう。―丘の上の一軒家に住む女三人。家族とも他人ともうまく関係を結べずに大人になった長女と、その恋人をめぐって、母娘の憎悪、心の奥底に潜めた暗闇が浮かびあがる…。恋愛の先にある幸...
<家族っていったい何でしょうね?たまたま血が繋がっているだけで、どうしていっしょに暮らしているんでしょう。―丘の上の一軒家に住む女三人。家族とも他人ともうまく関係を結べずに大人になった長女と、その恋人をめぐって、母娘の憎悪、心の奥底に潜めた暗闇が浮かびあがる…。恋愛の先にある幸福を模索した、ミステリアス長編小説。> 女って怖い・・・w でもついつい先が読みたくなってしまいます。6年振りという著書「アカペラ」も是非読んでみたいです。 2008.6
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この人の作品はどうしていつもこう、、怖いんでしょうか。女って、怖い。今回もただひたすらそう感じた作品でした。
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2008/1/9 2008年最初の本は・・・暗かった。 最近どうも憂鬱な気分だったのはこれのせいかもしれません。 家族の、特に母親のしがらみみたいな暗い話は苦手やねん。 たぶん少し救われたみたいなのでよかったという事にしておこう。 誰も死ななかったのはそうゆう事だよね?
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良かったですこれ。 登場人物の心情の表し方が巧みで、飽きなかった。 読み進めていくうちに、謎が明らかになっていって、最後の展開は結構勢いがあった。 なんていうか、よその家庭の秘密を覗いてるような気分になる。見てはいけないものを見た、という風に怖い。 既に崩壊している家族。 母親と...
良かったですこれ。 登場人物の心情の表し方が巧みで、飽きなかった。 読み進めていくうちに、謎が明らかになっていって、最後の展開は結構勢いがあった。 なんていうか、よその家庭の秘密を覗いてるような気分になる。見てはいけないものを見た、という風に怖い。 既に崩壊している家族。 母親と娘が家庭を立て直そうとするわけでもなくせめて現状を維持できるように生活している。 そして父親…。 作品全体がなんだか群青色、青みがかかったイメージでした。
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山本文緒さんもずっと好きな作家なんですが、最近作風変わったかなーと思います。女性作家の方が、成 長を感じますね…男性が成長が無いというのではなく、割といくつになっても同じ雰囲気を作っているのにた いして、女性作家の文章は色気が増す(苦笑)まぁ、登場人物の背景に不倫とかが多く絡みだ...
山本文緒さんもずっと好きな作家なんですが、最近作風変わったかなーと思います。女性作家の方が、成 長を感じますね…男性が成長が無いというのではなく、割といくつになっても同じ雰囲気を作っているのにた いして、女性作家の文章は色気が増す(苦笑)まぁ、登場人物の背景に不倫とかが多く絡みだして、結構ど ろどろした人生の側面が見え出したりする気が私はするのですが…。 筆者の本では、「ブルーもしくはブルー」が好きでした、今まで。 今回の作品は以前にも書いたように、映画化の話を聞いてから手に取ったので、イメージに本上まなみさん がしっかりかぶりながら読んでいました。 主人公さとるの家庭はありそうな、なさそうな、どこかにハードな何かをはらんでいそうな家です。彼女の家や 家族が登場すると何ともいえず暗いのです…。それは嫌な感じというよりは、薄暗く目が慣れない、所詮は傍 から眺めるしかないのだなぁ、と思わずにはいられない感覚です。 さとるが、自分のこれまでの人生−少女時代を振り返る場面がとても痛々しく感じられました。私は彼女の 様に異性にモテルタイプではありませんが、同性に馴染めない感覚はすこしだけわかるかなぁと思えます。 誰とでもとりあえず仲良くしようとすると、ものすごく表面的になってしまうか、媚びてしまうか。私達は、いつ でも好きな人にだけ囲まれて生きていくことはできっこなくて、結構妥協と頑張りの連続だと思うのです…。 そんなことが決して上手くない、さとるの葛藤を本当の意味で私は理解しないのでしょうが。 長いこと抑圧状態にあって、自分というものが見えにくいさとるの、恋愛もまた同じようにはっきりとしないも のを抱えています。恋人である鉄男を大切に思う気持ちは伝わる反面、その想いさえもしばりつけるに十分 な彼女の生い立ちや家庭がそこには存在するのです。抑圧と対照的な、さとるが恋人と肌を合わせる場面 が何度か登場しますが、これが本当に対照的で…奔放、というかあまりのしがらみのなさが逆に怖くなるほどでした。 (2002年10月21日)
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貧血で体が弱いさとると元気なみつる、暴力的な母と娘と同い年くらいの女と浮気して頭がおかしくなった父の話。家が燃えちゃって死にかけたけど、何とか助かった。
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読み進めていくうちに、どんどん明かされていく内容。ドキドキしっぱなしでした。重い話ですが、はまってしまう。最後の家の中のシーンでは涙が出てしまいました。
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山本文緒にはまるキッカケとなった一冊。 歪んだ家族にがんじがらめになっているさとるが悲しい。 暗く重い話だけれど、読み進まずにはいられない何かがある一冊
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この人は二大好きな女性作家のひとりなのだけれど、彼女の書く文章は無駄なく現実的で、「働く大人の女性」をイメージさせる。彼女は状況の表現力と物語の構成・展開力が巧い。「今、誰が・どこにいて・何をしているか」を表すことは、簡単に見えて結構難しいのだ。そして、人間の脆さ・醜さ・強ばりと...
この人は二大好きな女性作家のひとりなのだけれど、彼女の書く文章は無駄なく現実的で、「働く大人の女性」をイメージさせる。彼女は状況の表現力と物語の構成・展開力が巧い。「今、誰が・どこにいて・何をしているか」を表すことは、簡単に見えて結構難しいのだ。そして、人間の脆さ・醜さ・強ばりといった、いわば負の部分を表現することにかけて、(その上で愛情を抱ける人物を作り上げることにかけて、)私は彼女以上に巧い作家を知らない。
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敬愛する方がブログで「本を見て私のことを勝手に書くなと言う電波さんの気持ちがやっとわかった」と仰っていたので興味を惹かれて読んでみた。家族にある種の結節を抱えて読むと一生残る本になるのかも。明晰な心理を楽しめてしまった私はおそらく家族に恵まれすぎたのだろう。虚実のバランス感覚はリ...
敬愛する方がブログで「本を見て私のことを勝手に書くなと言う電波さんの気持ちがやっとわかった」と仰っていたので興味を惹かれて読んでみた。家族にある種の結節を抱えて読むと一生残る本になるのかも。明晰な心理を楽しめてしまった私はおそらく家族に恵まれすぎたのだろう。虚実のバランス感覚はリアルとエンターテイメント両面から良好。
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