おやすみ、こわい夢を見ないように の商品レビュー
眠っている感情があるとき突然呼び起こされるような、どことなく恐ろしい短編七つ。いくつかの話に共通している、自分の生活とは切り離された存在に殺意やら悪意やらを目覚めさせられる描写が怖かった。ラストはぼかされていて、僕にはすべてのお話が消化不良だった。
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※このレビューにはネタバレを含みます
【あらすじ】 「あたしこれから殺人計画をたてる」。我慢をかさね、やっと受かった高校で待っていたのは、元カレ剛太の「抹殺」宣言と執拗な嫌がらせ。すべての友に去られた沙織は、不登校の弟をコーチに復讐の肉体改造を決意するが……。理不尽に壊された心のゆくえを鮮烈に描く表題作をはじめ、ひそかに芽ばえ、打ち消すほどに深く根を張る薄暗い感情のなかに、私たちの「いま」を刻む7つの風景。 「好きという気持ちで構成された記憶の方が、その逆よりも早く淡くなり、気づく間もなく忘れてしまうのはなぜだろうとくり子は思う。」 「自分のなかで、何かがゆっくりと死んでいくのがわかった。」 【個人的な感想】 日常のふとした瞬間に湧く人に対しての憎しみ、悪意を集めた短編小説。 読んでいて楽しい本ではないが、自分にも思い当たる節もないとは言えず、読んでいて気が滅入ってくるような小説だった。
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自分の中に他人への憎しみを育ててしまった人が後半目立ってくる。一般の人はある一線を踏み越えなかっただけで、その差はほんのわずかなのかもしれない。どんどんその芽に水をやってしまう人間という生き物の怖さが際立っていた。
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星2.5ってところかな。 救いがあるのかないのかよくわからない内容だった。 短編集はやっぱり白黒はっきりつけてスッキリ終わる話が好きだな。ハッピーエンドなのかアンハッピーなのか。 「え?これで終わり?その後どうなったの?」ていう先のことが安易に想像できないのが気持ち悪い。読解力が...
星2.5ってところかな。 救いがあるのかないのかよくわからない内容だった。 短編集はやっぱり白黒はっきりつけてスッキリ終わる話が好きだな。ハッピーエンドなのかアンハッピーなのか。 「え?これで終わり?その後どうなったの?」ていう先のことが安易に想像できないのが気持ち悪い。読解力がないのだろうけど…。
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どの作品も読み出しは共感し期待に胸膨らませたのですが、膿を出しきれなかった。日常のひとこまでしたね。これぐらいなら普通…って、麻痺してるのか私。
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日常の中に溢れる人の悪意と憎悪が満載過ぎて辟易してしまう短編集。不平不満ばっかりで、育った環境や人の所為にしてばかりで。人の悪い部分ばっかりに目を向けて。いい意味でリフレッシュや現実逃避したくて読書しているのに、これでは気持ちも萎えてしまう。『ロック母』を読んだ後なので尚更。
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誰もが持つ殺意、悪意について、それぞれの登場人物が自己の内面を覗いていく。 表題作は唯一?殺意とか直接的なワードは出なかった気がするけど、憎しみや淋しさや愛情はかなり身近なものなのかもしれません。 浮浪者とか、少し避けられてしまう人々がよく出てきたのはなぜだろうと思ったけど、なぜ...
誰もが持つ殺意、悪意について、それぞれの登場人物が自己の内面を覗いていく。 表題作は唯一?殺意とか直接的なワードは出なかった気がするけど、憎しみや淋しさや愛情はかなり身近なものなのかもしれません。 浮浪者とか、少し避けられてしまう人々がよく出てきたのはなぜだろうと思ったけど、なぜだろうとか意識している時点で自分自身が日常的に避けているから異質に感じるのかもしれないなあと思ってしまいました。 書き方や集め方が全体的に女性らしいというか、少し湿度が高い印象。
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夫、別れた彼女、子供のころの自分を取り巻くすべて、そして何より自分に対して抱く悪意、嫌悪感、逃げ出したい思い。。日常のなかでいつしか抱き、密やかに育ってきたもの。共感できる部分もあるものの、いずれの話にも救いはなく、後味は悪い。
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この本の短編の中に、太った女の人が多く登場した。膨れた腹の中に、どこでかき集めてきたのかわからないほどの憎悪を溜め込んだような描写からは、不気味さまでも感じられた。ストレス太りが奥深いところまで書かれていて、太った人に対する世間の評価とはこんなもんだろうと思われた。痩せよう、と単...
この本の短編の中に、太った女の人が多く登場した。膨れた腹の中に、どこでかき集めてきたのかわからないほどの憎悪を溜め込んだような描写からは、不気味さまでも感じられた。ストレス太りが奥深いところまで書かれていて、太った人に対する世間の評価とはこんなもんだろうと思われた。痩せよう、と単純に思えた一冊。
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人の負の部分がたくさん書かれている作品。決していい気分がしないけど、どこかで理解してしまう・納得してしまう自分が いる。 本のタイトルと同じ『ラロリー』って造語好きかも。
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