模倣犯(1) の商品レビュー
映画がイマイチだったり、登場人物が多すぎて敬遠されたりでマイナスイメージも付いてしまってる気がして心配なのですが、コレ、相当面白いです。 ミステリーでもありますが、群像劇でもあります。 人間の「気持ち」が描かれている。 「宮部作品は、時代小説のほうがいい。だって人情味が...
映画がイマイチだったり、登場人物が多すぎて敬遠されたりでマイナスイメージも付いてしまってる気がして心配なのですが、コレ、相当面白いです。 ミステリーでもありますが、群像劇でもあります。 人間の「気持ち」が描かれている。 「宮部作品は、時代小説のほうがいい。だって人情味があるから。」という意見を昔聞いたことがありますが、宮部現代ミステリーにも、ちゃんと人情味があります。ミステリーテイストに包まれて見えにくくなってるだけで。 一度目はミステリー要素に引きずられて早く真相がしりたくて人間の気持ちにあまり目を向けずに読んでしまいましたが、しばらくしてもう一度読んでみたら、ヒューマンドラマ的な印象になりました。 二度読み、オススメです。
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「5巻一気に読んでしまった」 、と言いたいところだが、読書時間をあまり作れず空き時間にチョコチョコ読み進めていった。この読み方だと大概、長い話は途中で飽きて違う本を読んでしまうのだが、これは違った。面白い。どうして頭の良い人は悪い道に進んでいってしまうんでしょうね。現実に起こって...
「5巻一気に読んでしまった」 、と言いたいところだが、読書時間をあまり作れず空き時間にチョコチョコ読み進めていった。この読み方だと大概、長い話は途中で飽きて違う本を読んでしまうのだが、これは違った。面白い。どうして頭の良い人は悪い道に進んでいってしまうんでしょうね。現実に起こっても全然違和感がないくらいリアリティがある作品でした。
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感想は5巻にて。 --気になった言葉-- この世に満ち溢れているのは、みんな犠牲者ばっかりだ。(中略)それならば、本当に闘うべき「敵」は、いったいどこにいるのだろう?(P459) 皆、無意識のうちにしっている。宣伝こそが善悪を決め、正邪を決め、神と悪魔を分けるのだ-と。法...
感想は5巻にて。 --気になった言葉-- この世に満ち溢れているのは、みんな犠牲者ばっかりだ。(中略)それならば、本当に闘うべき「敵」は、いったいどこにいるのだろう?(P459) 皆、無意識のうちにしっている。宣伝こそが善悪を決め、正邪を決め、神と悪魔を分けるのだ-と。法や道徳規範は、その外側でうろちょろするしかない。(P495) 若い女性の事件を扱うはずの番組を支えているコマーシャルは、生き生きとして美しい、若い女性の映像ばかりだった。そしてそれらの映像はもしかしたら、どれかひとつ間違ったら、ある種の危険な想像力を持つある種の人間の心に強い駆動力を持たせるかもしれない作り方をされていた。(P503)
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かつて家族を殺害された塚田真一が発見した女性の腕。自分の孫の物ではないかと心配する有馬義男。有馬の娘・真知子の事故。犯人からの接触。義男あての手紙をホテルに届けた女子高生の絞殺事件。 真一に付きまとう彼の一家を殺害した樋口秀幸の娘・めぐみ。石井家からの家出。真一を保護するルポライ...
かつて家族を殺害された塚田真一が発見した女性の腕。自分の孫の物ではないかと心配する有馬義男。有馬の娘・真知子の事故。犯人からの接触。義男あての手紙をホテルに届けた女子高生の絞殺事件。 真一に付きまとう彼の一家を殺害した樋口秀幸の娘・めぐみ。石井家からの家出。真一を保護するルポライター・滋子。 発見された義男の孫・鞠子の骨。 容疑者としてテレビに出演した田川義一と真犯人のテレビでの会話。 自動車事故で死んだ2人の男。車の中から発見された謎の変死体。 2010年8月9日読了
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家にたぶん兄が買ったと思われるが、 置いてあたので、気分転換に読んでみた。 宮部みゆきの本、初めて読んだけど、 なんか一気に読んでしまった! 続きがかなり気になるけど、 家に[一]しか置いてなかったため、もやもやしてます。 [五]まであるってだいぶ長編なんだなあ。
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ハラハラしながらどんどん読めます。 でもこわい。。。 途中まですごく面白いんだけど、最後のほうが・・・ぐだぐだです。そこが残念。
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全5巻という量にひるんで今まで読んでなかった自分を叱り飛ばしたい。宮部さんならこれをハズしちゃいけないと勧められて読みました。通勤で途中まで読んで、帰宅してから最後まで一気読み。面白い、面白いですよ!先の読めない展開。失踪した女性はどこにいるのか、発見された右腕は誰なのか、犯人は...
全5巻という量にひるんで今まで読んでなかった自分を叱り飛ばしたい。宮部さんならこれをハズしちゃいけないと勧められて読みました。通勤で途中まで読んで、帰宅してから最後まで一気読み。面白い、面白いですよ!先の読めない展開。失踪した女性はどこにいるのか、発見された右腕は誰なのか、犯人は…。気になって止まらない、さすがとしか言えません。 しかも1巻なのにあのラスト!これって続きってどうなるの?というわけでいそいそと続きを読むのです。
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宮部さんの本は面白い。心が暖まるもののイメージが強かったけど、実はリアルに怖い話の方が多いような気もする。でも結果がどんなに恐ろしい事件でも、犯人がただの人間に過ぎないという読後感が残るのが、この作品の救いでもあり怖いところでもあると思う。 しょっぱな登場の真一は、仕方ないとは...
宮部さんの本は面白い。心が暖まるもののイメージが強かったけど、実はリアルに怖い話の方が多いような気もする。でも結果がどんなに恐ろしい事件でも、犯人がただの人間に過ぎないという読後感が残るのが、この作品の救いでもあり怖いところでもあると思う。 しょっぱな登場の真一は、仕方ないとはいえウジウジしている感じで、なぜこんなに出てくるのかなぁと思っていた。実際、真一は迂闊ではあったけど、やはりあそこまで背負い込む必要はないと思う…ていうか思ってた。当事者であっても本人でなければ多分そう思うだろう。でも当事者だったら、やっぱり真一と同じように考えてしまうのかもしれない。 樋口めぐみにも腹は立ったけど、真一のような当事者だってああいう自己中心的な行動を取ってしまう人はいるだろう。人間は誰だって自分の尺度で考えるから。 そんな感じで最初から悲惨な過去の真一が出てきて、別の悲しい事件に繋がって、被害者・加害者とその遺族や関係者の多方面な生活ぶりがあって、事件に大きな動きが?と思いきやTVの生放送中に真犯人からの電話・・・ 最初の文章ではまるで理想的な家族のように見えた真知子と鞠子の親子にも、家庭に事情があった。人それぞれ色んな事情を抱えているが、些細なひっかかりが大きな禍のきっかけになってしまう見本市のようだ。それはつまり殆どの人が「自分には起こらないだろう」と思っている禍への道はそこら中に転がっていて、一度選択を間違えるとどんどん悪い方向へ進んでしまうダウンスパイラルのような状態は、自分の心の状態と周囲の注意力次第でいとも簡単に降りかかってくるということなのだ。 文庫で5冊もあるんだから早々決着するはずはないけど、有馬義男があまりに感情移入しやすいキャラだったのでハラハラしながら次の巻へ…。
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ずっと前に読んでいたけど「楽園」読んじゃったらまた読みたくなって。やっぱりうまいなあ、宮部みゆき。退屈させられるところが全然なくて、”読ませる力”っていうのかな、すごいや。前に読んだときはとにかく早く先を読みたくて、実はあんまり細かいことがわかってなかったのかもしれない。前畑滋子...
ずっと前に読んでいたけど「楽園」読んじゃったらまた読みたくなって。やっぱりうまいなあ、宮部みゆき。退屈させられるところが全然なくて、”読ませる力”っていうのかな、すごいや。前に読んだときはとにかく早く先を読みたくて、実はあんまり細かいことがわかってなかったのかもしれない。前畑滋子ってこんなキャラだったのか、とかさ。きっかけ本:楽園
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約2年ぶりの再読。あらためて読むと時間軸がわかりやすく読みやすい。 孫娘を亡くした老人の、執念とも思えるほどの強さに打たれる。 展開がわかっていてもはらはらする。まだこれは前触れに過ぎないのだ。
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