びっくり館の殺人 の商品レビュー

綾辻行人(著者)

2010/02/06

ミステリーランドのシリーズなので、普段の綾辻作品とは違い、子供が主人公ですし、あまりキツイ模写も無く、読みやすい推理小説に仕上がってるナリ。
題名に"館"が付いてるだけあって、中村青司の名前も話の中で出てくるので、館シリーズ好きのミーも、「おぉ！」って思っちゃったナリ。
ミステリー初心者の方にオススメ。

2009/12/29

ミステリーランドから刊行されたってことで、異色といえば異色。「え、子供向けなの？」と思わないでもないかも。……だけど、ミステリーランドってそう一筋縄でいくシリーズじゃあありませんよ。字組みが大きいからボリュームとしては少ないような気もするけど。濃度は充分あるかと。

少年少女が読んでもいいと思える作品。いい意味でそれこそ「トラウマ」になりそうです。これが綾辻作品初体験なら、間違いなく他の作品も読みたくなるでしょうしね（特に「迷路館の殺人」かなあ）。

館シリーズファンにも、物足りなくなんてありません。しっかり館シリーズです。「びっくり館」というネーミングや序盤で説明される由来なんかだけを読めば、ものすごくお茶目な館だと思ってしまいます。だけど……装丁のあの雰囲気がぴったりの物語でした。今までのシリーズとの関連性がやや見える部分もあって、にやりとしちゃうかも。

2009/12/11

ちょっとやっつけ仕事的な。
こんなにも「館シリーズです」って強調されると、邪推したくなる。
素直に読めなかった･･･。

2009/11/20

綾辻さんの本で読んだことがあるのは「十角館の殺人」のみ。
「十角館の殺人」の内容はだいぶ忘れましたけど、今でも印象深いです。
で、この「びっくり館の殺人」。
内容は「少年少女向け」な感じですけど、楽しめました。
ラストもまぁ、これはこれでアリかな～と。
嫌いな人は嫌いそうなラストだけども。
個人的には表紙のイラストが実に妖しく不気味で好きです。
中のトシオのカラーイラストもイイ。
読み終わった後、別の見方で再度この表紙を見てみるのも良いです。
作中の挿絵には毎度「ドキッ」とさせられました。
満足度は★★★★☆。
あとがきの「少年少女のみなさん」にあてたメッセージはエエですねー。

2009/11/18

ミステリ－ランドシリーズのため、子供向きになってはいるが、れっきとした館シリーズの１作。

近所でうわさのびっくり館の住人と知り合いになった少年。
その館で見せられた、リリカという人形。
へんくつな老主人・・・。

中村青治が初期に作った館で起こった、クリスマスの夜の殺人事件。その犯人は・・・。
（まぁ、すぐにわかっちゃうんですが）

子供向けなので軽い感じになっていたが、ラストはしっかりキメてくれました。よかった。

「みお」という名の俊生と梨里香の母親に、少し親切だったという中村青治。
ちょこっと暗黒館とリンク。

2009/10/07

てっきり館シリーズの最新刊だと思ったら、ミステリーランドの一冊でした。
いえ、「館シリーズの最新刊」というのは間違ってはいないんですけどね。
ミステリーランドとは、「かつて子どもだったあなたと少年少女のための」をコンセプトに講談社が発行しているシリーズで、名だたる作家さんたちが書き下ろしています。
字も大きめで読みやすいのがなかなかよろしい:-)

ということで、綾辻作品としては異例の速さで読み終わりました。
内容はやはり他の館シリーズと同列に置くのはどうかなあという感じ。
何より、最後の最後の結末が、どうにも私にはしっくりこなくて……。
それにスッキリしないんですよねえ。

まあそれはそれ、一味違った綾辻作品というところでしょうかね。

2009/10/04

異様な空気の漂うホラーミステリ。少年時代に起こった、不思議でちょっと不気味な噂のお屋敷での密室殺人と、そこに繋がる過去のある事件…館シリーズ未読でももちろん楽しめます。それにしても、想像するとシュールで怖いよ…！挿絵が内容と絶妙にマッチして怖さを増してます。

2009/10/04

　ミステリが読みたくて借りた本。でも、児童向けという企画で書かれたものだったので、本格ミステリで頭をぐちゃぐちゃにしたいという意図には合わなかった。オチというか謎解き自体はそう難しいものではなかったので、すぐに先は読めましたし。
　面白くなかったわけではなく、充分面白かったのですが、さくっと読めてしまったので謎に浸る間がなかったのです。さくっと読めすぎて、「悪魔云々」に関わる辺りも、恐怖感はまったく湧きませんでした。

2010/08/17

『館』シリーズ

「びっくり館」と呼ばれる洋館に住む俊雄。東京から引っ越してきた三知也が作った友人。自殺した兄と同じ名前の俊雄。館の主人、俊雄の祖父・古屋敷氏の狂気。腹話術人形に隠された秘密。母親に殺害された俊雄の姉・リリカ。腹話術人形に「リリカ」と名付けて溺愛する古屋敷氏。中村青司の設計による館。クリスマスの夜に家庭教師・新名、三知也、あおいの前で起きた出来事、古屋敷氏の殺害事件。

2009/10/04

ミステリーランドということで、児童書の体裁をとっていますが、しっかりきっちり「綾辻節」全開です。
ミステリとしての論理性云々よりも、作品世界の雰囲気にどっぷり浸って楽しむのがいいんでしょうね。ちと趣味に走り過ぎている気もしますが＾＾；
学校の図書室にミステリーランドを並べている所があるそうですが、予備知識なくこれを読んだ子は、色々な意味でショッキングでしょうな〜
でも、背徳感を伴うようなドキドキってのもいいかも知れませんが。