クローズド・ノート の商品レビュー
香恵の素朴さ、伊吹先生の人柄、全部素敵!物語の序盤から、展開は読めていたけど(伊吹先生がこの世にいないこと、伊吹先生の恋の相手が石飛さんだということ)、それでも最後は涙せずにはいられなかった。香恵が伊吹先生のノートを読むことによって、読者はダブルのストーリーを楽しめる。そしてそれ...
香恵の素朴さ、伊吹先生の人柄、全部素敵!物語の序盤から、展開は読めていたけど(伊吹先生がこの世にいないこと、伊吹先生の恋の相手が石飛さんだということ)、それでも最後は涙せずにはいられなかった。香恵が伊吹先生のノートを読むことによって、読者はダブルのストーリーを楽しめる。そしてそれらが巧みに交差する。あたたかくていいなぁーと思った。 「スラスラ読める」というよりも「熱中する」といった感じ。続きが気になっちゃう。
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懐かしい曲「案山子」、児童文学書「太陽の子」他、ロシア民謡「ともしび」、マンドリン、万年筆…。文中に出てくるキーワードどれもが、しっかりと一つのストーリーの大切な要素として絶妙に絡み合い、友情、恋愛、仕事、教育、家族などの様々な視点からストーリー展開していく術は非常に心地よいもの...
懐かしい曲「案山子」、児童文学書「太陽の子」他、ロシア民謡「ともしび」、マンドリン、万年筆…。文中に出てくるキーワードどれもが、しっかりと一つのストーリーの大切な要素として絶妙に絡み合い、友情、恋愛、仕事、教育、家族などの様々な視点からストーリー展開していく術は非常に心地よいものでした。 恋も仕事も商売も教育も「映画のクライマックスをいきなり見せられても困る」のだ。「互いに共感できるストーリーをいかに伝えるか」によって築き上げていくものであることを教えてもらった。
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「犯人に告ぐ」「火の粉」等、ミステリー色が強い作家だが、これは恋愛ものになるのかな?真っ直ぐ進むから、ストレス無くサラッと読めた。段々と切なくなって、後半ちびりちびり泣けてきて、優しい気持ちが残る。読み終わった直後、伊吹先生のご冥福を素直に祈ってしまったりする。後から知ったが、あ...
「犯人に告ぐ」「火の粉」等、ミステリー色が強い作家だが、これは恋愛ものになるのかな?真っ直ぐ進むから、ストレス無くサラッと読めた。段々と切なくなって、後半ちびりちびり泣けてきて、優しい気持ちが残る。読み終わった直後、伊吹先生のご冥福を素直に祈ってしまったりする。後から知ったが、あの「別に……」発言で話題になったエリカ様が出てた映画の原作だったのか!あのインパクト強すぎ!……んー、もったいないなぁ。
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後に為って気付いたのですが、これは沢尻エリカ主演で映画化したものですね……。 特に何も気にせずに読み始めていたのですが、恋愛小説…? 文房具屋さんでアルバイトしている大学生の主人公の画家である人物に対する片思いストーリーといっていいように思います。 自分の部屋の前の住人が残したノートを見ながら諦めたはずの夢(小学校の先生に為る事)を思い出し、随分と前の住人『伊吹先生』に影響を受けていました。 片思いの相手である石飛さんはいくえみ男子っぽい(笑) こういうメンズは好きです…!だけど、片思いする女子側にしてみたら暖簾に腕押し、というか、もどかしい感じがするだろうなあ…。 取り合えず、この作品を読んで思ったのが『鹿島は最低(# ゚Д゚) 』でした。
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引越し先の押入れの中から一冊のノートを発見。若い女の先生の奮闘記と恋愛の記録が書かれていた。それに励まされ自分の恋愛に対し積極的に行動しいい感じに。その先生に会いに学校に言って調査した結果交通事故で死んでいたことがわかった。それとともに自分が恋愛している相手が彼女の恋愛していた相手であることもわかってしまう。
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私(香恵)が越してきた部屋の押し入れの中にあった一冊のノート「伊吹's ノート」と出会ったことにより、香恵の考え方が変わっていき…。 最初に読んだときから、名前を見て伊吹先生の「隆」と香恵が出会った「石飛さん」が同一人物ってわかっちゃうぐらい先の読める本ではあった。 しかし、伊吹先生の小学校教師としての熱意や遣り甲斐、また、子供たちと触れ合い、教えることができる喜びなどが伝わってきて、ネタバレも気にしないほど、心暖まる一冊だった。 やっぱり、伊吹先生にとっても会いたくなった。
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映画公開初日の舞台挨拶で、不機嫌オーラを発散させたエリカさん。 彼女の不機嫌ぶりばかりが紹介され、肝心の映画の内容がかすんで しまい共演者はどう思っていたのでしょうか。興行収入はどうだったのかな? この映画の原作者が、雫井脩介さんと知り、びっくり。「犯人に告ぐ」で 名前の読み方を...
映画公開初日の舞台挨拶で、不機嫌オーラを発散させたエリカさん。 彼女の不機嫌ぶりばかりが紹介され、肝心の映画の内容がかすんで しまい共演者はどう思っていたのでしょうか。興行収入はどうだったのかな? この映画の原作者が、雫井脩介さんと知り、びっくり。「犯人に告ぐ」で 名前の読み方を知った雫井さんですが、とても骨太で、力強い作風。 「火の粉」も読みましたが、ラブストーリーとは全く違う感じ。不思議に思い どんなものかと読んでみたのですが…読んでいる最中は自分が 若返った気分でニヤニヤし、最後には涙がとまらなくなりました。 主人公の女子大生ももう一人の主人公といえる若き女性教師が いきいきと表現されていて気持ちが温かくなります。雫井さんすごいなぁ。 映画ではどんな展開なのか、気になるところです。
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若いときはあまり涙することはなかったのですが、年齢とともにいわゆる涙腺が緩んできていけません。 「生きる」と言うことを教えられます。実はこういう話は近くにあるのかもしれないですが、知るチャンスが少し少ないだけなのかな と思います。そしてこういうことを経験して初めて学んでいくのだと...
若いときはあまり涙することはなかったのですが、年齢とともにいわゆる涙腺が緩んできていけません。 「生きる」と言うことを教えられます。実はこういう話は近くにあるのかもしれないですが、知るチャンスが少し少ないだけなのかな と思います。そしてこういうことを経験して初めて学んでいくのだと思います。実際に経験するチャンスがなかった私は本を読む(これがフィクションであると思わずに)ことで学ぶチャンスをもらっているのだと最近は思っています。 学生時代は国語の成績はよくなく、本をゆっくりと読むことなど考えたこともなかったですが、実はゆっくりと本を読むことがこんなにも心を豊かにするものだとは知りませんでした。今までのことを悔やんでも仕方がないので、時間を見つけてどんどん学んでいきたいと思っています。
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著者は男性なのに、女性の心理描写の描き方が秀逸。 映画にはガッカリしたが、この原作には泣けた。 武者小路実篤の『友情』のように、ラストシーンは 一気に読み込んでしまった。 心が清らかになったように、読後感は最高。 ところどころに出てくる、万年筆もアクセントが効いており◎
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主人公は、引越してきた家の押し入れで、一冊のノートを拾う。 丁寧に書かれたそのノートはある女性の日記のようだった。 沢尻エリカが、『別に…』と言った割に、とても面白く、感動する本だった。
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