風神秘抄 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
勾玉3部作が大好きで、この本が出たときも気になっていましたが、 ようやく、読めました。 中学生か、高校生くらいの時に読めたら、またちょっと違ったのかな、 と思います。 内容は、ああ、荻原作品だな~~て感じで、 流れる空気は、勾玉シリーズに似ています。 それが良くもあり、単調さを感じさせてしまう部分でもあり・・・ 自分は、白鳥異伝が一番好きなんですが、 それくらい、心が揺さぶられ、入り込めるという感じではなかったです。 一番輝いていたのが、カラスって・・・ 鳥彦王がいるから、持ったという感じ。 主人公含め、その他の人達の名前が、本を見返さないと出てこない。これって、どうなんだろう?? でも、舞いと笛のシーンは美しかったです。 動物が寄ってくるような笛、吹けたらいいな。 なんで、草十郎と糸世がお互い惹かれあったのかが、あまりよくわからず、草十郎が糸世を取り戻すために奮闘する部分に強く共感できなかったのが、自分としては残念でした。 3部作知らずに読んでいたら、鳥彦王の存在が軽くなって、まったく楽しめなかったかも知れないです。 最後は一応、HAPPY END なのにちょっと寂しいです。
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荻原さんにしては珍しく、情けない男が主人公です。カラスに助けられながら、失われた想い人を取り戻そうとする情けない男のお話。 とにかく純で純で、もうどうしようもなくもどかしいお話なんです。 主人公は段々、純で居たくなくなるし、自分が純だと信じられなくなったりもするんだけども。 ...
荻原さんにしては珍しく、情けない男が主人公です。カラスに助けられながら、失われた想い人を取り戻そうとする情けない男のお話。 とにかく純で純で、もうどうしようもなくもどかしいお話なんです。 主人公は段々、純で居たくなくなるし、自分が純だと信じられなくなったりもするんだけども。 彼女を追うためには、遠く離れた彼女を感じるためには、純でいなければならないという何ともお気の毒な主人公。 純な気持ちで女性を追うことも、純な気持ちを捨てて女性を抱きしめることも。どちらも楽しく、苦しく、美しくて正しいことを純に描き切った素敵な小説だと思います。
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高校の頃に読んだよ! あの頃このシリーズにはまって、大学でバイトするなり稼いだら買うんだ! って決めてたの。
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正直最初はなかなか話の世界に入り込めなくて話が進まなかった。 けど、読み始めるとこれまた引き込まれる荻原ワールド。 勾玉シリーズとは別の設定でも、出てくるキャラで鳥彦王と言う鳥の王が出て来て、またそのキャラが最高にいいキャラだった。 全体的に少し寂しい感じが漂う話、でも終わり方は...
正直最初はなかなか話の世界に入り込めなくて話が進まなかった。 けど、読み始めるとこれまた引き込まれる荻原ワールド。 勾玉シリーズとは別の設定でも、出てくるキャラで鳥彦王と言う鳥の王が出て来て、またそのキャラが最高にいいキャラだった。 全体的に少し寂しい感じが漂う話、でも終わり方はちょっぴり切ない中にも綺麗にまとまった話だった。
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源氏の一党として戦った草十郎は一種の超能力者で、鳥の王さまカラスの鳥彦王と会話できその修行につきあい、異界との扉を開くことができる舞姫糸世と出会い笛の力で世の運命を変えるが…。 特別な力を持つ笛と舞の少年少女の恋が成就するのか悲恋に終わるのかあやふやなのでハラハラさせられる。 な...
源氏の一党として戦った草十郎は一種の超能力者で、鳥の王さまカラスの鳥彦王と会話できその修行につきあい、異界との扉を開くことができる舞姫糸世と出会い笛の力で世の運命を変えるが…。 特別な力を持つ笛と舞の少年少女の恋が成就するのか悲恋に終わるのかあやふやなのでハラハラさせられる。 なかなかに魅力的なキャラクタたちが使い捨てられるように登場しては次々に消えていくのは草十郎が移動している者であり鳥であり風の眷属だからだ。 ★4つでもいいのだけど、コレといったところがないので、とりあえず3つ。 (2005年12月20日読了)
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和風ファンタジーを読みたいのなら! 勾玉シリーズから続けて読むと魅力倍増です。 中盤で少しダレてしまいましたが、だいたいはいっき読みできると思います! 舞という文化は美しいですね。 ……笛吹きというとなんとなく色男を想像してしまうのは何故なんでしょう(笑)
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大変おもしろかったです。 いや、この方の作品はほんっと好きなんで、もう批判のしようないんですが、今回の話は荻原ワールド好きにはにやにやの設定がいくつもちりばめられていて・・・ 大満足でした。 時代設定からヒロインの性格からとにかくつぼでした。
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「以前はおれも、気軽に命を捨てようとしました。けれども、まちがいだったと今では感じています。生きるほうがたいへんで、だからこそ生きることを選ぶ方が正しいんです。」 草十郎のへたれ具合が素晴らしい。そして糸世のいさぎよさっぷりに惚れます。上記のセリフのとおり、世の中って、生きることの方が大変で、とてもつらい。だけど、その分喜びを得た時の気持ちは最高なんです。だから生きていたい。それが正しいこと。 私がこの本を読んだのは受験後身体を壊し、療養生活を余儀なくされて(この期間に勾玉三部作を読む)、ようやっと床上げが済んだばかりのころでした。身体はよくなりつつあるけれど、これからどうすればいいんだろう。なにができるんだろう。この本はさまざまなことを考え込む私にシンプルな答えを与えてくれました。生きることが正しい。だから、生きる。と。
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勾玉シリーズの残滓…落ち武者&遊女なんで色々リアルにエグいけど青春初恋物語。少年頼朝やキモかっこいい後白河上皇が彩りを添える源平前夜な中世ファンタジー。最後のほう微厨二で微世界系…でもって面白かったぁ。
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期待していたのと、ちょっとちがったかな。 勾玉シリーズは大好きなだけに、物足りないような…。 好きな時代じゃないからかな?
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