西洋音楽史 の商品レビュー
西洋音楽の簡単な通史。ちゃんと音楽史を学んだことがないので、 この位がさっぱりして読みやすかったです。
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おおまかな西洋音楽史の流れを一応知っている、程度の人なら、 著者の見解による俯瞰的な音楽史を把握でき、興味深く読めると思う。 オススメCDや、その当時の時代背景についての参照ビデオなどが紹介されていて、とても親切。 専門的に勉強している人なら 後半はボリュームとしても言及している...
おおまかな西洋音楽史の流れを一応知っている、程度の人なら、 著者の見解による俯瞰的な音楽史を把握でき、興味深く読めると思う。 オススメCDや、その当時の時代背景についての参照ビデオなどが紹介されていて、とても親切。 専門的に勉強している人なら 後半はボリュームとしても言及している内容としても、少し物足りないかも。
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それほど聴いて来た訳ではないクラッシック音楽ですが、美術史、そして思想史を理解していくうえでは一度は全体を俯瞰的に抑えておきたかったのですが、この本はその意味では最も適しているのではないでしょうか。「バロック」とか「ロココ」、あるいは「古典派」や「ロマン派」等の位置づけが非常に解...
それほど聴いて来た訳ではないクラッシック音楽ですが、美術史、そして思想史を理解していくうえでは一度は全体を俯瞰的に抑えておきたかったのですが、この本はその意味では最も適しているのではないでしょうか。「バロック」とか「ロココ」、あるいは「古典派」や「ロマン派」等の位置づけが非常に解り易く示されています。大学生の教養科目あたりのテキストに使いたいですね。
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これは面白い!!音楽史の大きな流れ、クラシックの分類はこうやって把握するのか。CDもいろいろ聴いてみたくなる。 20070124
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西洋音楽史と銘打ってはいるが、要するにクラシック音楽とその前史、というスタンス。 もっともたとえば1500年前の民謡とかが残っているわけもないので、中世以前について、またそれ以前のとりわけ非宗教的音楽についてはわからないから書けない、というのも確かではあるのだが。 そうわりきれば...
西洋音楽史と銘打ってはいるが、要するにクラシック音楽とその前史、というスタンス。 もっともたとえば1500年前の民謡とかが残っているわけもないので、中世以前について、またそれ以前のとりわけ非宗教的音楽についてはわからないから書けない、というのも確かではあるのだが。 そうわりきれば十分良書。
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この本のお陰で大分どの時代にどんな音楽様式が出てきたのかが整理できてきました。その備忘録としてここに少々まとめたいと思います。 キリスト教がヨーロッパで受け入れられ、中世の時代へと進んでいきますと、音楽も神の世界や恩寵を表すものとして作られます。ですから三位一体(父なる神、子...
この本のお陰で大分どの時代にどんな音楽様式が出てきたのかが整理できてきました。その備忘録としてここに少々まとめたいと思います。 キリスト教がヨーロッパで受け入れられ、中世の時代へと進んでいきますと、音楽も神の世界や恩寵を表すものとして作られます。ですから三位一体(父なる神、子なるイエス、そして聖霊は不可分であり一体であるという思想)が世界を構成する基本概念であったこの時代、音楽もまた世界を秩序づけるものを表現するためには3拍子でなければならなかったそうです。かりに2拍子の音楽を作ったとなると「神への冒涜」として教皇らから非難されました。 しかし時代は人間の解放を謳うルネサンスへと入っていきますとイタリアの商人ら“俗人”や一部の貴族がそれまで強勢だった聖職者らを抑え力をつけてきますと、彼らは“ひたすら神を畏れる”よりも“今生きている現実を楽しむ”ようになり、音楽も世界の秩序を表現するものから「音を楽しむ」ものへと変化していきます。その変化に伴い、それまでにはほとんど残されなかった作曲者=芸術家の名前が残るようになりました。つまり中世の作曲家は自身がただただ神の御験を表そうとしただけであったのに対し、ルネサンス期の作曲家は自身を他の作曲家とは違う、芸術家としての自意識が芽生え、“個性”を表そうとしたのだと説明されます。 つづく絶対王政の時代は文化区分で言いますとバロックの時代。バロックとは“歪んだ真珠”、いびつな絢爛豪華さが特徴の時代。オペラなど壮大な一大エンターティーメントが生まれたのもこの頃です。ヴェルサイユ宮殿やサン=スーシ宮殿で日夜繰り広げられた舞踏会は、王宮貴族をパトロンにした作曲家達の活躍の場でもあります(サン=スーシ宮殿自体は繊細優雅なロココ様式である)。ですから、バロックの巨匠といわれるこの時期最高の作曲家バッハは、じつはこの時代には似つかわしくない人物だったのです。バッハといえばあの教会のパイプオルガンで奏でられるフーガをすぐに思い出しますが、当時のバッハの評価は必ずしもかんばしいものではなく、彼の偉大さが「再発見」されたのはヨーロッパ各国で国民国家が形成され、ナショナリズムが高揚し自国の文化の偉大さを示そうとした19世紀のドイツでした。 つづく啓蒙時代から市民革命の時代はヴェートーベンらが活躍した古典派の時代。この時代のキーワード“古典”というのはいつの時代を指すのか、それは言わずもがな古典古代の時代つまりギリシア、ローマの時代です。この頃になると中産階級が力をつけ、それまで貴族や大商人の独占物であった音楽がより民衆の身近なものへとなり、音楽が神の世界から完全に乖離してキリスト教が現れる前のギリシア、ローマ時代、人々が純粋に音楽を楽しんだ時代に戻ったかのような曲が作られたということです。ですからヴェートーベンの「第九」のように階層を越えた多くの人が一緒になって歌うようなそれまでになかった音楽が現れるのです。 そし文化はロマン派へと受け継がれます。このロマン派が現れた時代は殖産興業を国家の命題とする産業革命の時代、人々は疲れた身体を“癒す”ために音楽をたのしみます。19世紀前半の音楽は「労働する市民のための、夢と感動を与えてくれる音楽」が求められたのです。 以上まだ途中ですがこの本を私なりの解釈も交えながらまとめてみました。こうしてみると改めて文化もその時々の時代背景と無縁ではあり得ないというのが分かります。どんな前衛的な芸術も、それはその時代だからこそ生まれた芸術だと思います。 人ってのはどんなに偉大でも、その時代の潮流に束縛されながら生きていることを改めて感じました。
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音楽が生れて現代に至るまでを、聞かれた背景から眺める一冊。音楽もこういう見方からみるととてもおもしろいです。目から鱗。
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自分がクラッシックが好きだと人に言うのはちょっと勇気が必要です。 「気取ってんじゃないの?」「まあ、ブルジョアねえ」「お坊ちゃまなんだ」「ピアノかヴァイオリンでも習っていたの」等々。何となく揶揄されたり、暗いと思われたり。でも、そうかなあ?私の記憶があるのはそんな高尚なものじゃな...
自分がクラッシックが好きだと人に言うのはちょっと勇気が必要です。 「気取ってんじゃないの?」「まあ、ブルジョアねえ」「お坊ちゃまなんだ」「ピアノかヴァイオリンでも習っていたの」等々。何となく揶揄されたり、暗いと思われたり。でも、そうかなあ?私の記憶があるのはそんな高尚なものじゃなくて、一升瓶を立てて酔った父とその友人が、思いっきり割り箸を持って二人で、てんで、ばらばらな拍子で指揮の真似をしている姿を見ていて「この音楽、結構面白いんだなあ」と思ってましたね。以来、あゆもブリトニーもも聴くわ、歌舞伎の長唄や落語の小唄も良いと思って何でもOK。聴くジャンルが多いと、暇しなくて良いです。
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西洋音楽史を流れだけでいいから知っておきたい、と思って本を探しても分厚い本しかなくて気軽に読める本ってなかなかなかったのでこの本はありがたかった。事実だけを並べた音楽史よりは主観も結構入ってる気もしますが、「とりあえず知りたい」には最適な本だと思う。
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