孤宿の人(下) の商品レビュー
ほうは違うほうになりました。ラストはただただ涙が止まらない。映画化を望みます。 宇佐は、志田未来さんで決定!
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これを読んだのがずっと昔なのでうろ覚えなのですが、 上巻に比べて下巻は、かなり話に躍動感というか動きがあった気がします。 静かに世界観や登場人物どうしのやり取りを楽しむ上巻と、めまぐるしく動く話を追う下巻。 起承転結がはっきりしていてどの場面も面白く、さすが著名な作家殿だなと思っ...
これを読んだのがずっと昔なのでうろ覚えなのですが、 上巻に比べて下巻は、かなり話に躍動感というか動きがあった気がします。 静かに世界観や登場人物どうしのやり取りを楽しむ上巻と、めまぐるしく動く話を追う下巻。 起承転結がはっきりしていてどの場面も面白く、さすが著名な作家殿だなと思った記憶があります。 久しぶりにまた読んでみようかなあ。
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ほうと加賀様の日課が始まり、ほうは鬼と呼ばれる加賀様への恐怖が薄れていくのを感じる。 そして、まちでは啓一郎が藩の陰謀やお家騒動の歴史を知り、寺子となった宇佐は町人の恐怖からの狂気が強まるのを感じ取る。 後半、まちを襲う天災と騒動により多くの人が命を失い、怪我を負ってしまいます...
ほうと加賀様の日課が始まり、ほうは鬼と呼ばれる加賀様への恐怖が薄れていくのを感じる。 そして、まちでは啓一郎が藩の陰謀やお家騒動の歴史を知り、寺子となった宇佐は町人の恐怖からの狂気が強まるのを感じ取る。 後半、まちを襲う天災と騒動により多くの人が命を失い、怪我を負ってしまいます。 事態が収束へと向かった後、最後に加賀様がほうに与えた名前が胸を打ちます。 陰謀や死人が多く出たラストの割りに、読後の後味は清涼感があります。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
『孤宿の人』上と下では、お話というかテーマ・流れそのものが違う。 印象を受けました。あたし。 心のふれあいのお話。『ほうと加賀様』 呆、方、宝って。ここ、じぃ~んとくるよ。 うさぎ(宇佐)ちゃんが、亡くなるのが、納得いかない私。 引っかかるんだぁ。 どうしても。 だから、孤宿。なのかね? 中円寺の和尚様。匙家の方々。・・・。 優しさ、とか、見守るとかって。 簡単じゃない。 加賀様が亡くなったことを聞いた『ほう』。 [ かなり経ってから、ほうが廊下の片隅で、手を顔にあて、一人で泣くのを啓一郎は見かけた。 慰める言葉はなかった。己にも、父にも、誰にもその資格はない。] 私は、ここで。号泣・・・。だった。 宮部みゆきの時代モノはよいです。 お江戸から遠く離れた四国(讃岐)・丸海藩でのお話。 [~和尚は続けて、とんとんと胸を叩いた。 「しかし、宇佐、それでも御仏はわしらのここにござる。どこへも立ち退かれず、どこへもお隠れにはならん。わしらがそのお姿を探そうとするならば、必ず見ることができる。だがわしらが御仏を忘れれば、御仏のお姿は見えなくなってしまう」] ほうは、悪霊といわれた加賀様とふれあい。 ラストで。 [帰り際、見送りに出た啓一郎に、英心和尚はこう言った。 「あの子は御仏におうた。人の身の内におわす御仏に」] そして、 [「それは、おまえの命が宝だということだ。おまえはよくお仕えした。よく奉公をした。加賀殿はおまえにその名をくださり、おまえを褒めてくださったのだ」 今日からおまえは、宝のほうだ。] ほうは孤宿の人ではなくなったんだよね。
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慣れない時代物に最初は戸惑いつつも、現代の刑事物と同じような感覚で読めたのがよかった。利害や思惑に翻弄される健気な少女、叶わぬ恋。斬られて死ぬ人が多かったかな。
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最後は泣けて泣けてしょうがなかった。 人間は愚かで弱い。 読んでいてとても辛かったのは事実だが、この作品で久しぶりに、自分の思い上がりの気持ちや、都合のいい幻想を戒めてもらった。 そしてほうを取りまく人たちのそれぞれの優しさに心が救われた。
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讃岐国、丸海藩――。この地に幕府の罪人・加賀殿が流されてきた。以来、加賀殿の所業をなぞるかのように毒死や怪異が頻発。そして、加賀殿幽閉屋敷に下女として住み込むことになった少女ほう。無垢な少女と、悪霊と恐れられた男の魂の触れ合いを描く渾身の長編大作。 2013.5月 再読 一...
讃岐国、丸海藩――。この地に幕府の罪人・加賀殿が流されてきた。以来、加賀殿の所業をなぞるかのように毒死や怪異が頻発。そして、加賀殿幽閉屋敷に下女として住み込むことになった少女ほう。無垢な少女と、悪霊と恐れられた男の魂の触れ合いを描く渾身の長編大作。 2013.5月 再読 一度目に読んだ時は、あまりにも悲しい事ややりきれない事が多すぎて、読み終えた後も放心したようになってしまって感想を書けなかったのを覚えている。 何よりも彼女がいなくなってしまったことが本当に悲しかった。 あまりにも巨大な力の前で何も出来ず、納得できるような答えを作り出して、自分をも騙しながら生きていく人々。 頭ではわかる。そうするしかないのだ。そうすれば収まる。 でも、心は抵抗する。 どうすることもできないけれど、そんな中でもたくましく生きていく人もいれば逃げ続ける人もいる。 読んでいてこちらまで苦しくなってしまう。 でも、宇佐の明るさやひたむきさに、馬鹿がつくほど純真で素直なほうに何度も救われた。 ほうが加賀様に手習いをしてもらう所はすごく好きな場面です。 加賀様もこの子にどれほど救われただろう…。 でも加賀様の絶望や悲しみはあまりにも巨大でああするしかなかったのかもなぁなんて思う。 ほうは、阿呆のほう。 でも道を知ることができたから「方」に。 そして、いつしか「宝」に。 ほうがこれから幸せになりますように。もう大切な人と二度と離れませんように。 そう願ってしまう。 それにしても、武士というものは、何て生きにくくて面倒臭い生き物なのか…。
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「悲しい話」ってしてあったけど、ホントだ。もう後半からが読むの重くてつらくて。「あーもう読みたくない!」と正直思ってしまった(面白くない、という意味じゃなくってね)。でも読まずにいられないんだよねえ。とはいえ好感持てる登場人物が多いだけに、その行く末にはショック受けっぱなし……(...
「悲しい話」ってしてあったけど、ホントだ。もう後半からが読むの重くてつらくて。「あーもう読みたくない!」と正直思ってしまった(面白くない、という意味じゃなくってね)。でも読まずにいられないんだよねえ。とはいえ好感持てる登場人物が多いだけに、その行く末にはショック受けっぱなし……(涙)。 でもまあ後味はそんなに悪くないかな。「悲しいだけの話」ではないし、わりに救いのある結末ではあると思うし。結果的には好きだし、いい作品だと思う。でもなんというか、普通に「感動」とかそういうのを求めて読むにはふさわしくないなあ、と。それなりの覚悟が要りそう。
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上下読みました。 歴史物、すごく苦手なんですが、これは早く次が読みたい!という気持ちになりました。 「ほう」が健気。 「宇佐」が男前で素敵。 可哀想な境遇の中、二人を助けてくれる良い人が必ず現れてホッとする。 私的には「赤いほっぺの吉野さま」(下に登場)が好きだった...
上下読みました。 歴史物、すごく苦手なんですが、これは早く次が読みたい!という気持ちになりました。 「ほう」が健気。 「宇佐」が男前で素敵。 可哀想な境遇の中、二人を助けてくれる良い人が必ず現れてホッとする。 私的には「赤いほっぺの吉野さま」(下に登場)が好きだった。 どんどん読めてしまうけど、後半ちょっと飽きてしまいました。 上の方が面白かったな。
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全体的な印象は地味。 じわじわとくるお話です。 そして、何より悲しいです。実際に泣けましたし…。 けど、ただ悲しいだけじゃないお話にはなってます。 けども、辛い話です。 幕府の謀が面白かったです。 それに関する人間模様も複雑で、加賀殿を契機に丸海藩が大変なことになっていく様は読ん...
全体的な印象は地味。 じわじわとくるお話です。 そして、何より悲しいです。実際に泣けましたし…。 けど、ただ悲しいだけじゃないお話にはなってます。 けども、辛い話です。 幕府の謀が面白かったです。 それに関する人間模様も複雑で、加賀殿を契機に丸海藩が大変なことになっていく様は読んでて辛かったです。 人が描かれた本だと思いました。 満足度は★★★★☆。 「悲しいお話なのですが悲しいだけではない作品にしたい」とおっしゃた宮部さん。 その通りになった作品だと思いました。 個人的には石野さんが好きです。
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