群青の夜の羽毛布 の商品レビュー
彼女の長編の中で僕が一番好きなのがこれである。個人的には主人公のさとるという女性を鉄男の目を通して知っていく物語…として読んだ。僕自身も鉄男に感情移入できる部分が多かったから尚更で、読んでいてかなりのめり込んだ。もちろん異常な家族物語としても読めるし、さとると鉄男の恋愛物語として...
彼女の長編の中で僕が一番好きなのがこれである。個人的には主人公のさとるという女性を鉄男の目を通して知っていく物語…として読んだ。僕自身も鉄男に感情移入できる部分が多かったから尚更で、読んでいてかなりのめり込んだ。もちろん異常な家族物語としても読めるし、さとると鉄男の恋愛物語としても同様だけど、読者がどこに視点を置くかでずいぶん印象が違ってしまう小説だと思う。
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「生きることは痛い」…誰しも痛みを抱えて生きているんだなぁと当たり前な事を書いているはずなのに、あらためてそれとの向き合い方を考えたくなる作品。
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内容は非常に重く、黒やグレーのイメージなのだけれど、群青の夜、という言葉に美しさとせめてもの救いがあっていいと思う。家族っていったいなんなんでしょうね?読んだ後もこの言葉が胸に居座る。軽薄な女も愚かだけど、しっかりし過ぎて強過ぎる女も愚かなのではないか、と考えてしまう。
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基本的に山本作品がスキ。 むかーしに読んだ本なもんで、内容を詳しく覚えてない。 でもドキドキしちゃうような本だった。気がする…。
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狂ってる、狂ってゆく、誰が? 冒頭に入る語りが伏線であるが衝撃。山本文緒のこの感じがたまらない。ただの恋愛小説ではない。
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日常の中にある怖さみたいなものを感じマシタ。 母娘ってお互いに女だから難しい。 暗すぎて読んだ後に溜息が出てしまうけれど。。。 山本文緒サンの作品の中では一番のお勧め。
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一言でいえば、怖かった。現実的に起こり得るし、ひとごとではないだろうなって。だから共感できる部分もあったし、あらためて家族って?愛って?て考えさせられた深い作品。
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映画にもなったけどそっちは見てないや…これを映画化って…チャレンジャー。山本文緒っぽいと言えば、ぽい。激しいので読む人を選ぶかも。
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家族というものについて考えさせられてくれる作品。ちょっとホラーな要素も混ざっています。(2005.2.24)
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謎の人物がカウンセラーに心情を打ち明ける場面から物語が始まります。 丘の上に住むさとると、二つ下の大学生鉄男との恋物語かと思いきや、家族が絡んで結構ドロドロなドラマが展開されます。お母さんが本当に怖い。ぞくぞくする。 そしてこの時期のわたしが読むには少々痛かったです。どうして...
謎の人物がカウンセラーに心情を打ち明ける場面から物語が始まります。 丘の上に住むさとると、二つ下の大学生鉄男との恋物語かと思いきや、家族が絡んで結構ドロドロなドラマが展開されます。お母さんが本当に怖い。ぞくぞくする。 そしてこの時期のわたしが読むには少々痛かったです。どうしてもさとるに感情移入をしながら読んでしまうのです。 カウンセラーに語りかけていた人物については途中からこの人だろうな、と思っていたのだけど、終盤の展開には驚きました。さとるとお母さんの諍いのところなんて圧巻。 家族って、家って、なんなんだろうって考えさせられました。
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