戻り川心中 の商品レビュー
なんとも綺麗なミステリ。 かなり文学的ですね。 詩情あふれる感じというか、雰囲気とかが和風な香りです。 短編集ですが、どれもレベルは高めです。 特に表題作が印象的。
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美しかった・・・ミステリに対して「美しい」?と思われるかもしれませんが 文字を追いながらうっとり酔いしれるそんな作品でした。久世光彦さんがエッセイで日本家屋に蛍光灯が使われるようになり、失われてしまったものがたくさんある・・といった事を書かれていましたがまさに蛍光灯の明かりではな...
美しかった・・・ミステリに対して「美しい」?と思われるかもしれませんが 文字を追いながらうっとり酔いしれるそんな作品でした。久世光彦さんがエッセイで日本家屋に蛍光灯が使われるようになり、失われてしまったものがたくさんある・・といった事を書かれていましたがまさに蛍光灯の明かりではなく、まだ部屋の四隅に暗闇があった時代だからこその叙情性が溢れています。そして うっとりのあとに見せられる真実とは・・・あぁ〜いいなぁ♪
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…私は後になって、菖蒲心中の現場となった千代ヶ浦を訪れ、苑田が依田朱子と死んだ本当の理由を知ってしまった。ために私は公表を控えた。「蘇生」五十六首の歌の裏には、誰も知らない−知られてはならない意外な事実が隠されていたのである。…
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帰宅時に車中で読み始め、2駅乗り過ごさせた魔性の本です(笑)一見「男女の愛」を取り扱った恋愛ものの短編集に見えますが、実際は「ひと」と「ひと」との間に流れる、様々に複雑な情動を描いた作品であり、一級品のミステリでもあります。ほろ苦いもやもやを抱えた読了感を楽しめる方向き、という点...
帰宅時に車中で読み始め、2駅乗り過ごさせた魔性の本です(笑)一見「男女の愛」を取り扱った恋愛ものの短編集に見えますが、実際は「ひと」と「ひと」との間に流れる、様々に複雑な情動を描いた作品であり、一級品のミステリでもあります。ほろ苦いもやもやを抱えた読了感を楽しめる方向き、という点でオトナ向きの一冊ですね。 〜お薦めお返事〜 お薦め有り難うございます!レビューを読んで、これは買わなくちゃ!と思いました。あらすじだけ読むと、随分色っぽいイメージを作品に持ちましたし、何よりどのレビューもお薦めとあって、凄く興味が湧きました。二駅乗り過ごさせた魔性の本、私も存分に楽しもうと思います!お薦め有り難うございました!>たもつ
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70年代末のミステリ短編集。表題作のほか『桔梗の宿』も素晴らしい。分析的というより耽美でロマンチックな印象をもった。犯行の根元にある愛憎の描き方が巧いと思った。
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