西洋音楽史 の商品レビュー
中世から現代に至るまで、音楽がその時代の人々にとってどのようなものだったか、どのように変化していったかをわかりやすく書いていて、面白かった。 音楽が人々にとってどのようなものか、距離をとって考えてみたことなんてなかったし、前の時代から受け継いだり変化していった価値観を俯瞰して眺め...
中世から現代に至るまで、音楽がその時代の人々にとってどのようなものだったか、どのように変化していったかをわかりやすく書いていて、面白かった。 音楽が人々にとってどのようなものか、距離をとって考えてみたことなんてなかったし、前の時代から受け継いだり変化していった価値観を俯瞰して眺めることが、高校生の頃世界史を勉強してとても楽しかった気持ちを思い出させてくれた。 バッハやベートーヴェンなど有名な音楽家のイメージも、ほぼゼロ知識からなんとなくつかめた。 特にベートーヴェンが一番音楽と向き合い働いた、というのが印象に残った。天賦の才ではなく、労働によって圧倒的な音楽を作り上げた、という見方は以外だった。 できれば文中に登場する音楽を聴きながら読めたらよかったんだけど…中世音楽の和音を意識しない感じとか、ずっと低音がある感じとか、現代音楽の不協和音とか… いつかちゃんと聞いてみようと思う…
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※このレビューにはネタバレを含みます
クラシック音楽が辿ってきた道を、時代背景も含めて俯瞰して見られる名著。文中に登場する数々の曲をYouTube再生しながら読み進めると、格段に理解も深まり最高に面白いのでオススメ。 大好きなバッハについての言及が少なかったことだけが寂しかったですが、、素晴らしい本に出会えました。
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一般読者が音楽史の大きな流れを理解できるように音楽を説く本。 型を抑えるから、そこからの逸脱が個性の表現として意味を持つ。
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グラウト/パリスカ『新 西洋音楽史』と比べ,当時における作曲者の立ち位置や大衆文化との関係についてより踏み込んだ記述が見られる。有名な作曲者と代表作品を知っていることは前提としている。
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わかりやすいけど大事なポイントを抑えられていて、いろんな人におすすめできると思った! これぐらいさっぱり分かる西洋音楽史の本って少ないよな〜。
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クラシック音楽をハイライトとする西洋芸術音楽の歴史の大きな流れを解説。 西洋芸術音楽の流れについて理解が深まった。フランス、イタリア、ドイツなど各国での音楽文化の違いも興味深かった。
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音楽家の学生以外は殆ど学ぶことのない世界が広がった。もっとも、かなり以前より、うっすらと疑問が沈積してきたことではあるが・・クラシックにおける【黄昏】という標題自体 日の当たる感覚ではない印象。 読み始め直ぐに納得~18~20世紀にかけての宗教と娯楽の分裂のプロセスと解説に有るこ...
音楽家の学生以外は殆ど学ぶことのない世界が広がった。もっとも、かなり以前より、うっすらと疑問が沈積してきたことではあるが・・クラシックにおける【黄昏】という標題自体 日の当たる感覚ではない印象。 読み始め直ぐに納得~18~20世紀にかけての宗教と娯楽の分裂のプロセスと解説に有るこの詳細な語りが続く、実に面白く、これぞ教養としての学びという気がした。 中世より以降 「グレゴリオ聖歌から世俗的な音楽解体」へと連なる流れ それはある意味各党と言っても忌憚のない表現。その大半はドイツロマン派の努力になるモノで それを忌避するか好むかは人それぞれだが//ドイツ3大Bの一人 バッハの偉大なる力はその核に有ると言って過言でないと思う。 中世以降 「ミサで祈りをささげる信者」に想定される音楽がクラシックコンサートで身を投じんばかりに耳を傾ける聴衆に変容して行ったprocessが 水が染む如く理解できた。
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歴史にある程度通じていて、音楽に関心がある人間にとって最も勧めたい一冊。大きな流れでの西洋音楽の変遷を各時代の社会や芸術などと絡めて知ることが出来る。最終章に於ける筆者の音楽に対する開けた考えに心を動かされる。
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最近、家でBGMとしてクラシック音楽を聞くことが多くなり、そうすると、より楽しむために歴史や背景、位置付けなどを知りたくなった。サクッと読める本を探して、本書を読んでみた。 コンパクトに西洋音楽(クラシック音楽)を通史として書いており、全体を理解しやすいし、けっこう面白かった。
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久しぶりに著者が表現した通りか興味を持ってしまうという感情が湧き上がった。 序盤は最後まで読めるだろうかと心配になったけれど、バロック辺りから歴史の教科書と楽典と音楽史そして楽譜が並行して並び、だからか!まるで学生のような学びが腑に落ちた。 バッハと言えば宗教的楽曲、それはキ...
久しぶりに著者が表現した通りか興味を持ってしまうという感情が湧き上がった。 序盤は最後まで読めるだろうかと心配になったけれど、バロック辺りから歴史の教科書と楽典と音楽史そして楽譜が並行して並び、だからか!まるで学生のような学びが腑に落ちた。 バッハと言えば宗教的楽曲、それはキリスト教になじみがない日本人なら難解に感じるのも否めない。 宗教というより、民衆が音楽を聴けるのは、催事や宗教への参加などでしかなかったということ。これに尽きる。 そうした事は教科書にはなく、この本ではそんな事が並行して書いてあるので成る程と思う事が多い。 特別に楽器を習ったとか音大とかでなくても、この著者の言う意味が歴史と重なるから引き込まれる。 モーツァルト、ハイドン、ベートーヴェン、シューベルト。この辺りの比較と曲の特徴を語るところは楽しみながら検証してみたいものだ。 久しぶりに出てくる曲を聴いてみたいと思わせてもらった。
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