透明な旅路と の商品レビュー
ホテルで女を絞殺してから車で逃走、山奥に進んでいる途中で出会ったのは少年と少女。2人は何者なのか、なぜ人を殺したのか…悩みながら答えも見つからないまま、少女を家に帰す旅が続く。 幻か現か分からなくなる場面が心に残った。 確かに今自分が生きていることが現だという確実な証拠はない。...
ホテルで女を絞殺してから車で逃走、山奥に進んでいる途中で出会ったのは少年と少女。2人は何者なのか、なぜ人を殺したのか…悩みながら答えも見つからないまま、少女を家に帰す旅が続く。 幻か現か分からなくなる場面が心に残った。 確かに今自分が生きていることが現だという確実な証拠はない。だからこそ、「今」ということを考えなければならないのかなと思う。 もっと社会に、自分に興味をもたなければ。
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透明で独特なかんじ。自分も主人公のようにやってしまうのでは、という不思議な不安に悩まされつつよんだ。良い作品。
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吉行は女を殺した。その帰りかこという幼女と白兎という少年に出会う。かこは虐待されており白兎は兄ではないという。彼らの正体はなんなのか。
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あさのさんの作品は何冊か読んできたけど、今まで読んできたものとは一変したもの。 小川洋子さんの冷めない紅茶などと似たジャンルなのかなと思う。 不思議でなんともいえない世界に連れて行ってくれる本でした。
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雨の月夜、街婦の白い頸を締めて車で逃亡中の吉行明敬は、街路灯一本ない道で、一組の少年、幼女に遭遇する…。 少年は時間を経てきた痕跡の存在しない顔で、美しい、よく通る声をしていた。 なぜか、どこかで会ったことがあるような気がする。 名前は白兎(ハクト)というらしい。 少女は笹山和子(かずこ)。 髪型も 名前もやけに古臭い。彼女の名前にも聞き覚えがあるような。 ともかく、明敬は車を発車させたのだった… (アマゾンより引用) 前にレビュッた何かの本の1作目、的な感じでした(´・ω・`) 続き物ではないけど このシリーズ嫌いではないけど、このお話の主人公さんは結局…ホントに殺してたの??
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ホテルの一室で女を殺した。 吉行は逃亡する途中で、中学を卒業してからろくに寄り付かなかった故郷を、車で走っている途中に出会ったのは 白兎と名乗る少年と和子という幼女だった。 白兎との咬み合わない会話、和子の体にある無数の傷の意味。 幼いころ、聡明だった兄を山で亡くし、狂いだした家族の記憶と、殺人を犯した罪の意識が合わさって 混乱する山奥での体験。 短編かと思ったら話がつながってて、うわ…ってなった。 ネタバレだと和子は昔誘拐殺人事件の被害者の子で 白兎は死神みたいな存在で、吉行は殺人は犯してなかった、かもしれない。 和子が虐待受けてる発言とか謎だし 病院から抜け出すのに車がすんなり手に入る設定安易w 結局夢オチ!?みたいな展開になりかけて焦る~w 丁寧な文章で、中学高校生あたりで読むと面白いかも)^o^(
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娼婦を絞め殺した主人公の男が、不思議な少年と幼子と不思議な旅をする。現実と幻。途中から謎解きのような話。
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ホラー、とは違う。 ただ現実とは違う。 少し別の世界に迷い込んだ男の1日を描いた、あさのあつこの別側面を描いた作品です。
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不思議な話だった。幻との旅。 女性を殺し逃亡中の男。その主人公の前に少年と幼女が現れ、幼女を家まで送り届けることになる。 兄を幼いときに亡くした主人公は人との関係をうまく築けない。けど、この旅を通して自分を見つめなおすことになる。
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まさに透明な少し不思議な話。 本の装丁も物語にぴったりで、味わいを増してくれる。 生きるということと、死ぬということは、本当に紙一重なのかもしれない。 だから尚更、生かされてここにあることのありがたさを思う。
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