クローズド・ノート の商品レビュー

雫井脩介(著者)

2010/04/16

雫井さんは、若い友人にずっとミステリー方向を薦められていたんですけど、
ついここから入ってしまいました。エリカ様のアレで一躍脚光を浴びたこの作品。

ミステリーっぽいところがあるのか、超常現象でも起きるのかと思って進めたけど、
最後まで、映画の宣伝で流布されたあらすじ以上のことは何もありませんでしたわ。
ひねりも落とし穴もサプライズも、なーんも。すっごいオーソドックス。
でも、つまんなかったかっていうとそうでもなく、まずまずでしたかね。
読みやすかったし、主人公のとぼけぶりはリアルで、万年筆のウンチクも面白かった。
かわいいラブストーリーと平行して語られた、灰谷健次郎的学園ワールドには、
ちょっと不覚を取って涙目になってしまいましたし。
ここだけは実話だったんですね。サプライズと言えばここがそうだったか。
灰谷作品は、キライな人もいらっしゃいましょうが、自分は好きです。
｢太陽の子」よりは｢兎の眼」ですよね、これ。どっちも好きだけど。

鈍感で無神経な隆がなにげに魅力的で、香恵ちゃんの片想いに感情移入してたので、
ラスト結局「どうなったんですか！」みたいな物足りなさは残るものの、
まぁこんなもんかなー、くらいの、好意的なほうの読後感ですので良し。

映画も、気になった隆が、キャスト伊勢谷友介さんで好きな人なので、
（伊勢谷さん、ほんと何にでも出てるね・・・笑）、
観てみようかな、という気になってヤフの映画レビューを探してみたのですが。
有用度の高いレビューが、どれもこれもエリカ様バッシングばっかしで、
映画がどんなもんだかさっぱりわからなかったのには笑えました。
先入観なしということで、借りて観てみましょうかね。

2010/04/15

一人暮らしをする大学生の香恵はある日、
前の住人：伊吹の日記をクローゼットで発見する。
小学校の教師であった伊吹の日記は
彼女が悩みながらも子供たちを心の底から愛し、
また同様に愛されていたこと伝えるものだった。

たまたまwowowをつけたとき、映画「クローズド･ノート」をやっていて
一瞬見ただけだったけど良さそうだったので本を読んでみることに。
でも、映画で肝心のトリックを見てしまっていたので
面白さは半減してしまったｗ

努力家でまっすぐな伊吹や
のほほんと柔らかい香恵を通してストーリーを追っていくので
すごく優しい素直な気持ちになって読むことができます。
伊吹さんができた人間過ぎて、とても素敵だ。ああいう大人になりたい。

正直、都合のよい展開や香恵の天然ぶりには
激しいフィクション感を覚えてしまった。
うまいとはいえないけど、ストーリーがこういう感じだから◎
人が死んだり、失踪したりする話ばっかり読んでいるので
心が洗われましたｗ

万年筆が欲しくなった。ドルチェビータ・ミニ！

　幸せな気分にしてくれてありがとう･････・。

2010/04/15

展開に意外性は無かった。最後に鳥肌ものの何かが欲しかったけれど。
でも意外と？笑いどころがあって、シリアスじゃなく、ぽわーんとしたあたたかい、「良い話」でした。

2010/04/10

この本は読みたいと思って買った本ではなく、
本屋で黄色い表紙が目に留まりました。

名前も初めて聞く人なので、興味がありました。

映画にもなりました。
映画というよりも「別に」で有名になりましたが…

久しぶりの恋愛小説でした。（庄司以来？？）

純粋に感動しました。

伊吹先生の言葉が響きます。

心が洗われた気がします。

こんな大学生活も素晴らしいですね。

万年筆についても少し知識を得ました。

2010/04/05

映画は見ていませんがとても良いお話でした。伊吹先生と君代ちゃんのお母さんとのやりとりはじぃんと来るものがありました。ただ綺麗すぎるお話、先が読めてしまう展開として☆一つマイナス…かな。

2010/03/03

映画も見てないし内容も知らずに読みました。
最初はどうかなとか思ったけど
読み進めるうちにどんどんおもしろくなっていくお話だと思いました。
最後はホロリ。
どうしても映画とかになってるとそのキャストで想像してしまうんで･･･
ちょっとなって気もするんですけど
それは自分の頭の中での事なんで仕方ないですね。

2010/02/18

エリカ様発言で話題になった映画の原作です。映画は観てません。
ストーリーは先が読めるし、特に感動することもなくサクッと読めました。
ただこういう先生が子どもの先生だったら安心して任せられるだろうなー、最近はこんな先生いるのかしら？と思ってしまいました。
万年筆も持っている方を見ると五割増しで知的に見えるのが不思議です。
いつか使ってみたいです。

2010/02/15

正直言って、ちょっと書き方が臭い。
始まり方から何から、ちょっとわざとらしい気がする。
公募に素人がこれを書いたら、批評家先生たちに酷評されそうだ。
香恵の天然ボケであるとか、伊吹の恋の悩みとか、いかにも男の人が想像で書いたという感じ。
嘘っぽくてわざとらしい。
でも何故だか伊吹の子供への愛情についてはじんとくるんだよなあと思っていたら、
あとがきまで読んで理解できた。

初めに意味ありげにノートから始まり、自分の部屋を見上げる男。
そしてクローゼットにあるノート。
もうこれだけで、お話の骨組みが見えてしまう。
伊吹についても冒頭の予想が裏切られることはない。
筆者が鹿島をどういう男として描こうとしていたのかぴんとこなかった。
が、先生としての伊吹にはじんときたし、生徒の言葉にもじんときた。

万年筆の話は印象的。
自分も万年筆には思いいれがあるので、多少なりとも感情移入して読んだ。

子供は大人が思うより大人だし、大人は子供が思うより子供だ。
大人のたった一言で子供が救われたりする。
大人が同意してくれるだけで気持ちが変わる。
そんなことを思い出した。

2010/02/12

とても良かったです。最初読み始めは淡々としていてそんなに面白くないなーって思っていたんです。読むのやめちゃおうかとも。でも香恵ちゃんが伊吹さんのノートを読むようになってから一気に面白くなりました。目が離せなくなりました。私は人の日記を読むのが好きです。それは本当は読んではいけないとしても。今はネットで日記を公開してくれているのでそんなに罪悪感を感じることなく読むことが出来ますけどね。伊吹さんと香恵ちゃんの共通点が最後まで途切れることなく続いていたことがとても素敵でした。そして隆さんも素敵な人なんだろうな。

最後もしかしてと思っていたことが正解で、やっぱりなと思いながらも切なくて涙が止まりませんでした。心が綺麗になるような本でした。

2010/02/07

ヒーローとヒロインが結ばれることだけがハッピーエンドじゃないんだね。

こういう終わり方もすきだな