冒険の国 の商品レビュー
スッキリしないラスト。が、これでいいのかなあとも思う。 女の気持ちはやっぱりどこか男とズレがあるなあ、としみじみ。
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主人公永井美浜の中学時代付き合っていた男友達が自殺した。 美浜は既に(確認したわけではないが)30台で独身、建築会社勤務。 その事務所に自殺した友人の兄がやって来て、否応なく過去を思い出す。 著者後書きにあるが、本著は「すばる文学賞」に応募し最終候補作になったものの、選考結...
主人公永井美浜の中学時代付き合っていた男友達が自殺した。 美浜は既に(確認したわけではないが)30台で独身、建築会社勤務。 その事務所に自殺した友人の兄がやって来て、否応なく過去を思い出す。 著者後書きにあるが、本著は「すばる文学賞」に応募し最終候補作になったものの、選考結果は受賞作なしだった物を改稿出版した物だそうだ。 著者からしてミステリーだろうと思って読み進めたが、だからなんなんだよという尻切れとんぼ感が残った。
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取り残された人を題材に書かれた物語のようですが、終わりかたがなにも解決していなく気になる。。。 英二の自殺の原因は本当はなんだったのか、姉との噂は本当だったのか、家族の関係はこのまま変わらないのか、とにかく気になる点をそのまま残したまま終わってしまって残念!
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ものすごく憂鬱な話だった。とはいえ読みやすいのでさっさと読んで図書館に返してしまおう、と読了したけど、えっ、これで終わり? っていう・・・すっきりしない。
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やけに短い話だと思ったら、すばる文学賞の最終選考候補作となったものに加筆したやつだった。結末もはっきりしなくて、こういうのは苦手だわ。一人の自殺は多大な影響を与える、というのは納得。こういう電話番の仕事はうらやましいけど、給料も安そうだ。まだまだ続きが書けそうな話だ。
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初桐野。相当初期の作品らしいが飽きさせず読ませる文章や嫌なシチュエーションの描写が上手くて引き込まれた。最後はブツっと終わるロックの曲のようだと感じた。
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処女作だけあって文章は拙い。主人公は姉をもつ2人姉妹。一方、高校時代つきあっていた英二は兄を持つ2人兄弟。ある日英治が自殺し、そのことが主人公に後々まで影響を与える。何年も経った日、英二の兄、恵一と再会してー。なあなあにしてきた姉妹も傷つけあい、険悪になってゆく。
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桐野夏生さんが若い頃に書いて、賞に落選したのをリメイクした作品です。だから時代背景は少し前のディズニーランドが出来てすぐという25年くらい前となっております。 携帯もDVDもカーナビもPCも出てこない話なのですが、それを思うと、かなり日常生活自体も変わってるんだなぁ、と思ってしま...
桐野夏生さんが若い頃に書いて、賞に落選したのをリメイクした作品です。だから時代背景は少し前のディズニーランドが出来てすぐという25年くらい前となっております。 携帯もDVDもカーナビもPCも出てこない話なのですが、それを思うと、かなり日常生活自体も変わってるんだなぁ、と思ってしまうのでした。 桐野作品の魅力である毒もあんまり出ていないのですが、毒が出そうなところが、これからかなぁとかんじさせる魅力にもなっていると思いました。 どちらにしても、かなりこれからの作品、っていうかんじが強かったです。 主人公の家庭も(父、母、姉、主人公)、それぞれ良いかんじがしそうなのに、それぞれの突っ込みがイマイチ足りない。特に父親と姉の内面がどうなのか、もっと掘り下げて欲しいなぁ、なのですし、母親が結局どうしたいのか分からない。 同じアパートの上の階の奥さんも、なんか曰くがありそうな人なのですが、 どんな人なのか、今一歩。 自殺しちゃった主人公の元カレの兄と主人公の姉との関係と、元カレと姉の関係は?ですし、本当に『草稿』ってかんじの印象でした。 それでも、あれだけの雰囲気が出せるような筆力は、やっぱりさすがだなぁ、と本当に感心してしまうのでした。 文章で雰囲気を出せるって、それはやっぱり一つの才能なんだろうなぁ。。。
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哀しい話だった。直接的には描写されない夢の国、ディズニーランドと、その近くで生きる真から心を通わせることのできていない家族の対比。主人公の歩んできた人生と、姉の歩んできた人生の対比。 それらを全て描くことなくまとめているからこそ、この物語を読んで生まれる哀しいという感想は増幅され...
哀しい話だった。直接的には描写されない夢の国、ディズニーランドと、その近くで生きる真から心を通わせることのできていない家族の対比。主人公の歩んできた人生と、姉の歩んできた人生の対比。 それらを全て描くことなくまとめているからこそ、この物語を読んで生まれる哀しいという感想は増幅されるのだと思う。著者はこの作品の中で残された謎の答えを持っているのだろうか?全て読者に委ねた形で発表したのだろうか?それに対しても何も追求されていない、という哀しさも、この物語を印象付ける要因であるように思える。
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桐野作品としては読み応えに欠ける。 その後の展開が気になるところが多々あるものの、そのまま終結してしまっているためか、物足りない。
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