黒い家 の商品レビュー
日本サイコホラーの金字塔。心の底から恐さが滲み出ます。推理小説ではないため犯人が最後まで判らないような文章上のトリックはなくすんなり読めるが、この作者の特徴である豊富なデータを生かした緻密な展開は、こと中盤から後半にかけて恐怖心を見事に引き出してくれる。包丁を握り追いかけてくる犯...
日本サイコホラーの金字塔。心の底から恐さが滲み出ます。推理小説ではないため犯人が最後まで判らないような文章上のトリックはなくすんなり読めるが、この作者の特徴である豊富なデータを生かした緻密な展開は、こと中盤から後半にかけて恐怖心を見事に引き出してくれる。包丁を握り追いかけてくる犯人など、書き方を間違えば非常に滑稽に捕らえられてしまう描写でも、非常に恐い映像を頭に思い浮かばせる巧みな文章力が魅力である。『黒い家』のシーンは、本当に恐かった。
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保険金殺人をテーマにした人間の暗黒を描いた作品。 緻密で丁寧なストーリーテリング。サイコサスペンスホラー。 第4回ホラー大賞受賞作品。
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はっきり言って、しこたま恐ろしいです。 あまりの恐怖に読みながら心拍数が上がりました。 ラスト間際のあの臨場感は、もうページを繰るものもどかしかったです。
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若槻慎二は、生命保険会社の京都支社で保険金の支払い審査に忙殺されていた。ある日、顧客の家に呼び出され、期せずして子供の首吊り死体の第一発見者になってしまう。ほどなく死亡保険金が請求されるが、顧客の不信な態度から他殺を確信していた若槻は、独自調査に乗り出す。信じられない悪夢が待ち受...
若槻慎二は、生命保険会社の京都支社で保険金の支払い審査に忙殺されていた。ある日、顧客の家に呼び出され、期せずして子供の首吊り死体の第一発見者になってしまう。ほどなく死亡保険金が請求されるが、顧客の不信な態度から他殺を確信していた若槻は、独自調査に乗り出す。信じられない悪夢が待ち受けていることも知らずに…―――――自分的には、この話の根本的な部分はありふれた設定かと思います。そこがまたしてもリアルに、そしてホラーに、そして大賞に。ただこの"ホラー"は自分が思っていた"ホラー"とは何か違いました。自分が思う真の"ホラー"に出会ってみたいものです。それでも面白かったです。今まで何作か著者の作品を読んできましたが、どれも著者が完璧(自分が満足するまで)に仕上げた、面白くない訳がないという自信を感じさせます。文章も読みやすいし設定もしかれ。あと本当なら(リアル、現実方向にもっていく)が好きなのかな。職人、と勝手に思ってます。
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貴志さん作品ー 天使の囀りにはまって、貴志さん作品全部読み漁ったっけ。 作者に固執して本を読むことが少ない私にとって珍しいパターンだわー、貴志さん。 天使の囀りよりは面白く感じなかったんだよねぇ。 映画化もされたけど、映画は・・・・まったく面白くなかった、個人的に。 設定は好き...
貴志さん作品ー 天使の囀りにはまって、貴志さん作品全部読み漁ったっけ。 作者に固執して本を読むことが少ない私にとって珍しいパターンだわー、貴志さん。 天使の囀りよりは面白く感じなかったんだよねぇ。 映画化もされたけど、映画は・・・・まったく面白くなかった、個人的に。 設定は好きだったけど、 「嗅覚がなかった」って設定は、どうなんだろ? これも高校時代に読んだから、もう一度読み直して見たいわ。忘れてた部分を思い出したいし、また違う感想持つかもだし。
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保険金詐欺の恐ろしさを描くホラー。映画化もされています。本当に恐ろしいのは、やはり幽霊ではなく人間なのでしょうか。
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これは本当に怖い。何が怖いって人間が怖い。保険金をめぐるただの殺人かと思って読むと後悔します。眠れなくなります。
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2006.9.再読。 たくさんの書評の通り、「人間が怖い」と感じさせる。実は2回読んだ。感じ方が微妙に違ったのは、ご近所のモラ”ブリキの人形”を知る前と知る後だったからだと思う。とても身近で、とても怖い話だった。モラって追い詰めると怖いよなぁ。
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映画化された作品。 人間のどす黒くて恐い部分が クローズアップされている。 読んでいてもかなり恐かった。
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トイレの花子さんよりも貞子よりも、なによりも怖いのは「人間」保険という背骨がリアルな分「ありえそう」という恐怖が…
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